人生を導くオルダス・ハクスリーの言葉11選

2019年3月24日

ここで紹介するオルダス・ハクスリーの言葉は、深い内省への招待状です。自分のライフスタイルだけでなく、社会の価値観も問われます。独創的で、批評的、時には悲観的に、読者とつながります。彼の言葉は、読者に自分の世界観に疑問を抱くための洞察力を与えてくれます

オルダス・ハクスリー(1894~1963)は、イギリスの作家で哲学者です。若い頃、病気にかかって事実上失明状態になったため、オックスフォード大学での勉強を遅らせる結果になります。しかし病気が快復すると、英文学の勉強を終了しました。後に、芸術と文学の批評家としてヨーロッパを旅します。

22歳の時、初めての文学作品、詩集「燃える車輪(1916)」を出版しました。ハクスリーの最も有名な作品「すばらしい新世界」が出版されたのは、1932年になってからです。このフィクションの物語は、未来的で悲観的、空想的です。ソーマと呼ばれる薬物が重要な役割を果たすカースト制度の社会の話です。

長年にわたり、オルダス・ハクスリーは、神秘論や霊性に興味を持っていました。1945年、キリスト教やヒンズー教、仏教などの様々な宗教の信仰の達人の文書を記録した「永遠の哲学」を出版しました。歴史を通して共有されたすべての宗教や信仰的信念がもつ共通の性質を見出すことが彼の目的でした。オルダス・ハクスリーは、20世紀前半の知識人の代表者だと多くの人に言われています。ここでは、オルダス・ハクスリーの言葉から厳選したほんの一部をご紹介します。人生や社会に活かし、自分をよりよく知るための力として使いましょう。

オルダスハクスリー

 

恐怖の罠

「愛は恐怖を追い出す。反対に、恐怖は愛を追い出す。しかも、愛だけではない。恐怖は知性を追い出し、善心を追い出し、美や真の思考をすべて追い出す。」

これは、オルダス・ハクスリーの最も興味深い言葉のひとつです。この言葉を通して、心の中の恐怖を意識するべきだと言っています。愛は私達が経験するもっとも強力な感情です。私達を満たし、守り、進化させてくれます。しかし、恐怖はその裏の面です

恐怖は、自己成長の道を妨げ、嘘をつかせ、私達を制限します。私達を良いものすべてから引き離す力をもっています。さらに、疑念や絶望へ閉じ込めてしまいます。

恐怖で満たされた人生は、不安に満ちた人生、ある意味では卑下の人生でもあります。恐怖は、私達に、あなたはまだダメだと言い聞かせるモンスターです。また、私達は小さく、重要ではないと言います。恐怖と戦う一番の武器は愛で、これは、自分の価値を認めることを教えてくれます。

 

自分が何を求めるか知っておくことの重要性

「皆、自分が求めているものを受け取ることができる。問題は、それを受け取る前に、何を求めたか意識していないことだ。」

自分が何を達成したいか、簡単に考えることはよくあります。しかし、自分がどこにいて、どこへ向かっているかを知ることは非常に重要です。そうしなければ、目的もなく、ただ、さまよい続けることになるでしょう。

 

テクノロジーの恐怖

「より複雑なテクノロジーを作るのであれば、それを管理することのできる組織を作る必要性も高まる。」

オルダス・ハクスリーのこの言葉は、1930年、彼が書いたときより、現在更に価値のあるものです。

テクノロジーは私達が前へ進むのを助けてくれますが、リスクも伴います。コントロールの欠如、抵抗、個人主義を防ぐためには、大きな組織が管理構造を構築する必要があるとハクスリーは言及したのです。実際、技術的独裁が生じ、個人を沈めてしまうことになるのが彼の一番の心配でした。

 

知性と孤独のつながり

「精神が強く独特であればあるほど、孤独の域へと傾きやすい。」

洞察力があり、必要性を熟考することに興味や情熱をもった精神は、適度な孤独をもってそれ自身を育む必要があります。世界を観察して解読しながら自らと繋がり、自分を発見することを可能にしてくれる静寂は、偉大な精神が価値をおくものです。また、偉大な精神は、瞑想に喜びを感じます。

頭が木の人

 

自分を知ることの痛み

「もし私達の多くが自分に無知でい続けるとしたら、それは自己知識が痛みを伴い、私達が幻想の快楽の方を好むためである。」

このオルダス・ハクスリーの言葉は、自己知識に関わるもので、他のものとは違います。自分を知ることは、何が自分を心地よくさせるかに意識を向けるだけでなく、自分の影にも意識を向けることです。このためには、多大な勇気が必要です。皆が自分と向き合うほど勇敢ではありません。そのために、多くの人が幻想を通して自分の気を紛らわしているのです。

「世界の一角に唯一、確実に成長できる場所があり、それは自分自身だ。」

自分との繋がりを避けていると、停滞と不動へと導かれます。自分を知らずに、どのように成長することができるでしょう。自分の内を見ることを避け、どのように社会の進化を進められるでしょう。そのままでは、私達は自分に嘘をつき続けることが問題になります。さらに、向き合うべき困難や問題において、人を責め、文句を言い続けることになるでしょう。

 

変化の脅威

「私達は変わりたくない。すべての変化が安定性への脅威である。」

不確かなものに対する絶望や知らないことへの深淵と向き合わなければならないため、変化は恐ろしいのです。私達が変わる時、古い習慣を捨て、新たな習慣を取り入れる機会を手にします。問題は、私達は生活に新しいものを取り入れることに消極的なことです。それは、私達を不安定にさせる敵だと考えてしまいます。未だに果たせていない目標がたくさんあるのはそのためです。

変化には2種類あります。ひとつめは、わずかな変化です。そして、もうひとつは、革命的な変化です。後者の方が価値があり、内から生じる確変的な変化と直接的に関係します。

「本当に革命的な革命が果たされるべきだ。外の世界ではなく、人の体と魂の中で。」

 

姿勢の重要性

「経験とは、あなたの身に何が起こるかではなく、起こることに対しあなたが何をするかである。」

自分は倒れてしまうのではないかと脅かされる障害物に立ち向かう時、このオルダス・ハクスリーの言葉を思い出しましょう。重要なのは、何が起こるかではなく、それにどう立ち向かうかなのです。あなたの姿勢こそが唯一大切なのです。

 

実践の難しさ

「知識は、比較的簡単なものだとされる。自分が求めるものに沿って行動できること、また、求めることは、難しいことである。」

知識があるからと言って、物事に応じて行動することを知っているとは限りません。理論と実践は大きく異なるものです。しかし、知識は価値のないものだというのも違います。

ある状況への対処法が分かっていると思ったのに、負け、絶望的になったことが何度もあるでしょう。状況の力は偉大です。学んだことをすべて実践するためには、読んだり、それを反映させるだけでは足りません。カギとなるのは、すべての知識レベルを高めること、そして、実行と反応です。

線路を歩く人

 

言葉の限界:オルダス・ハクスリーの素晴らしい言葉

「私達は言葉を効果的に使う方法を学ばなければならない。同時に、必要であれば、与えられた事実すべてに総称的ラベルを張り、または抽象的に解釈して歪めてしまう半透明の概念のレンズを通してではなく、世界を直視する能力を強化し、維持しなければならない。」

この言葉は、本当に活かすべきものです。言語は伝達するためには力強い道具になりますが、限界があります。言葉では、含みきれないものもあります。すべてが主観的なため、言葉により誤解や衝突が発生することもよくあります。

お分かりいただけた通り、オルダス・ハクスリーの言葉は価値があり、私達の生き方やこれから向かうところに活かせるものです。知恵に満ち、私達の知性に挑戦するものでもあります。