神経生物学からみる中毒

2019年10月10日
人は衝動的に中毒に影響され、やがてそれは強迫観念へと変化していくものです。この2つの段階は共存することもありますが、たいていは順を追って起こります。この記事で理解を深めましょう。

中毒は人間の生活の色々な面で現れます。よく知られている中毒の中に、薬物中毒があります。薬物中毒は、薬物を探し出し摂取する衝動的な行動で、摂取量の制御ができず、薬物がないと不安にかられるといった症状があります。薬物中毒の詳細を知っている人も多いのではないでしょうか?しかし、中毒に関する神経生物学はどうでしょう?

中毒には3つのステージがあるとする専門家もいます。それは、過剰摂取/酩酊状態、禁欲/否定的感情、不安/期待(心配)です。最後のステージは時間とともに悪化し、報酬やストレスを感じる脳の中枢部と高度な機能システムに変化が起こります。

衝動的であることというのは、「結果的に自分または他人に起こる悪い影響を気にせず、内部、外部の刺激に対して、即座に意図的でない行動をとる」ことです。一方で、強迫的な行動というのは「自分の目標や目的に反していることを知っているにも関わらず、”しなければいけない”という感情にかられて、何度も同じ行動を繰り返してしまう」ことです。

このようにして、中毒は、衝動的な行動から強迫的な行動へと変化していくのです。この2つの性質が共存することもありますが、徐々に強迫的な行動へと変化していくことがほとんどです。同じように、脳の働きも2つのステージではそれぞれ異なります。

中毒 神経生物学

神経生物学からみる、酩酊時の脳の状態

報酬メカニズム

中毒性のある薬物は、脳の「報酬」の感覚を司る部分を刺激します神経生物学が焦点を当てていることの一つで、薬この薬の満足効果は、中皮経路の部分に関係しています。この部分の働きにより、どんな薬物の効果も増強されます。

薬物、またはアルコールなどで酩酊状態にある時は、ドーパミンとペプチドオピオイドが線条体から放出されます。また薬物を摂取した時の感じ方は、急激で、強いドーパミンが放出されることと深く関係しています。

刺激

ある霊長類の研究で、脳内のドーパミン細胞が、新しい報酬に強く反応することがわかっています。しかしその後報酬を与え続けると、報酬を受け取った時点ではニューロンが反応しなくなります。

代わりに、報酬がもらえるだろうという刺激を与えると、ニューロンが反応します。これにより、脳が報酬を欲する機能にはドーパミンが深く関わっていることがわかりました。

神経生物学からみる、期待状態時の脳の状態

専門家はこのステージが、中毒に悩む人が症状を再発させてしまう時期だと言います。中毒は、結局は慢性再発障害です。人間の場合、薬物中毒は下記を含む、前頭前皮質を活性化させます。

コカインやニコチンへの中毒の場合は、島皮質にも関係があります。この部分は感情やモチベーションに関連した、自動的な内臓の情報を受容する働きがあるとされています。ある研究では、島皮質の活動は、再発を予期する生体指標であるとしています。

最後に、このステージでは、2つ両極のシステムが働いていると専門家は言います。それが再発システムと抑制システムです。

脳 中毒

再発と抑制システム

再発システムとは大脳基底核を通じて、強い欲求と義務感を生み出します。例えば、コカイン中毒の人がすぐにコカインが欲しくなるという強い欲求は、腹側線条体の内側前頭前皮質と前帯状皮質間、そして島皮質と背側線条体間の伝達経路が発達していることに関係しています。

抑制システムとは、報酬や他の選択肢を分析し、ネガティブな感情のシグナルに対する感情的な反応を抑制するシステムです。このシステムでは、再発システムと薬物への強い欲求を妨げます。

最後に、神経生物学的に分析すると、中毒には3つの主な回路があります。脳幹神経節、扁桃体、前頭前皮質は中毒を司る主な部分と言ってもいいでしょう。

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