今を楽しむ事を学ぶ

· 2017年9月16日

幸せの鍵とは、全ての感覚を使ってそこから得る情報に注意を払う事、現状に敏感であることに関係があるようです。肯定的な心理学の分野における数多くの研究では、精神の健康は、現在起きていることに心を集中する能力によって導かれるという事が分かっています。

今この現在を生きるという事は、気の散りやすい心を集中させるよう絶え間ない努力が必要となります。私たちは次に起こる何かのために生きていて、その心を現在に向けさせるというのはなかなか難しいのです。

常に未来の事ばかり心配していたら不安感が現在を支配することになり、過去に囚われていたら悲しみや絶望に現在が支配されることになります。

過去や未来について考えてばかりいると人はもろくなり、恐れることなく今を生きていれば強くなることが出来ます。過去や未来はあなたの頭の中にだけ存在しています。現実は今ここにあるのです。

「過去に囚われるな、未来を夢見るな、今この瞬間に心を集中させるのだ」

-釈迦―

現在に生きることが脳を変える

トーマス・ジェファーソン大学神経科学者アンドリュー・ニューバーグ博士と報道の専門家マーク・ロバート・ウォルドマン氏は、現在に集中することは、脳を変えることに繋がると言っています。「現在」という言葉は、身体的、また感情的な緊張の調整に影響を与える力を持っています。

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今起きていることだけに集中すれば、脳の働きを変化させることが出来ます。前頭葉の強化に影響する認知的推論を強くするのです。

現在行っている事に肯定的な気持ちで向き合う事で、脳の刺激中枢を活性化し行動を促します。その逆に、過去や今から起きることを考えてばかりいる時は、コルチゾールなど特定の神経化学物質がストレスや不安を生み出します。

過去の出来事を否定的な言葉で表現すると、恐れや不安の中枢である偏桃体が活性化します。現在起こっている事ではないのに、その否定的な言葉は否定的な思いや恐れを作り上げるのです。

人間は心配する生き物です。これは危険から身を守るために脳が本来持ち合わせているものです。事実、1万年前には不可欠な物でした。ですが現代においては、起こりもしない事を恐れ、行動することも出来ず、ただ不安や恐怖を感じるばかりで、それは苦しみでしかありません。

 

「自分の行動を常に明確に認識していなさい。そこにこそ真の力が存在するのです。」

 

今この瞬間に幸せはある

誰もが未来の幸せ、あるいは昔幸せだった時期を思い起こしたりしますが、実は今この瞬間こそが、幸せを感じることが出来る時なのです。目標を持ったり人生設計を立てるなという意味ではありません。特に身の回りの現実に圧倒されている時などには、今に集中することが幸せを後回しにしている、という事にはなりません。未来を楽しいものにする、変えていくためにするのです。

今の瞬間を評価することなく受け入れ集中することが、注意力を散漫にする思考をコントロールする方法です。もしその思考が現れたら出来るだけ早くそれを頭から追い出し、それに身を任せることを拒まねばなりません。

今を否定する考え方

過去の否定的な出来事を思う事は、熱意や楽観性を奪い、今のこの時を苦しくし、可能性を制限し、エネルギーを分散させてしまいます。肯定的な記憶であってもやはり、昔はもっと楽しかったなどどいう懐かしみが、今のこの瞬間の喜びに影響を与えます

現在だけが唯一の現実で、様々な可能性を秘めている場所でもあります。まずは今行っている呼吸に集中してみましょう。こういった意識的な努力が感覚の扉を開くのです。

 

画像:クラウディア・ディノラ氏のご好意により使わせていただいています。