自分の事を青虫だと思い込んだ蝶:変化の物語

18 4月, 2018

この変身の物語は自分のことを青虫だと思い込んでいる蝶のお話です。受け入れることではなく、変化について教えてくれます。私達は自分の思っている以上の力を持っているにもかかわらず、過去にとらわれ変化に抵抗し、自分らしさを失ってしまうことがあります。この物語は、そんな人に勇気を与えてくれるお話です。

ある日小さな青虫が生まれました。地面を這って移動していましたが、ある時それに疲れて木に登ることにしました。その木は大きな幹と可愛い葉を持っており、青虫は何年もその木のしたで遊んでいたのです。

「あなたが抵抗するものは存在し続ける。」
-カール・ユング-

青虫は登っては落ちてを繰り返し、少しずつ、一歩ずつその木に登る努力をしました。

やっと枝にたどり着いた時の景色は素晴らしいものでした。他の動物や青空にわたあめのような雲、どこまでも続く地平線、そして鮮やかな色をした海を見た時、青虫は枝の上で平和を感じることが出来たのです。

そこに座って世界を観察していく内に、人生は美しすぎると思いました。そして、青虫がそう感じていた頃、彼にとって偉大な時期が訪れようとしていました。また、青虫自身もそれが訪れるのを知っていました。

「あなたが持っている最大の才能はあなた自身が変化することだ。」
-老子-

青虫から蝶へ

青虫は平和を感じ、運命の偉大さを考えながら、疲れて眠りにおちました。青虫は眠り続けました。そして、それは平和を抱えながら待ちに待ったさなぎへと変わっていったのです。

やっと青虫が目覚めた時、自分は罠にかかってしまったと思いました。しかし、青虫の背中から大きな青い羽が出てその殻を壊していったのです。

青虫はもう青虫では無くなりました。彼は青い蝶へと変身したのです。しかし、青虫でいた時間が長かった為、自分のことを蝶だと気づけませんでした。

彼は羽を持っているにもかかわらず、小さな足を使ってその木を降りていくことにしました。羽には彼の強さが含まれているので、彼の羽は小さな足にはとても重いものでした。

それでも彼は今までのように足を使って降りていき、青虫として生きていこうと思い込んでいました。しかし、その重い羽は以前と同じような生活を彼に許さなかったのです。

「青虫の終わりを世界は蝶と呼ぶ。」
-老子-

羽の重さ

自分の事を青虫だと思い込んでいる蝶は、なぜ人生がこんなにもツラいことなのか理解できませんでした。重い羽を持って動くのに疲れてしまい、彼は枝に戻ろうとしましたが、この状態でこの木を登ることは不可能だったのです。

この羽のような予期しない出来事が彼を後退させます。青虫だと思い込んだ蝶にとって、枝までの距離はとても遠く見えました。そして、彼は絶望を感じ、泣き始めてしまったのです。

その泣き声を聞き、白い蝶が近づいてきました。この白い蝶は何も言わず、花の上で青い蝶を見ていましたが、やっと青い蝶が泣き止んだ時、白い蝶は口を開きました。

「どうしたの?」

「昔なら登れたのに、もうあの枝まで登ることが出来ないんだ。」

「枝まで登れないなら飛べばいいじゃないか。」

青虫だと思い込んでいる蝶は白い蝶を不思議な目で見つめます。そして、ある日急に飛び出した自分の大きく重い羽を見つめました。

その羽はとても大きく綺麗で、その青色はとても鮮やかですが、変身したはずの青虫は恐くなってすぐに閉じてしまいました。

白い蝶は「君は羽を使わず、足を使っているんだよ。」と言って、白い羽を広げて優雅に飛んでいきました。

空を飛ぶ

青い蝶はその一つ一つの動きに驚き、見とれていました。そして、白い蝶の言葉が頭をかすめました。その時、青虫はやっと青虫ではなく、その重い羽は役に立つ物だと理解し始めたのです。

彼は再度羽を広げました。目を閉じると、風が羽に当たっているのを感じました。そして、この羽は地面を這って動く為にあるのではなく、青虫でなくなった自分の一部として存在しているのだと思ったのです。

彼は羽をさらに大きく広げました。彼は自分の青い羽の綺麗さに見とれながらも枝に向かって飛ぶことにしたのです。

羽を使うのは少し難しいですが、足を使って歩くより飛ぶ方が容易でした。そして、ついに彼は飛ぶことへの恐怖が、青虫から青い蝶へと変身した自分を拒絶していたことに気付くことが出来たのです。

この物語は、激しい嵐の中でも現在に向かって飛ぶことの出来る強い羽を持った美しい蝶のお話です。

青い蝶の羽は大きく美しいもので、その青色の中にもいくつもの影があり、薄い空の色から荒れる海の色へと変わっているようでした。しかし、彼はそんなことに気付いていなかったのです。

「そこにはあなたの人生を変える決断があり、決断を変える人生がある。」
-クララ・モリーナ-

この物語から学べること

青虫から蝶への変化は自発的治癒力を意味するレジリエンスを表す時に最も使われている比喩です。蝶は変身の象徴であり、同時に脆弱性と偉大さも含まれているので、自然とこういった変化の物語の主人公となります。

この変化の物語は、私達が絶え間のない変化がある世界に住んでいること、そして自分自身がその一部であることを思い出させてくれます。しかし、時には恐怖や恥、そして罪悪感などの理由から、変化を受け入れることが出来なくなってしまいます。

「私達は常に同じ人間でいることはできません。なぜなら私達は生きているからです。」
-イーロイ・モレノ-

青虫だと思い込んでいた蝶は、以前と同じ生活は出来ませんでした。彼の中に変化したいという部分と変化を恐れている部分があったのです。

その羽が何の為にあるのか、それと共にどうやって生きることが出来るのを見つけるには時間がかかりました。その為、白い蝶のような誰かの助けが必要だったのです。このように、時には他人の方があなたの強さを理解している時があることも忘れないようにしましょう。