モンテッソーリ教育に関する5つの発見

2017年9月11日 in 心理学 0 シェア済み

「教育において最初に必要なことは、刺激を与えること。後は手をかけず子供の発達を見守るだけでよいのです」と20世紀初頭にマリア・モンテッソーリは言っています。彼女が考案したこの教育法の効果は、今日の神経科学によって証明されました。

数年に及ぶ実験の結果、神経科学者、小児科医でありモンテッソーリの父であるスティーブ・ヒューズは、モンテッソーリ法はある部分の脳の機能を強くし、認知発達を促すと確信しています。彼は「これは脳に基づいた独創的な学習法」だと言っています。

神経学の発達はモンテッソーリ方法論を学ぶことで強化されています。これは確立以来の何百もの成功例だけでなく、今日の神経科学による様々な発見から見て取ることが出来ます。その5つについてご紹介します。

笑う女の子

イラスト: カリン・タイラー

1.手は人間の知性の楽器

マリア・モンテッソーリは言っています。「人間は手を通して周囲の出来事を把握する。手は知性の道具である。物を創造し、生み出すことが出来る。感覚器と整合は手先の活動で発達する。」

今日、脳が手を通して受けた感覚刺激を処理する能力は、他の体の部分のそれと比べて非常に優れているという事が知られています。ですので手を通して経験した世界は、脳の大きな扉を通過するのと等しく、学習において中心的な役割を果たす必要があるのです。

これは「運動野のホモンクルス」と呼ばれる絵で観察することが出来ます。この用語はかつて、人間の歪んだ体を表現するために使われていました。私たちの体のそれぞれの部分が大脳皮質で表す相関的感覚空間を反映するように描かれており、手が他の身体のパーツに比べてかなり大きな部分を占めているのが分かります。

2.自然実験は子供のスキルと能力を向上させる

マリア・モンテッソーリは言っています。「教育とは、誰かの言葉を聞くことによって得るものではなく、子供が様々な経験をするなど、ごく自然な過程を経て自発的に得るものである。」

自由な自然実験とは、子供たちが遊んだり動き回ったりしながら身の回りの環境と触れ合う事を言います。モンテッソーリ教育では、一般の教育と比べて子供たちが動き回る機会がとても多いです。能動的関係には媒体が必要となります。これは運動、知覚、感情、認知能力の向上につながります。

赤ちゃんや子供が環境に自発的に関わっていくことで、様々な物事の意図を、より柔軟に認識することが出来るようになります。この発見は、ベルクロミトン(手首をマジックテープで閉める形の手袋)を意図されたとおりに使用出来るかなど、様々な研究によって証明されています。つまり、1981年にカンデル・エト・アールによって発行されたテキストに記載されているように、子供が何かを自発的に行う事をサポートしてあげる方が、より早く学習するのです。

水に飛び込む女の子

3.実行機能とモンテッソーリ

実行機能とは、思考を制御する認知能力の事を言います。これは、日々の生活に必要な良心、活動、自発性、問題の効率的な解決能力などを向上させます。

環境の変化を柔軟に受け入れ、課題に集中し、客観的に物事を判断し、衝動を抑え、必要な情報を維持することは、適切な成長に不可欠なスキルです。

「実行機能」はこれらの能力を、抑制、作業記憶、認識の柔軟性という3つのカテゴリーに分けています。これらの機能が上手く発達しないと、多動やその他の学習機能障害のような症状が現れるようになります。

まだこういった認識がないうちから、モンテッソーリ教育では様々な活動を通してこれら3つの機能を向上させる工夫がなされてきました。例えば、待つ、別な活動を行っているパートナーによって作られた迷路を使って特定のものを探す、などです。モンテッソーリ教育を取り入れている幼稚園に通っている子供たちは、脳脊髄の精神的過程において、より優れた実行力を示しているという研究結果が出ています。

本を読む少女

4.幼少期における敏感な時期は成長するチャンスである

マリア・モンテッソーリは、幼少期には学ぶことに敏感になる時期がある事を見出しました。この時期は神経感情が大きく発達している可能性があるので、教育が不可欠です。11歳から12歳の子供たちにとって、出来るだけ自律的な方法で彼らの世界を探求することが大切です。

モンテッソーリ独特の小さな宇宙、世界があります。それは子供のための世界です。子供サイズの家具、探求心や認識の柔軟性を刺激するおもちゃなどです。この時期は成長するために脳があらゆる刺激を必要としているのだという事が神経科学において証明されています

少女とボタン

5.学習の基盤になるミラーニューロン

モンテッソーリ教育では、子供が幼いうちから世界を経験し見る学習方法を基本としています。前頭葉にあるミラーニューロンは、知覚を通して周りの環境についての情報を吸収する助けをします。これはマリア・モンテッソーリによる子供たちの観察を通して見出され、のちに模倣を専門とするこれらニューロンの発見によって裏付けされました。

このように、モンテッソーリ教育の効果は科学的に証明されて続けており、この先も徹底的に研究し続ける必要があります。子供たちや環境の個々のリズムに対する愛情と敬意を基本とした世界を作り上げているのです。

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