私はロボットじゃない、アスペルガーなんです

· 2017年9月13日

私は、あなたと一緒で同じ人間です。私は感情のないロボットなんかじゃないんです。笑われたら傷つきます。

きっと皮肉や冗談は分からないし、言われたことを額縁通りに取り過ぎるところがあるけれど、だからと言って、それは私が人間じゃないということじゃないんです。私にも感情があるんです。感情をうまく表現できないから、私がどんな気持ちでいるか分からないかもしれないけれど、あなたの言葉で時々私は本当に傷ついてるんです。 

私は耳が聞こえないわけじゃないんです。同じ意味を理解しているわけではないかもしれないけれど、あなたの言葉は私にも聞こえているんです。

あなたが考えているのとは違って、私には知的障害はありません。私のことを変人だと思うかもしれないけれど、唯一私が人と違うところは、もっとデータに沿って論理的な角度から世界を見ている、ということだけです。私は異常なんかではないんです。私はあなたと同じだけれど、世界を違って見ているだけなんです。私はアスペルガー症候群なんです。

風船を持った少女

人の立場を知らずに、その人のことを決めつけたりしない

長く他人の行動を見たり考えたりしておきながら、その行動の背景にある状況を考えずに相手のことを決めつけるのはとても簡単なことです。それは相手の立場になって考えたり、相手に共感していないから起こるのです。冗談が分からない人がいると分かっていてあえて冗談を言うことが面白いと感じるように。ビッグバンセオリーのシェルドン・クーパーのような人が物事を違って見ている人の代表として描かれているように。

神経生物学的発達の変異(病気ではありません)のせいで共感が欠けているのはアスペルガーの人達の方だとよく言いますが、自分には共感性があると自慢している人に限ってアスペルガーの人達と接する時に共感できなかったりするのはなんとも滑稽な話です。

アスペルガーの人達はその豊富な知識や情報量からまるでグーグルかのような扱いをされています。また、まるで機械かのような扱いもされます。そして、そうした扱いをする人達は、そうした人間性を剥ぎ取り感情で弄ぶ行為がアスペルガーの人達を傷つけているということに気づかないのです。

アスペルガーの人達は無慈悲に、自動的に、そして本当によく知られないまま、こういう人だと決めつけられているのです。そうした決めつけをする人にとって、アスペルガーの人達は彼らの基準で見た世界の枠組みにうまくフィットしない変な形をしたカテゴリーの人達なのです。アスペルガーの人の立場になって、アスペルガーとして生きるとはどういうことかを考えようとする人は誰もいません。ただ、アスペルガー症候群は精神障害の診断と統計マニュアルであるDSM‐5に自閉症スペクトラムの一部として含まれているということしか知りません。つまり、映画で言うと、予告編を見たというだけで、その映画を全部見たわけではないのです。しかし、自閉症とアスペルガー症候群は全然違うものです。

これは区別であり、定義付けする要素ではありませんが、アスペルガー症候群の人に見られる唯一の特徴は、他人に自分を関連付けて考えることが難しいということです。これは部分的に語用論と呼ばれる言語の使い方の部分に問題があるからです。その他の特徴や能力においては、アスペルガーでない人達と似たような相違点があります。そうした意味では、アスペルガーの人達は私達となんら変わりないのです。

裸足で歩く女性

アスペルガーの人にとって感情は複雑なもの

気持ちや感情というのは誰にとっても複雑な世界なので、心の知能が対人適応力の土台となります。しかし、アスペルガーの人達にとってみると、感情というのはもっと複雑なものなのです。だからこそ、アスペルガーの人にとって必要なことを理解し、彼らの年齢を考慮した上でどのように接すればよいかがわかる明確なガイドラインを設けることがとても大切なのです。

アスペルガーを持った子供として生きるということ

アスペルガーを持った子供は最初から特異な傾向にあります。彼らは行動面で欠けているものに焦点を当てられるよりも、可能な限りポジティブな言葉を浴び、心からたくさん褒めてもらう必要があります。そして、彼らが何をすべきで、何をしてはいけないかということを教えることはとても役に立つことです。

人の話を聞くように育てることは重要です。彼らにして欲しいことを考えるときは適度なものであるべきで、その要求は彼らの能力と見合ったものであるべきです。自分の気持ちや考えを表現するときはシンプルに、ハッキリと、簡潔にすることで、彼らとのコミュニケーションが一段と円滑になります。

彼らが気持ちを認識できるように手助けすることも大切です。アスペルガーを持った子供は、他人の気持ちを認識したり、自分の気持ちを表現したりすることが大変苦手です。批判はなるべくせず、彼ら自身が自分に対してポジティブなイメージを持てるようにすると良いです。そうした接し方は、彼らの自尊心に直接影響します。

空に昇る虹色の風船

青年期のアスペルガー症候群

青年期には、子供の時とは違った点が見られるようになります。同世代の友人が大人になるにつれ社会での居場所を探すようになる一方で、アスペルガーを持った青少年は社交や独立といったことに対して無関心なままであることがあります。

アスペルガーを持った子が女子であれ男子であれ、この時期に未来のパートナーとの恋愛関係について言及しておくことは大切です。なぜなら、彼らにとって惹かれ合ったり情熱を抱くということを理解することが難しいからです。性教育について言及することも重要ですが、これは全ての青年期の子供達にとって言えることでしょう。

成人期のアスペルガー症候群

アスペルガーを持った人達は通常の生活を送ることができます。事実、多くの人が通常の生活を送っています。幼少期の間に自分の環境や感情へどう適応すべきかを訓練したならば、大人になってからさほど多くの問題を抱えることは通常ありません。ほとんどの問題は職場で抱えることが多く、特に接客業などでは困難を抱えます。一方で、業務の複雑さに関わらず、個人単位で進められるような業務であると仕事もうまくいくようです。

結論として、アスペルガーを持つ人にも感情はあり、ロボットではないのです。アスペルガーの人達をもっとよく知り理解する努力をして下さい。アスペルガーの人達の立場になって共感して下さい。決めつけたり、笑ったりしないで下さい。理解しようと努力し、アスペルガーの人にもあなたを知ってもらう努力をして下さい。そうすれば、あなたにも驚きの結果が待っているはずです。