健全な自尊心を持っていますか?

健全な自尊心を持っていますか?
Gema Sánchez Cuevas

によってレビューと承認されています。 心理学者 Gema Sánchez Cuevas.

によって書かれた Raquel Lemos Rodríguez

最後の更新: 21 12月, 2022

自尊心は私達が作る自分自身の主観的評価と密接に関係しています。健全な自尊心は幸せな気持ちを生み出してくれますが、自尊心が低いと、うつのような気持ちを作り出すこともあるのです。このように自尊心を大事にしたり、評価するのはとても重要な事です。また単純に、自尊心は変化しやすいものでもあります。この健全な自尊心を持つという目標を達成する為に、私達が実践できる心理学のツールの一つとしてあるのが、ローゼンバーグの自尊感情尺度です。

このスケールは簡単で早く、頼りになるとても有効なもので、心理学者が人々の自尊心を評価するのに最も使われている測定尺度の一つなのです。同様に、自分の変化を計る場合にも頻繁に使用されています。

「もしどのように自分自身を評価するのか分からなければ、誰もあなたの使い方なんて分からない。」

ローゼンバーグの自尊感情尺度とその実践

ローゼンバーグの自尊感情尺度は、この方法を作った社会学教授のモリス・ローゼンバーグという名前からきています。彼らは数年間を自尊心と自己概念の研究に費やしました。彼はこれに関する初めての提唱を「Society and the Adolescent’s Self-Image(社会と思春期の自己イメージ)」という本の中で述べました。

10の文章からなるモリス・ローゼンバーグの測定は、人がどれだけ自分を評価しているか、満足しているかというテーマに関連したもので構成されています。初めの5つは肯定的な仮説が立てられており、残りの5つは否定的なもので成り立っています。

選択問題

肯定的評価の基準は、0(全くそう思わない)から、3(非常にそう思う)となっており、否定的評価は逆で3が全くそう思わないで、0が非常にそう思う、となります。

これがその10の文章です。

1.私は他の人と同じくらい感謝される人間だと思う。

2.私は良い資質を持っていると思う。

3.私は一般的に、落ちこぼれだと考える傾向がある。

4.私は他の人と同じように大抵の事が出来る。

5.私は誇りに思えるものを持っていない。

6.私は自分に肯定的な態度を取る。

7.全体的に、私は自分に満足している。

8.私は自分にもっと尊厳を持ちたいと思っている。

9.時々、私は自分が役立たずだと感じる。

10.時々、私は得意な事がないと思う。

「あなたの同意なしでは、誰もあなたが劣っていると感じさせる事は出来ない。」

 

結果

肯定的な質問は(1.2.4.6.7.)で否定的な質問は(3.5.8.9.10)となっています。この測定の結果により、回答者の自尊心の状態を把握する事が出来ます。スコアが15ポイントを下回っている場合、自尊心が極めて低い事を指し、何らかの努力をする必要があります。

スコアが15から25ポイントの間だった場合、それは、健全な自尊心を持っている事を示しており、あなたが「バランスの取れている」範囲内にいることを表しています。スコアが25ポイント以上だった人は強い自尊心を持っている人物と言えます。しかし、このような人は、自分自身に満足しすぎている可能性もあります。ですので、理想のスコアは15から25の間となっています。

スマイリーフェイスを選ぶ

ローゼンバーグの自尊感情尺度の発見

ローゼンバーグの自尊感情尺度は10代に対して作られたものですが、後に大人にも対応することが分かりました。これにより、全ての人や異なる文化にも対応し、とても興味深い事実も色々わかってきています。

その発見の一つに、個人主義社会に住む人々、例えばアメリカに住む人は、能力が高い人が多いですが、多くの人が自分に満足していないという事がわかったのです。これは、日本のような国では起こりませんでした。日本では、満足する事はあるが、自分に対する能力は低く感じるという集団主義社会があるからです。

さらに、内気で感情的に不安定な人は自尊心が低い傾向がある一方、フレンドリーで感情が安定している人は自尊心が高い傾向があるということも分かりました。

青い粉を吹く女性

これらの発見とともに、ローゼンバーグの尺度は、老若男女、全ての人々は自分自身を肯定的に評価する傾向があるという結論を出しました。もちろん、多くの人が欠点を認めることを気分を悪くする行為、または恥だと考える事もある、もしくはそれ自体に気づいていないなど、この結果を疑問に感じる人もいるでしょう。

「自分を尊敬し愛する事を学ぼう。なぜなら、あなたは残りの人生全てを自分と過ごす事になるから。」

あなたは健全な自尊心を持っていますか?

この尺度は、今でも心理学で見られる態度や思考、感情に影響する明確な変化を測定する方法として、一般的な問題解決に使われています。この尺度の発達と歴史は、私達に自尊心の管理の大切さを思い出させてくれます。また、一定の自尊心を保つことは自分を助けてくれるという事にも気づかせてくれます。健全な自尊心は幸福の一つの柱であり、同時に、様々な状況で幸福感と安らぎを感じる為の鍵です。測定テストを受けて、どのように自分を評価しているか試してみましょう。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。