分離不安:どこからが問題か

2019年3月4日

分離不安は、一般的に子どもに見られる状況です。しかし、多くの大人もこれを経験します。自分の家や強い愛着を持っている人から離れた場合に、異常な不安を感じることとして定義されています。例えば、親、祖父母、兄弟、子どもなどです。

症状は軽いものから深刻なものまであり、子どもと大人では症状が似ています。大人においては、問題を抱えたまま成長してしまった状態であると考えられています。しかし、必ずしもそうとも限らず、人生の途中からこのような症状が現れることもあります。

 

それは、パートナー、子ども、仕事、感情的な価値のあるものから分離することへの恐怖として現れます。これは苦しむ本人だけでなく、「愛着の対象」にとってもかなり消耗的です。多くの場合、すでにある程度存在していた依存を反映したり強めたりしてしまいます。

「行先を知る必要性も、私があなたに行ってほしいと思っていた方向に向かっているかどうか異常に不安を感じることもなく、道を選ぶ自由があなたにはあります。」
-マーガレット・ミード-

時間の概念は容易ではなく、確立するまでに何年もかかります。多くの子どもにとって、どんな分離も困難で、苦しみと涙を生み出します。さらに、親によってきちんと処理されない場合、深刻な影響があります。例えば、思春期の不安などです。人生のその先のステージにも影響を及ぼすこともあります。

子ども時代や大人時代の他の様々な不安障害と同じく、分離不安もきちんとした治療が重要です。自然と消えてなくなることは稀です。大抵悪化して、人生の他の部分へも影響を及ぼし、別の種類の不安障害の発症を促してしまいます。 広場恐怖症やパニック障害です。

ぬいぐるみ

良く勧められている治療は心理療法です。しかし子どもの場合、この記事でご紹介する情報やツールによって、このような状態を防ぐことができるかもしれません。これらが、分離不安が始まった場合に見られる警告兆候を見極める助けとなれば幸いです。

「自己の自尊心や自分に対して抱く考えへの脅威は、身体の整合性に対する他の脅威よりも大きな不安を生み出す。」
-ジークムント・フロイト-

自然な段階

分離に対するある程度の不安は、成長の過程で普通であり自然です。8~14ヶ月の間に、もともと危険の感覚が欠けていた赤ちゃんは、知らない人や新しい人に恐怖を感じ始めます。この「普通の段階」は、子どもが適応して環境を制御する助けとなる自然の適応方法です。

大抵の場合、この分離不安は2歳くらいで劇的に軽減または全くなくなります。この年齢の子どもは、大人はいなくなってしまうこともあるけれど、あとで戻ってくるということを理解しています。また、自分がいなくなったり戻って来たりしても良いということもわかってきます。新しい安心感を得て、世界を探索する勇気を得ていきます。

これは、特定のあるいは新しい状況でも子どもがそれなりの不安を感じることがない、ということではありません。このような不安は、入院したり学校が変わったりして、親と離れている時間が長くなると現れる傾向があります。

分離不安はたくさんの感情を生み出す

このような状況では、親は様々な感情を経験するでしょう。子どもが生み出した愛着によって、幸福感を得ます。また、他人の元に子どもを置いておかなくてはいけないという罪悪感も生み出されることもあります。また、子どもが必要とする注目と時間に疲労したり、いっぱいいっぱいになってしまうこともいたって普通です。

「恐怖ほど行動と論理の力を効果的に奪い去ってしまう情熱はない。」
-エドマンド・バーク-

子どもが親に離れてほしくないと思うことは、健全な愛着の良い兆候です。ただし、もちろんこの欲求がかなりの不安を生み出していなければの話です。健全な愛着とは、そこに信頼があるということです。子どもは親がいなくなったときも後で帰ってくると信頼しており、これによって親がいない間も子どもが安心できます。病的な愛着というのは、常に子供が認知や安心を必要とし、新しい状況に対するツールを一切持たないときに起こります。このため、新しい状況というものが困難になります。

これは難しい段階です。しかし、たくさんの忍耐と強さを持って取り組めば、不安は時間と共に消えていきます一方、子どもが泣きだすたびに子どものいる部屋へ向かったり、子どものために自分の予定をすべて取り消したりしていたら、子どもは分離回避の腕を上げていきます。自分には恐れている分離を避ける力があるのだということを意識し始めるからです。

手つなぎ
事前の計画と試し:2つの重要な概念

保育園に子どもを連れて行こうと考えているなら、ここでお話ししているような分離不安に遭遇するはずです。8ヶ月から1歳までは、子どもはかなり敏感です。ほかに選択肢がないなら、新しい場所に連れて行ったり、短い間だけ親戚や子守に預けたりして、少しずつ分離の練習をしていきましょう。保育園に預けるときが来るまで、だんだん回数を増やします。

これらの「予行練習」は、子どもがつかれていたり、落ち着きがなかったり、空腹な時はやめましょう。食事やお昼寝のあとに計画しましょう。まだ子どもであり、基本的な欲求が満たされているときに新しい変化を起こすほうが得策であることを覚えておいてください。

初めての日の前に一緒に保育園に行って、保育園への入園をイメージさせましょう。さらに、出来れば段階的に適応させてください。はじめは数時間だけにして、それからゆっくりと子どもだけにする時間を増やしていきます。

一貫性、平静、約束の順守:3つの基本指針

決まった保育園に連れていくなら、そこで働く人たちを信頼しているからですよね。こういった意味で、この決断に一貫性を持たせましょう。保育士のアドバイスに従って、分離を乗り越えることを助けてもらってください。保育士はこのような問題に対処する経験が豊富で、親と子どもにとっての一番を願っています。

「恐怖を感じる正当な状況を作り出すことほど、野獣から人間への進化において顕著なものはない。」
–ウィリアム・ジェームズ–

子どもの前では、落ち着いて、平静と自信を保ってください。子どもが理解できる概念を使って、いつ戻ってくるかを子どもに伝えましょう。例えば、「お昼のあと」「お昼寝のあと」などです。「バイバイ」が温かくて心地よく愛情を感じられるような、お別れの決まった方法を作ってみても良いかもしれません。自分の注意が完全に子どもに向けられている瞬間です。しかし、親がその場を去って戻ってこなかった場合、この分離不安は悪化します。

ハグ

子どもの要求にこたえる

そうすると約束した時間に戻りましょう。こうすることで、親に対する子どもの信頼感を育て、状況をより良く乗り越えることが可能です。特に適応過程の時は、時間に正確でいましょう。 子どもにははっきりとした時間の感覚はないものの、他の子どもが帰っていくことには気づき、自分の親がまだ来ていないと心配になるかもしれません。

「心配によって明日の痛みをなくすことは出来ない。今日の強さを奪うだけだ。」
-コーリー・テン・ブーム-

バイバイをする時間になったら、子どもが大丈夫だとわかっていても急がないでください。きちんとさよならをしてからその場を去るようにしましょう。しかし、必要以上にお別れを長引かせてもいけません。このようにすることで、保育園が悪い場所である、という感情を強めてしまいます。

分離不安が毎日や長期にわたって続くことは普通ではありません。子どもが自分なしではうまく適応できていないと思うなら、専門家に相談しましょう自分自身が状況に適切に対処していない可能性もあるということを覚えておいてください。専門家の助けが必要な場合もあります。