愛の絆を強める人生の試練

愛の絆を強める人生の試練

最後の更新: 22 10月, 2017

私達はロマンチックな映画が大好きです。しかし、しばしばそうした映画に問題を見出すことがあります。それは、関係が丁度始まったばかりの時に映画が終わってしまうことです。結局のところ、ほとんどの夫婦が経験する日々の生活や試練などは良い映画にはならないのです。

実際に最も現実的であるこの種の状況は、情熱の「醜い兄弟分」と言えます。しかし、こうした試練は夫婦関係がかけがえのない絆に変貌するかどうかを決定づけるものです。

完璧で映画のような永遠のラブストーリーは、海を見せずに子供に一つかみの濡れた砂を与えているようなものです。それでは、子供は海の変化し続け、荒れ狂い、危険で、どきどきする性質が分かりません。

夫婦を破綻させるか強くさせるかという運命の挑戦

夫婦として人生を共に経験する中で、全ての物事をコントロールしようとすることは不可能です。そのため、夫婦にとって、問題を共有するためのコミュニケーション法を身に付けることが必要です。このように、問題を解決することが二人の結束力をより高めるのです。

夫婦が直面する、精神的に影響を与え人生に変化をもたらしてしまうような試練には次のようなものがあります。

  • 経済的危機:スペイン専門性科学者協会は、2012年にカップルカウンセリング依頼の数が20~30パーセント増加したことに気づきました。これはこの国の経済的危機に大きく起因しています。解決策は経済状況を改善するだけではありません。なぜ好ましくない経済状況では精神的なつながりが弱まってしまうのかを理解することが解決策となります。
  • 浮気性科学者タミー・ネルソンの研究に触発されたニューヨークタイムズの記事では、どれほど多くの確立された性的または性的関係のノルマが変化しているかが示されています。場合によっては、情事が夫婦の関係にプラスに影響することもあります。これは、情事が偏見なく性的関心や情熱についてオープンに話す、誠実さへの扉を開くことになるからです。夫婦を別れさせるのは浮気ではありません。浮気をうまく乗り越えられなくさせているのはカップル間の不幸感なのです。

人生の試練

その他の試練にはこういったものがあります。

  • 子供の死や病気:子供が亡くなった理由が消耗性疾患で、子供の生活が徐々に衰えていった場合、親は通常、この出来事が引き起こすストレスに順応していくことが可能です。しかし、死が事故によるものだった場合はそうではありません。このプロセスの場合、幻想と快活な家族計画が打撃を受けることにより、夫婦間の関係に響きます。こうした状況は親同士の間の不均衡へとつながっていきます。

スペインのアステュリアス王子大学病院にあるペアレントプログラムコーディネーターであり、臨床心理士のスザナ・デ・クリュージェスは、親にとって、こうしたプロセスを共に経験することが大切だと言います。例えば、家族の問題や子供の教育に対して両親がこれくらいのことを同じようにやる、と決めるようにです。

背中合わせのカップル
  • 不妊:親になることを夢見る一方で不妊に悩む夫婦はその考えを再考し、子供のいない生活をうまく乗り越えることも要求されます。当初の失望感はお互いへの理解、または最終的には養子縁組という新しい扉を開くことも可能です。
  • 病気:アイオワ大学のアメリア・カラカー率いる研究の結果が面白い記事として「健康と社会行動の期刊誌(the Journal of Health and Social Behavior)」に発表されました。その記事では、結婚生活において(男性ではなく)女性が深刻な病気と診断された場合、健康な結婚生活を送っている夫婦に比べて6パーセント離婚率が高くなるという結論がなされています。これは夫婦の行動パターンにかなり大きな不均衡があるせいかもしれません。今日でも、多くの人が未だに夫婦間では女性が世話をする役目を担わなければいけないと思い込んでいるところがあります。
海に向かってハートを掲げるカップル

痛みが夫婦を強くしてくれる

夫婦は多くの段階を通過していきますが、どのような愛を夫婦が感じるのかは往々にして人生の激しい荒波によって決まります。困難そのものが、愛が陶酔であるのか、はたまた強い絆であるのかを決定付けさえするのかもしれません。

結局、夫婦愛は困難を共に乗り越えた時により高鳴る感情を味わうことができるのです。人生において、試練に直面しないことの方が珍しいものです。人生とは単なる心的表象ではありません。結ばれたいという願望と共に障害と悲劇を乗り越えなければいけないのです。

どんなに不可能に見えても、愛し合っている二人の絆を壊すのとは程遠く、実際に関係を本当にかけがえのに変身させてくれる状況というのが存在するのです。


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