3タイプの学習戦略

2019年5月6日

意義深い学習というのは、生徒が教わったことをどう消化するかと同じくらい教育プロセスにも左右されます。教育心理学者たちは長年にわたって両方の側面について思考を巡らせ、改善に向けて理論を生み出してきました。この記事では学習戦略という2つ目の部分について話していきます。

学習戦略のメインとなる目標は、生徒たちがもっと効果的に学べるようにすることです。このトピックに関する研究によって何通りものやり方が示されてきました。その中で最も有名な学習戦略が、記憶戦略、構造戦略、生成戦略です。

記憶戦略

記憶学習戦略は、生徒たちが事実や用語などの授業内容を記憶するのを手助けするものです。例えば、首都や重要な日付や語彙などを覚えるときに役立ちます。「無意味な」情報を覚えなければならないときに、記憶戦略がある種の意味合いをそこに持たせてくれるのです。

記憶術の価値は広く認められており、だからこそこんなに長い年月に渡って使われてきたのです。心理学者のアラン・パイヴィオはこういった記憶術が以下の3つの理由で有効である、と説明しました。

  • 二重符号化:多くは言語コード(単語)と並んで非言語コード(図)の使用を含みます。つまり同じ容量の内容が2つの異なるコードを持つということです。コネクショニズムの原理によれば、それによって生徒たちが情報にアクセスしやすくなるそうです。
  • 組織化:この戦略の別の働き方は、情報を入れておけるような一貫したボックスを作ることによるものです。これにより生徒たちは関連する全ての情報をまとめて保管しておくことができ、バラバラになってしまうのを防ぐことができます。例えば、単語を使って文を作るとき、その単語のリストがあったら作業が楽になりますよね。
  • 結合化:異なる要素間に強い結びつきを作ることもまた、意義ある学習のための戦略です。結びつきが強いと、どちらか一方を見たときにもう片方を簡単に思い出すことができるので、とても有益なのです。
考える女性

記憶戦略の一例が、キーワードメソッドです。このやり方は、外国語の複雑な語彙を学ぶ時にかなり重宝します。そこには、音声と画像ベースの結びつきとともに詳細な説明も含まれます。

構造戦略

構造戦略は、重要な情報を知的に選択し、1つの構造を成すようにまとめることができるよう生徒たちを奨励することによって自発的な学習を刺激するものです。概念地図やフローチャート、アウトラインなどを作るというテクニックがここに含まれます。

もちろん教師が生徒たちにアウトラインや要約を作るよう指導するだけでは不十分です。こういった作業は、生徒たちがその作り方を知って初めて役に立つのです。彼らにそれを教える上で最も難しい部分が、一番重要なポイントやテキストやプレゼンテーションの中で意味がある箇所をどう選び取るべきかを示すことです。

これらのテクニックが学習にもたらす影響が現れるまでにそんなに時間はかからないでしょう。教材を、小さな関連するアイディアにまとめてあげれば、もっとアクセスしやすくなります。そしてそれらのアイディアをもっと強固に結びつけることができれば、記憶の中の残りの情報へもよりアクセスしやすくなるでしょう。

こういったテクニックを使っている生徒の方が高いレベルのパフォーマンスを見せるということが研究で示されています。それらはまた、棒暗記や表面上だけの学習とは異なり、生徒たちが本当にその内容を理解することを手助けしてくれます。教室でこの学習戦略を取り入れれば、すぐにその効果がわかりますよ!

生成戦略

先ほどご紹介した2つの戦略では、生徒たちにどのように特定の事実を覚えさせたり構造化させたりするかを見てきました。つまり、上記2つは学ばれるべき新しい情報に関するテクニックだということです。しかし学習のもう1つの側面は、新しい内容をすでにある知識に取り入れるという面です。ここで生成戦略の出番がきます。

E・Z・ロスコプフは、生徒たちが知識を得るこういった活動を「学習促進活動」と呼びました。その例が、ノートを取ることや教科書にアンダーラインを引くこと、質問をしたり質問に答えたりすること、内容を声に出してみることなどです。これらは生徒たちに新しい情報を取り入れさせてくれるので、より深い理解へと繋がります。

コーヒーを飲みながら勉強

心理学者の多くが、自発的な学習とは生徒たちがアイディア間の結びつきを作ることだ、と見なしています。だからこそ生成戦略は生徒たちにこの種の学習法を使わせるための格好のツールと言えるのです。生徒たちにノートの取り方や質問の仕方を教えることが、新しい情報を理解してそれを取り入れるための大きな手助けとなるでしょう。

この記事では授業に取り入れればかなり役立ちそうな学習戦略を見ていきました。教授法や教育についての科学的な研究は、生徒たちが行ってくれると望ましいような自発的で深い学習をさせるための手助けとなってくれるでしょう。教育心理学で明らかになってきたガイドラインや証拠に従わないのは大きな過ちであると言えます。