アルコール依存症と習慣の違い

· 2017年12月6日

今日あなたは毎週金曜日のようにオフィスをでます。すでに友達と飲みの約束をしています。習慣のようなもので、友達と集まる唯一の機会です。ただ、今日は違いました。友達の一人がニュースがあると言って、アルコール依存症と診断されたことを告白しました。さらに、毎週金曜日の集まりこそが問題の一部になっていると言い出しました。

このニュースはあなたにも他の友達にも衝撃を与えました。みんな冗談かと思いました。しかし、残念ながら冗談ではありません。現実の問題であり、実はよくあることなのです。そして、なかなか他の人には理解されがたい問題です。なぜ理解しがたいかというと、あなたも酒を飲むからです。あなたも友達と飲み会に行って、飲みが習慣化しているからです。でも、あなたはアルコール依存症に苦しんでいません。アルコール依存症ではありません。あるいは、アルコール依存症ではないと思っているだけかもしれません。

 

そうすると、疑問が浮かんできます。なぜ人はアルコール依存症になるのか?なぜアルコール依存症の影響を受けやすい人がいるのか?習慣がアルコール依存症につながるのか?この記事を読み進めれば、答えが見つかります。
ビールとチェーン

アルコール依存症か習慣か?

DSM-5(精神障害の診断と統計マニュアル)のような診断分類によれば、アルコール依存症は「引きこもり、我慢、そして飲みたいという強い欲望などの行動的・物理的症状」と定義されています。

この定義の中でも、頻度とアルコール摂取の頻発性を診断の軸としています。しかし、頻発してアルコールを摂取することが、ただの習慣だとしたらどうでしょう。ロイヤル・スパニッシュ・アカデミーでは、習慣という言葉の6つ目の定義を考慮に入れています。その定義とは、特定の薬に対して依存する状況」です。

しかし、習慣そのものが中毒状態を生み出すのでしょうか。そうではありません。アルコール依存症に関して言えば、中毒状態は様々な要因によっておこる病気です。これらのファクターには、心理的、社会的、生理的面があります。単純な習慣から、過度の摂取まで様々です。問題は、アルコールの摂取によって変化する大脳の構造と行動です。

 

つまり、習慣をそれ以上の何かに変えてしまう心理的、社会的、生理的要因がごっちゃになってしまうことが問題なのです。いろいろな要因が合わさって、友達との楽しい飲み会を中毒に変えてしまうことがあるのです。そして、これこそが最も危険なポイントです。自分自身でコントロールすることができるファクターもあれば、できないファクターもあります。そのため、全く同じ状況でも誰がアルコール依存症を発症してしまうかはわからないのです。

アルコール依存症

どうしてアルコール依存症になる人とならないひとがいるのか?

それなら、同じ友達のグループ内で、なぜ1人がアルコール依存症なり、他の人はアルコール依存症にならなかったのでしょうか。アルコール依存症の発症につながる要因を見てみましょう。

 

生物学的な要因

アルコール依存症の発症につながってしまう生物学的な要因は、遺伝、異なる神経伝達物質の変質、習慣的なアルコールの摂取によっておこる大脳構造の変化まで様々です。影響を受けやすい人は、摂取してからすぐに変化が見られます。

アルコール依存症は、親類の間で見つかりやすいです。アルコール依存症に苦しむリスクの40~60%の変動性は、遺伝的な影響で説明がつきます。さらに、アルコール依存症の患うひとの子供は、3~4倍発症のリスクが高まります。

大脳の機能や神経伝達物質に関して言えば、中毒症状の初期症状にはドーパミンが関係していることが証明されています。ドーパミンは快楽と深く関係があります。また、主に腹側被蓋野からなる脳内報酬系にも大きく関係しています。

マスクをかぶった男性

心理的な要因

アルコール消費とアルコールの利用に関する本人の認識は非常に重要です。同じグループ内でアルコール依存症になった人が自分が最もアルコールに強いと公言していたなら、他の人よりも多めに飲んでいた可能性が高いです。

危険な習慣を作り出し自分の健康を危険に冒すだけでなく、コントロールすることを難しくし中毒化させます。このような依存が起こりやすい青年期の行動パターンが非常に重要です。自制心と社会的バリデーションの引き下げを行うことが重要になってきます。

社会的な要因

わたしたちがさらされている社会における飲酒の認識や入手のしやすさなども重要な要因です。アルコール摂取に関して寛容な社会のほうが、より高いアルコール依存症のレベルを示していることが証明されています。

 

これらすべての要因を見てみると、習慣とアルコール依存症は紙一重であることがわかります。自制や生物学的ではない要因もあります。そのため、常に注意を払い、適度に飲酒を楽しむ必要があります。あるいは、全くアルコールを飲まないというのも一つの手です。