職場うつの症状・原因・治療

職場うつとは何でしょう? なぜ、職場うつになり、どのような症状があるのでしょうか? 大うつ病と同じでしょうか? 治療はどのように行われるのでしょう? この記事を読み、答えを探りましょう。
職場うつの症状・原因・治療

最後の更新: 15 4月, 2021

「職場うつ」という言葉に聞き覚えはありますか? 職場で楽しみを感じないために病欠することを思い浮かべるかもしれません。その通りです。基本的に、職場うつは、職場での困難や問題が原因となる気分障害(うつ病)のことを指します。

世界保健機関(WHO)によると、仕事はメンタルヘルスにおいてメリットがあると言います。しかし、仕事に不幸せや惨めさを感じるのであれば、職場うつになる可能性があります。WHOによる、職場でのメンタルヘルスのリスクは次の通りです。

  • 安全や健康保護に関する不適切な方針
  • 従業員支援のレベルが低い
  • 慌ただしいスケジュール(長時間勤務)
  • 組織的分野や目的の明確性に欠ける
  • 決断やリーダーシップに関し、意見できない

原因となるのはこれだけではありません。その他の原因や症状、克服するための治療法を知りたくありませんか? ぜひ、読み進めましょう。

職場うつの構成要素は?

職場うつは、職場で病気になる主な原因になっています。実際これはうつ様障害で、この場合、仕事が原因です。

人は多くの時間を職場で過ごし、家で過ごす時間よりも長い人もいます。仕事に楽しみを見出せない場合、プレッシャーやストレスを感じ、これが症状の表出につながることがあります。

症状

職場うつは、ご存知の通り、仕事が原因で生じます。特に、個人的な生活にネガティブに影響する時、発症します。その原因は過剰なプレッシャー、モラルハラスメント、やる気の喪失、不当な扱い等、様々な事柄に起因します。

職場うつの人に生じる可能性のある症状は、うつ病の人と同じです(あるいは似ています)。精神障害の診断と統計マニュアル(DSM-5 )による主な症状は次の通りです。

  • 気分の変化:悲しみ、落胆、不幸せ、苛立ち
  • モチベーションや行動への影響:抑圧、無関心、快感消失、モチベーションの喪失、動揺
  • 認知的変性:注意、記憶、精神的スピードの血管によるパフォーマンスの低下
  • 身体的影響睡眠障害、疲労、食欲増大・減少、性欲減退
  • 対人関係:社会的関係の悪化、人に対する興味の低下、拒否感等

個人の生活の多くが仕事と直接的に関係しているため、これらの症状はすべて、間違いなく、個人の生活にネガティブな影響を与えます。例えば、仕事と関係する悪夢をみたり、仕事の悩みのために眠れなくなります。

職場うつ

職場うつの原因

この障害の原因は、上でもお話した通り、仕事がベースになっています。もっともよくみられる原因を次にご紹介します。

  • 同僚や上司とのコミュニケーション問題や衝突
  • 過剰な責任
  • (仕事上の)価値を認められていない、経済的に不十分であるなど全般的な不満
  • 特別な状況あるいは長期で持続的なストレスが多い、あるいは、トラウマになるような経験(モラルハラスメント等)
  • 職場での過剰なストレス
  • 仕事にやる気が起こらない
  • 害のある職場環境にある、あるいは、自分は何においても力がないと感じる
  • 望む目標に到達できない、結果が出ない時、フラストレーションを抱える
  • 利用されていると感じる

これらの状況がひとつでも当てはまる人は、時間と共に、職場うつになる可能性があります。自分が経験する環境で、人はいくらか影響を受けるのは間違いありません。しかし、中には、この障害になりやすい人がいて、(適用されないかもしれませんが)病欠願いを出すことになります。

治療法

職場うつに対する介入は、大うつ病の治療方針に従って行われるべきです。さらに、仕事と繋がっていることを考え、個人の属性、因果関係、病気の継続要因を考慮することが非常に重要です。この柱を明確にするためには、燃え尽き症候群とうつ病を混同しないよう、鑑別診断をきちんと行うことが欠かせません。

また、職場うつから出る身体的・精神的症状を考慮しつつ、職場での患者の個人的経験から派生した症状を治療することも不可欠です。

Guide to Effective Psychological Treatment by Pérez et al. (2010)によると、うつ様障害には、(様々な方法を含む)行動療法、認知療法、対人関係療法、薬学療法という4つの確立された(効果的な)治療法があります。また、さほど証明されていませんが、結果は期待できる治療法として、もっともよく使用されているものに、力動的心理療法や全身療法があります。

職場 症状

使用されているテクニックと手順

行動療法では、多くの場合、患者にとって心地良いプログラムが含まれており、ソーシャルスキルや問題解決能力のトレーニングやタイムマネジメント等が使われています。また、認知療法に関しては、患者の認知の歪みや負の思考に対し、特に、認知再構成を用い、働きかけることが欠かせません。

一方で、対人関係療法は、患者の社会的関係や受ける社会支援の質を高めることが目的です。そして、薬学療法では、抗うつ薬や抗不安薬が特によく使われます。

さいごに

不安と職場うつは、病欠のもっとも多い理由になっています。これはWHOが示したもので、2020年スペインにおける病欠の主な理由とされています。このように、職場うつは深刻ですが、治療可能な障害です。患者のニーズや特性に合った治療法で、専門家と共に治療を進めることができるもので、また、そうすべきです。

さらに、これを理由に病欠届を出すことに罪悪感を抱かないこと、また、メンタルヘルスに関連した偏見や汚名と闘うことも重要です。従業員が、足の骨折や手術により病欠届を出すことが認められるのであれば、うつ病の人が認められない理由はあるでしょうか?

さいごに、基本的バランスを保ち、自分の気持ちに常時耳を傾け、注意深くニーズを認識することは、助けを求め、気持ちを高め、このような障害を予防するのに役立ちます。



  • American Psychiatric Association -APA- (2014). DSM-5. Manual diagnóstico y estadístico de los trastornos mentales. Madrid. Panamericana.
  • Belloch, A., Sandín, B. y Ramos, F. (2010). Manual de Psicopatología. Volumen II. Madrid: McGraw-Hill.
  • Gollac, M. y Baudelot, Ch., (2011): ¿Trabajar para ser feliz? La felicidad y el trabajo en Francia, Bs. As, Miño y Davila Editores (CEIL – CONICET).
  • Pérez, M., Fernández, J.R., Fernández, C. y Amigo, I. (2010). Guía de tratamientos psicológicos eficaces I y II. Madrid: Pirámide.