介護症候群とその二次的被害

· 2018年9月21日

一年中毎日24時間働き詰めの仕事に就くのはいかがですか?これは介護が必要な人のケアをするたくさんの人が経験していることです。しかし、この役割はある特定の状況下では、介護症候群と呼ばれるものに昇華してしまうこともあるのです。

介護が必要な人に常に注目していなければならないので、とても大きなストレスがかかります。これが介護症候群の主な影響の一つで、進行中の介護に被害が出てしまう恐れもあるのです。

これはあまり知られていませんが、たくさんの症状があり、身体的にも心理的にもとても深刻な影響がある障害です。これはバーンアウト症候群や職場でのストレスと似たような特徴がたくさんあります。同等の症候群が、医療福祉の分野で働く人の中に起こる、同情疲労と呼ばれるものです。

ケア提供者と要介護者

こういった人はコンスタントな助けを必要とする人に対し、その責任を負っている傾向にあります。この症候群自体は、ある程度の神経障害や精神病などを持つ人のケアをしなければならない大人の中に見られます。例えば進行したアルツハイマー患者に対しては、その人に身を捧げ、常に見守る必要があります。

介護症候群の主な特徴の一つは、ケア提供者の精神と身体の疲労です。その疲労がとても大きいので、ケア提供者の心理的、社会身体的容量に深刻な影響を及ぼしてしまうのです。さらに、ケア提供者と患者が同じ屋根の下に暮らしている場合、バーンアウトはより速いスピードで、より深刻になります。それはケアを人生の中心に置かないことが実質不可能になるからです。

ケアに人生を捧げなくてはならない

強要された役割

一般的に、ケア提供者に自分からなる人はいません。ほとんどのケースでは、その人や家族によってさまざまな状況のため、その役割を引き受けざるを得なくなります。その人は全く予測していなかった余計な「心労」を突然抱えることになるのです。

この新しい状況に、より準備ができていて、より自然と向き合えるという人もいます。一方あまり頼みの綱がないという人もいます。最初からほとんど不可能に思えるチャレンジに深く埋もれてしまったように感じます。完全に圧倒されてしまって、その新しい役割を耐えられない、やっかいなものだと思います。それは背中に十字架を背負っているようなもので、しかもそれにより本当に疲れてしまうのです。どちらの場合でも、介護される人がケア提供者の人生の中心になります。最終的に、自分の時間とエネルギーのほとんどを使い果たしてしまうのです。

だんだんと状態が悪化する人と24時間を共にすることに、身体的にも精神的にも準備ができている人などいません。

新しい慣例

休みなく誰かのケアをすることは、自分をすり減らす過程です。しかしさらに自分を犠牲にしなければならないとき、それはもっと困難になります。ほとんどの場合、ケア提供者がだんだん自分の新しいタスクに慣れていかなければなりません。自分のケアの元にある人が、優先順位の一番最初に来るという新しい慣例を作らなければならないのです。少しずつケア提供者には自分のための時間がなくなっていきます。自分の独立は置いておいて、自分のニーズや願望を犠牲にするのです。

自由時間

ケア提供者の自由時間は徐々に無くなり、すべての趣味や暇つぶしをあきらめなくてはならなくなります。余暇のための時間は、家族の関係を維持するために犠牲になるのです。これに加えて、ケア提供者の友達の輪もどんどん小さくなっていきます。もちろんこれも、友達と過ごせる時間がどんどん少なくなるからです。最終的には外の世界から完全に孤立してしまう恐れもあります。

外の世界と断裂してしまう

家族

新しい人が家庭の一部を成すことで、家族の関係も苦しくなるかもしれません。このため新しいいざこざが出てくることがよくあります。家の中にいらいらが満ち、ケンカが増えます。やらなければならない新しい課題も出てきます。これを快く思わない人が家族にいることも多いのです。

仕事

仕事については、欠勤が増えるかもしれません。自分の果たさなければならない義務を放棄したり、仕事をやめてしまうことさえあります。その結果、経済状況が悪くなります。このため、すでに困難な状況に加えて身体的にも精神的にも負荷がかかりすぎることになってしまうかもしれないのです。

プレッシャーととめどない闘いは減るどころか、毎日増えていきます。ケア提供者にとって、その新しい役割を新鮮な気持ちと情熱をもって行うことが日に日に難しくなります。そして慢性疲労、不眠症、気分の変化などに悩まされ始めます。それが常に存在する悲しい気持ちや不安、心配といった感情を引き起こします。

ケア提供者の人生に起こることはさまざまです。短期、中期、長期的に影響が出る恐れもあります。

介護症候群が発症すると

ケアすることは、何をやっているかに注意を払わずとも、ケア提供者がどっぷり浸かってしまう日課になります。ストレス、苦悩、疲労がやってきます。これが介護症候群が発症する典型的なシナリオです。いらいらして短気になり、モチベーションが無くなり、暴力に発展することさえあります。

その結果、一連のネガティブな態度と感情が要介護者へ向けられるようになります。ケア提供者のことを頼りにしている人のことを拒絶することさえあります。これで介護症候群を予防することがどれだけ大切かお分かりになったと思います。ケア提供者に悪影響があるだけでなく、その人の人生の質も下げてしまうかもしれないのです。

この二重の苦しみは解決されなければなりません。まずは経験のある専門家に助けを求めましょう。介護が必要な人をケアすることに関するすべての課題をこなすための、サポートを探すことを優先すべきです。ケア提供者も要介護者も同じくらい大切です。そのため、この状況を満足に解決するためには両者のニーズが考慮に入れられるべきなのです。