体の声に耳を傾けよう
体は囁いたり、時には大声であなたに話しかけています。感覚がとらえた様々な情報を伝えようとしているので、それに 耳を傾けることはとても大切なのです。これを通して私たちは外の世界とつながっており、その重要な情報を伝える神経は大きな責任を担っています。
体が訴えている事にしっかり気づくことは、その状況を解決する唯一の方法です。つまり人それぞれ皆違うように、体の声を聴く、それは私たちを形作っている本質の善の部分の声を聴くこと、なのです。
もしそれをやめてしまえば、不幸、動揺、不安などの気持ちに陥り、逃げようとしてもどこにも行き場がないと感じるでしょう。精神的な関係、恋愛関係、仕事関係など、多くの人間関係においても、それに自分がしがみついていることに気づきます。そこにいながらも、何かが、それは間違っている、それは必要としているものではないとあなたに訴えかけます。漠然とした、時に気づかない程ごく小さな感覚の「何かに気づくこと」は、あなた自身の声に気づくという事なのです。
「一緒にいてどちらか一方でも心地良いと思えない関係は、真実の関係ではない。本当の自分をさらけ出したとき、全てが真実の関係へと変わるのだ。」
-フリッツ・パールズ―
体はどのように表現するのか
以下が体が発する声、体が助けを訴えている声の例です。
・喉がグッと詰まる
・お腹にズンと重みを感じる
・急に痛み出す
・女性の生理不順
・高血圧、頻脈
・片頭痛
精神疾患を患いやすい人は、感情を上手く表現出来なかったり、そこから生じる問題に上手に対処出来なかったりします。心身症とは、精神疾患が原因で有機的な傷を負う事を言います。
この手の患者にセラピーを行う際、感情に注意しなければなりません。また一般的に、身体面、心理面、社会面、文化面などといった物も全て分析されます。その人物が現状を解決、もしくは受け入れることが出来ない時、これは体に「病気」などといった形で傷を残し、本人がそれに気づき、前に進むために解決するのを待つのです。
毎日葛藤するネガティブな感情
ネガティブな感情が積もり積もると、体もどんどん蝕まれていきます。ネガティブな感情は、自分の中で上手く消化できず、表現もできず、体の中を駆け巡り、それが解決するまで絶えず体を痛め続けます。これはすぐにでも癒すべき傷なのですが、傷つきやすい心が次から次へと作り上げていくものでもあるのです。
これをどう理解すればよいのでしょうか? ネガティブな感情は、まるで胃もたれや鼓腸を引き起こす食べ物のようです。何か新しい食べ物に挑戦しようという気持ちなど起こりません。それを消化するのはなかなか難しく、他にどんなに魅力的な食べ物があってもそれに挑戦してみようという気にならないのです。どうにか消化しなければ、ポジティブな気持を感じることなど出来ません。
「泣いて心の痛みを発散させなければ、体の中の臓器が泣くことになる」
-フランシス・J・ブライスランド―
このように、体の声を聴いてネガティブな気持をしっかりとケアすれば、体の自然な力を再構築することが出来ます。ネガティブな感情を消化すると筋肉の緊張をやわらげ、体がリラックスします。
体の声を聴く方法
体を声を聴き、今の状態を知るには様々な方法があります。これは仏教の瞑想にヒントを得ることが出来ます。
1日数分間、体のあらゆる部分、知覚、感情、感覚などにに集中し、それを評価、判断することなく観察します。これを体が送るサインだという認識を持って、ただ受け入れ、ネガティブな感情を消し去る情報源とするのです。
「どんな生活をしていても、1人だろうと誰かといようと、結局は同じこと:今、ここに、存在しているのです」
-フレッツ・パールズ―
体はまるで真実の泉です。ここから生まれるものは全て現実で純粋なもの。思考と推論の複雑な迷路である脳は、その本質を乱すことがありません。ですので、その声を聴くという事は、自分自身の声を聴くという事なのです。ほんの少し賢く生きれば、自分自身を強くすることが出来るのです。
さあ! あなたの体の声に耳を傾けましょう!