外在化:自らの問題を取り去る方法

2019年4月25日

私たち人間は、自らの問題に対処するのに助けを必要とすることがよくあります。できることの一つがセラピーに行くことで、そこで最も広く使われている手法が、今回この記事で話す外在化という手法です

自分自身では解決できなかったあらゆる種類の問題のために、人々はセラピーを訪れます。こういった問題は心の中の問題であることが多いです。つまり心が完全には出来上がっていなかったり、よく考えてこなかったということです。そして以下のような症状が人々をセラピーへと向かわせるものです。不安、モチベーションの欠如、悲しみ、ストレス、交際関係の問題、家族問題など。

外在化とは、患者が自らの問題と向き合う手助けとなるように心理療法士によって用いられる手法です。これにより、自らの問題や症状を外側から観察できるようになり、その意義や解決策を素早く効率的に見つけることができるようになります。

外在化

人は症状によって定められてしまうわけではない

セラピーに通う人々は、たいてい自分たちの信条、問題、症状にかなり執着しています。実際、彼らはこういった要素を自分たちの一部とみなしていることもあり、そのほかの側面に気づいていないのです。

例えば、ある人は自分自身と、自らの不安、憂鬱、低い自尊心を切り離して考えるのが難しいと感じるかもしれません。彼らにとって、自分の性格を説明する時にこういった症状を含めずに話すのは困難なのです。

セラピーでは、患者は、自分に痛みを与えていることや自分のあまり好きではない部分を含め、普通は他の人に伝えないようなことまで話すことがあります。しかし、ここで防衛機制が働き、進展を邪魔してしまう可能性があります。

外在化の起源は全身療法にまで遡ることができます。この手法を初めに提唱した一人が、全身療法士のマイケル・ホワイトで、彼はこの手法を自らの治療アプローチの中心軸としました。

「私たちは、解決すべき問題に誤った解決策を用いるよりも、解決すべきものとは別の問題を解決してしまうことによる方が失敗を犯しやすいのです。」

-ラッセル・L・アコフ-

外在化はどう機能するのか

私たちはあまりにも自分たちの問題に浸り込んでしまっているので、何の解決策も見出せないことがしばしばあります。外在化とは、その人が心の中だけのものだと思い込んでいるものを外側に晒しだすということです。それは例えば絵を描くという行為によって行われたりします。問題を外側から観察してみようというのがその趣旨です。

多くの不安を抱える人について考えてみましょう。彼らは、自らを不安に駆られた人物だと定義づけてしまうところまでこれを内在化してしまっています。彼らにとってこれは痛みを伴いますし、精神的にも感情的にも身体的にもかなり疲れることです。しかしこの症状を外在化することが、その苦しみを取り除く手助けとなるのです。

まずどの要素(症状、感情、問題)を外在化するか選び、それに名前をつけます。そして患者と彼らが外在化したものとの間に距離を設けます。最後に、患者が自らの問題を別の視点からみられるように手助けしてあげましょう。

メモを取る人

視点を変えることによる利点

外在化による利点が以下のものです。

  • 情緒的バランス:己の問題を口に出すことで、ある種の安堵感や平穏を得られるでしょう。情緒的に安定していると、問題を別の観点から観察するのがより簡単になります。
  • 症状や問題を解決しようとするときの自制心の強化。症状あるいは問題を内在化してしまうと、自分に起こっていることに対して制御できていないと感じてしまうでしょう。別の観点を取り入れることで、問題を処理する能力が向上するのです。
  • 問題に取り組むための新しい能力問題解決はいつも簡単というわけではありません。外在化によって、状況を打破するための新しい能力をその人から引き出すことができます。新しい手段は新しい解決策へと繋がるのです。
  • 問題への責任感が増す。自らの抱える困難に圧倒されてしまっていると、おそらく状況をコントロールできなくなってしまうでしょう。外在化によって、自分で変えていけることには責任感が持てるようになります。
  • 信条を変えたり疑ったりする。先入観は役にたつどころか邪魔者になってしまうことがあります。外在化によって、人は新しい考え方を身に付けることができるのです。
  • 問題とその人との間に距離を設ける。外在化は、その人の視野を広げたり修正したりすることを容易にします。そうすることで、自ら決めた自分自身のアイデンティティを切り離すことができるのです。例えば、「自分は怒りっぽくて、いつも怒っている」と考えるのではなく、「時々怒るけどいつも怒っているわけではない」という風に考えることができるようになります。
眼鏡

どうすれば自らの問題を取り去ることができるのか?

この手法で、ただ問題や症状を外在化するだけでなく、自分の特性や能力や強さについても学ぶことができます。建設的な視点から自らの問題を見られるようになるので、そこまで苦しまずに済むようになります。まるで新しいメガネをかけるかのような感じです。

外在化は基本的に新しい視点と問題解決への手段を与えてくれます。そして新しい視点と手段が新しい解決策や変化に向けての扉を開いてくれるのです。