主のいない家の美しい寓話

15 12月, 2018

主のいない家の美しい寓話は、母親、父親、9歳の息子の家族のお話です。この3人は美しい家に住まい、必要なものはすべてそろっていました。 母親も父親も、それだけはいつも気を付けていたのです。共働きだったため、特に不自由なく暮らしていました。

少年は従順で、学校での成績も良好です子守の人がいつも学校まで迎えに来てくれます。家に帰れば、おいしい昼ご飯がいつも待っています。母親がいつも細かい指示を残していくので、息子は健康で栄養満点の食事ができています。

午後、母親と父親は息子の様子を確認するために家に電話をかけます。2人が家に帰るころには、息子は寝ていることが多いからです。こうすることで息子とのつながりを持てます。息子は感謝はしていたものの、少しさびしさも感じていました。

不思議な質問

ある日、母親が仕事から帰ってきて、起きて自分を待つ息子に出迎えられました。遅い時間だったため、母親は驚きます。何かあったのだろうか。病気でもしたんじゃないのか。心配になった母親はいろいろ質問します。息子は落ち着くように言って、聞きたいことがあったから待ってたんだ、と伝えました。

母親は息子の横に座って、息子に注意を傾けます。息子が言おうとしていることはしっかり聞いてあげたかったのです。すると息子は尋ねました。「ママのお仕事では、一時間でどれくらい稼げるの?」母親は混乱します。そんな質問が来るとは思ってもみなかったからです。

質問に答える前に、母親は尋ねます。「なんでそんなことを知りたいの?何か欲しいものがあるの?」息子は、ただ正確な数を知りたいだけと答えます。混乱をぬぐえない母親でしたが、息子の質問に答えることにします。「一時間100ユーロくらいかな。」それを聞いて息子は満足したようでした。母親におやすみと言って、寝てしまいました。

母親は少し心配になります。あの質問は何かがおかしいサインだと思いました。まるで意味がわからなかったからです。何か頼みたかったけれど、頼めなかったのだろうか。お金に困っているのだろうか。父親が帰宅すると、母親はこの出来事を相談しました。2人はもっと息子に気を付けるようにしようと決めます。

少年とイヌ


新しい質問

2か月後、新しい変化はありませんでした。きっと息子は純粋に興味があってあの質問をしただけだろうと両親は考えるようになります。しかし、父親がいつも通り夜遅く帰宅したある晩のことでした。息子は部屋から出てきて父親を見つけました。帰ってくるのを待っていたのです。父親は驚きました。何かあったのだろうか。問題でも起きたのだろうか。

息子は父親に、母親にしたのと同じ質問をします。「パパの仕事は一時間でいくら稼げるの?父親はすぐに、「100ユーロだよ。」と答えます。数秒考えてから、息子の表情が変わります。父親は息子に、「何を考えているんだい?」と聞きました。息子は何も言いません。父親は怒って、「何が欲しいか言いなさい!」と言いました。「なんでもないよ、何でもない。」と息子は怯えながら答えました。

それから、父親は子守に電話をします。息子がおかしなふるまいを見せていないか知りたかったのです。しかし、子守の答えはそんなことはないということでした。変わったことといえば、毎日友達の家に行って、数時間後に帰ってくるくらいです。

少年


主のいない家の美しい寓話

父親は息子が何か隠していると疑います。仕事を少し先延ばして、こっそり息子の様子を見ることにしました。毎日友達の家に行く理由を知りたかったのです。

いつも通り、息子は友達の家に行きます。父親は息子が草刈をしたり、車を洗ったりするところを目撃しました。それが終わると家に帰っていきます。

家族

父親は息子に何が起こっているのか尋ねます。なんで友達の家に行って働くのか?なぜそんなにお金の心配をするのか?息子は驚いて白状します。息子はお金が必要だから働いていたのです。「もう200ユーロ稼いだよ」息子は言います。「これでママにお給料をあげたら、ママは2時間僕と遊べるね。もう300ユーロ稼いだら、パパにもお給料を払えるよ。」

子どもと一緒に時間を過ごすより、仕事ばかりしている親に向けての大切な教訓です。子どもを幸せにすることは、欲しいものをいつでも買ってあげることではありません。物質的なもので幸福ではなく、一番重要なのは親と感情的なつながりが持てることなのです。