パニック発作が人生に与える影響

· 2017年11月12日

パニック発作は広がり続けている静かな流行病です。ストレスや適切に処理されなかった経験によってその病状は悪化します。私達の社会には経験をきちんと処理する時間などありません。残念なことに、パニック発作はますます一般的になりつつあり、また、通常、専門家が治療する頃にはかなりひどい状態になっています。事実、人は通常完全に機能できなくなるまでセラピーに通わなかったりするのです。

症状は多数ありますが、中でも発汗、不整脈、動悸、現実感喪失、震え、呼吸困難、過度に暑がったり寒がったりする、死ぬかもしれないという恐怖などがあります。不安障害には多くの再発性身体的症状がありますが、症状を誘発する原因はいつも明確とは限らず、パニック発作を起こすかもしれないという予期不安がその引き金になってしまうことすらあります。

世界保健機関(WHO)によると、10人に3人がパニック発作に苦しんでいます。WHOはパニック発作の治療を求めている人数は毎年600万人に上ると推定しており、そのうち100万人はすでに治療中であるとしています。

この現象は比較的新しいものです。1980年になるまでパニック発作は独自の障害であると分類されていませんでした。この分類がなされたのは、何千人という世界中の精神科の専門家が、こうした突然の恐怖に襲われ彼らの元を訪ねてくる人の数が増え続けていることを報告したためです。それらの症状は他の不安障害には当てはまらなかったため、「パニック発作」という名がつけられたのです。

パニック発作は耐え難い経験

パニック発作の最悪なところは、全く独りでに起こりまた同じように全く独りでに収まってしまうところです。ある日穏やかに道を歩いている途中に突然、心臓発作や瀕死状態と同じ症状を経験するのです。それは死をまじまじと見つめるような感覚です。事実、ほとんどの場合、まるで死んで終わりを迎えてしまうように感じます。

割れた鏡に映る泣く女性

パニック発作を持つ人が直面する問題の一つが、パニック発作というものを知らなかった場合、それがある種の身体的な病気によるものだと思い込んでしまうことです。最も一般的な例として、様々な医者にかかってみるものの、誰もその原因を突き止めることができないということがあります。

そうして、状況は大変悩ましいものになります。自分は病気だと思うのに、医者は何も見つけることができないので、自分は苦しみに置き去りにされてしまったような感覚になるのです。一般的に、そのせいで彼らの人生の全てが変わってしまいます。家を出る事を怖がったり、独りで外へ行くことを怖がったりするようになります。

そして、症状がまた現れたら、誰も助けを求める人がいないということが怖くなるのです。また、悲しみと欲求不満といった気持ちを強くめぐらせるようになります。

現代のパニックを理解する

パニックは多くの人が経験する症状です。人によっては、1度や2度発作を経験した後は二度と経験しないこともあります。そうでない人は、再発性の発作を経験しますが、それは不安障害の一部とみなされる可能性があります。発作は常に強い不安と共に現れます。それは、突如とした症状の出現と原因を発見することの難しさによるためです。

この発作について最も混乱してしまう部分は、様々な研究により、パニック発作に苦しむ可能性の高いタイプの人というのは、得てして、辛い人生経験を経たにもかかわらず、常にある程度律する心を維持してきた人だということが確証されていることです。

そうした人というのは自分で問題を解決し、困難の中、前へと進んでいくような人なのです。そのため、パニックが始まると、自分にはコントロールできないことが起こっているのを受け入れることに抵抗します。彼らはその発作が体ではなく、思考に起因しているということを認めることに苦しむのです。

青の中の男性の後ろ姿

最悪なのは、ほとんどの人が自分の症状と何年も苦しんだ後にしか精神科にかからないことです。彼らは一般開業医の元をたくさん訪れ、はたまた答えを見つけることのできない(精神科分野ではない)専門家にすらかかった後でようやくそうするのです。

パニックは彼らの人生を変えてしまうため、鬱や不信、継続的な不安、または軽度の刺激に対して異常に反応するような興奮状態といった他の問題を起こしてしまいます。これにより、更に多くの問題を引き起こすことになり、そうなるとやっと治療を開始した時には、その障害は既にかなりひどいものになっている、ということになってしまいます。

パニック発作は大都会に住んでいる人にしか起こらないと思っている人がいますが、これは本当ではありません。多くの患者が都市的な環境に住んでいることが多いですが、田舎に住んでいたり、田舎のような環境でほとんどの時を過ごしている人でもパニック発作で苦しむことはあります。

ある心理的アプローチでは、パニック障害が発症するのは必ずしもその状況に依るものではなく、解決されていない経験や潜在的な内面での葛藤に依るものだと述べています。だから、こうした困難な状況に対処するには心理療法が大変重要になるのです。