健康に年を取ろう

健康に年を取ろう
Sergio De Dios González

によってレビューと承認されています。 心理学者 Sergio De Dios González.

によって書かれた Raquel Lemos Rodríguez

最後の更新: 22 12月, 2022

早かれ遅かれ、人は誰でも年を取ります。誕生日が来る度に嘆いたり、顔の皺を見つける度にため息をついたりしていても、時は止まることがありません。結果的に皆お年寄りになるのです。ただし、老化を止めることは不可能でも、自分の意識次第で健康的に歳を重ねることはできます

「年を取ったら見た目や健康なんてどうでもよくなっちゃうんだろうな」などと若者はよく言いますが、まるで年を取ることは自分を諦めることであるかのように思っていませんか?顔に皺ができたらもう何をしても無駄だ、と投げ出してしまう人もいます。年を取ったら、もう好きなことを好きなだけしたり、見た目に自信を持ったりすることはできなくなってしまうのでしょうか?

また、若いうちこそ健康的な食生活や適度な運動を心がけるべきで、年を取ったらやけ食いしても太っても関係ないと考えている人もいますが、それは間違っています。実際には、年を取ればとるほど健康に気をつけなければいけないのです。ただし、先ほども述べたように、年の取り方は結局自分次第なのです

老けることは病気になることではない

上述のような老化に対する悲観的なイメージの理由の一つとして、老化と病気 を結びつけていることが挙げられます。年を取った先の人生のステージには、充実した生活を邪魔する体の不具合が待っていると考えているのです。速く歩けなくなり、心臓病の薬を飲み始め、頭も少しずつ禿げ上がっていく…、というようなネガティブなイメージは確かにありますよね。

「いかに歳を重ねるかということは、英知の傑作であり、偉大な人生論における最も難しい章の一つである。」

-アンリ・フレデリック・アミエル

年を取ることの悪い点のみに注目しないようにしましょう。老けていく自分の欠点ばかり見ていると、今現在の自分の生活を楽しめなくなってしまいますし、年を取っても意義のある生活ができるのだ、ということを信じられなくなってしまいます。

確かに、難しい病気に立ち向かわなくてはいけないこともあるでしょう。子どもが巣立つと寂しくなってしまうのも当たり前です。そんなときも、自分の意識次第でアクティブな生活を送ることはできます。惨めな生活を嘆く以外に道はあるのです。

自虐や自己犠牲に走らない限り、品のある年の取り方をすることは十分に可能です。若い人たちが考えがちなように、「年を取ったら人生終わり」ではないのです。年寄りになってもいろいろな可能性や選択肢があります。ここでは、最近スペインのニュースで取り上げられたミゲルという男性の例をご紹介します。

ミゲルさんは、バレンシア大学で地理学と歴史を学ぶ80歳の大学生です。周囲の人は度々彼を教授や生徒の父親だと勘違いするようですが、実は学生なのです。

ミゲルさんは他の生徒と同じように板書を写したりしながら、授業を楽しんでいます。歴史に特に興味がある彼は、イタリアのヴェローナに留学に行ったそうです。「やってみよう、きっとできる!」と言いはるミゲルさんを、家族も喜んで応援しています。

健康に年を取れるかは自分次第

自分の選択と努力次第で、誰もが上品に歳を重ねることができます。先延ばしにせず、今からスタートを切りましょう。気分が向いているかどうかや、病気をしているかなどは関係ありません。自分の健康を無視してしまうのは簡単ですが、今の自分の決断が将来の自分を作るのです。

そのために自分でできることは何があるでしょうか?まずは、簡単な運動から始めてみましょう。心の運動も大切ですよ。将来に対するポジティブな展望を持つことで、年を取るに連れて感じる様々なプレッシャーから上手に心を解放することができるようになります。普段から物事を先延ばしにする癖のある人も、めげずにトライしてみましょう。人生の成熟期にいる人でも、今から何かを始めることはできます。

例えば、運動の例だと、一定の年齢層をターゲットにしたエクササイズはたくさんあります。運動をすることで心も軽くなり、ストレス解消にもなります。

それだけでなく、グループに所属して活動することで新しい人に会うこともできます そこで生まれる友人関係は自分の人生を豊かにしてくれることでしょう。独身の方で普段静かな生活を送っている人でも、新しい友達とお出かけすることで楽しい人間関係を築くこともできます。

ジム・ボーワンとジョイス・ケヴォキアンは、長い年月を超えて2017年に再会した。お互い結婚の経験もあり、充実した人生を送っていた。彼らは学生時代に両思いだったことがあり、現在は二人とも配偶者に先立たれ、独り身だった。再会した彼らは今でも当時の気持ちは変わっていないことに気づき、結婚。81歳にして、新しい結婚生活を始めたのであった。

最近では、先ほどのミゲルさんの例のように、年を取っても自分の興味のある分野を学べる生涯学習プログラムを実施している大学が増えてきています。また、お年寄りのための交流会を行なっているデイケア施設もあります。

この記事を読んでお分かりいただけたように、年を取ってもできることはたくさんあります。せっかくある機会を是非活かして心から自分の今のライフステージを楽しめるといいですね。

年を取れば体も弱くなりますし、若い頃のように機敏に動けなくなってしまうことは事実です。でも、そんなことで自分の夢を台無しにせず、毎日自分の知らない世界を探し求める日々を送ってください。


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