父親になると起こる可能性のあるホルモン変化とは?

研究によると、父親になることは複雑ながら素晴らしい体験であり、男性のホルモン変化を引き起こす可能性があるそうです。
父親になると起こる可能性のあるホルモン変化とは?

最後の更新: 20 12月, 2020

父親になるというのは、一部の男性にとって非常に強烈な体験です。一部の父親は、女性が母親になったときに経験するのと同じような気持ちや状況の変化を経験するほどです。いくつかの研究は、父親にも生理学的変化が起こる可能性があることを示しています。

研究によると、生物学的レベルでは、男性は父親になり、その体験を楽しむことを可能にする「ツール」を持ってこの世界に生まれます。つまり、子育てにあまり関与していない人がいるという現実は、文化的要因と深い関わりがあると考えることができます。

母親になることがそれぞれの女性によって違う意味を持つのと同じように、男性が父親になるということに関しても、それぞれの経験や感じ方は多様です。現段階でわかっていることは、男性も女性も、親になることが意味のある満足のいくものになるために必要なものを、自然から与えられているという事実です。

「父親になることは、必然的にあなたの人生観を変えると思います。十分な睡眠は取れないけれど、本当に単純なことが、自分は満たされていると感じさせてくれます。前ほど外出しなくなったり、それほど多くのことをする必要はないと思うようになったんです。」

-ヒュー・ジャックマン-

 

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父性ホルモン

エモリー大学の研究者が実施し、『Hormones and Behavior』誌に掲載された研究は、父親になるという体験とホルモンの変化との関係に関するものでした。この研究では、健康な1歳から2歳の子供を持つ人を募集しました。

磁気共鳴機能画像法(fMRI)を使用して、参加者の脳の活動が観察されました。まず各参加者に自分の子供の写真、知らない子供の写真、そして知らない大人の写真を見せました。

参加者が自分の子供の写真を見ると、報酬と共感に関連する脳システムの神経活動が増加することを研究者たちは発見しました。これは、有名な「幸せホルモン」であるオキシトシンの生産が増加したためです。以前の研究では、同じことが母親に起こることが示されています。

このデータは、『PNAS』誌に掲載された2014年の研究の結論を裏付けています。また、子供の世話を主として行う立場である父親の場合は、特に母親と非常によく似た脳活動を示すことがわかりました。

産後うつ病

産後うつ病は、多くの女性が出産後に、悲しみ、空虚感、そして無関心などの感覚を経験することで、母親の30%に影響を及ぼすという推定もあります。一部の産後の女性においては産後うつ病という体験が非常に激しく、精神病と混同されることもよくあります。

それにもかかわらず、クレイグ・ガーフィールド博士が医学誌『Pediatrics』に発表した研究は、産後うつ病の別の側面を示しました。この研究では、かなりの数の父親が産後うつ病の兆候も示していることがわかりました。研究者たちは、子供と一緒に時間を過ごさなかった男性の方が症状が目立つと結論付けました。

データによると、初めて父親になった男性の最大10%が産後うつ病の症状を経験しています。また、産後うつ病に相当するものが、赤ちゃんの生後3か月から6か月の間に父親に始まることも発見されました。母親の場合、たいていは出産後すぐに産後うつ病が始まります。

産後うつ病問題に関するもう一人の専門家であるカナダの心理学者フランシーン・デ・モンティニー氏によると、男性の10人に1人が産後うつ病を経験しています。モンティニー氏は、産後うつ病の症状の原因となるのは、父親として失敗することへの恐れと、母親の愛情をめぐる競争心であると考えています。

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現代の父親像

厳密な家父長制の社会では、父性というものは価値がないものと考えられる傾向があります。このような社会では、父親になることは、感情への変化が生まれる出来事ではなく、子供に対して責任を持つことだと考えられてきました。近年では、より多くの父親が子育てに完全に参加しています。これは、父親としてバランスを取ることができると証明されたと言えるでしょう。

前述の研究は、この考えを裏付けるものです。実際、父親であるという経験が良好なホルモンの変化を引き起こすことを示しています。最初の研究で言及されたオキシトシン産生の増加は、幸福に近い気分になることを意味します。

2番目の研究では、産後うつ病につながるのは生理学的な要因よりも心理的要因だと考えられます。現在わかっていることは、産後のうつ病になる可能性があるにも関わらず、それは無視されてしまうことがほとんどだという点です。

父親になるのは素晴らしい経験です。父親としての全責任を負い、自分の父性に正直に子育てに没頭するならば、あなたの幸福感がより充実したものになるでしょう。ただし、男性が育児という美しい経験を楽しむためには、サポートと理解が必要であることもいくつかのデータが示しています。

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  • Mazzo, C. M. F., & Almeida, J. M. T. D. (2020). El significado de ser padre en la actualidad: un estudio en el enfoque gestáltico. Revista da Abordagem Gestáltica, 26(1), 26-37.