気分循環性障害:症状、原因、治療

· 2018年10月24日

気分循環性障害の主な特徴は、慢性的な気分の浮き沈みや変化です。双極性障害の「弟」といってもいいかもしれません。

気分循環性障害の人には、はっきりとした軽躁・鬱の症状が頻繁に見られます。しかし、カギとなる特徴は、軽躁的な症状が数、深刻度、範囲、長さにおいて、躁病症状の現れと診断するには不十分だということです。

 

同じ事が鬱症状にも言えます。鬱病と診断するには、数、深刻度、範囲、長さが不十分です。双極性障害は気分循環性障害の深刻版のようなものです。気分循環性障害を双極性障害の「弟」と呼ぶ人がいるのはそのためです。

軽躁・鬱症状

軽躁は、躁病に似ていますが、程度は軽いものです。軽躁は、いらだちと興奮の瞬間的な症状を伴う心理的なエピソードです。躁病の軽い版、あるいは「不完全」版と説明されます。

二重

軽躁症状は、気分の高まりが数日間続きます。動揺、睡眠不足、多動性、異常な自信などもそうです。すべてが以前までのその人の感情的な状態とは異なります。躁病とは違い、軽躁での入院は必要ありません。

気分循環性障害の鬱症状に関しては、うつ病を患うひとのものと非常に似ています。しかし、症状は気づきにくいだけでなく、激しさもそこまでではありません。

気分循環性障害の症状

さらに、症状ははじめの2年間連続して見られます。つまり、ほぼいつも見られるということです。子どもや若者においては、少なくとも1年間この症状が見られた場合に診断されます。

また、患者は2ヶ月以上症状が見られないということはありません。うつ、躁病、軽躁だと診断されておらず、症状が現れない期間も2カ月以上あるということは、その人は気分循環性障害ではないということになります。

気分の揺れのパターンが統合失調感情障害、精神分裂症、妄想性障害などによって説明される場合は、気分循環性障害ではありません。他の診断基準に合わないということが条件です。

気分循環性障害を、向精神薬や他の医療的状態によって引き起こされる気分の状態と混同してはいけません。薬によって似たような症状がみられることもあるため、正しい診断を行うことが重要です。

多くの心理的症状のように、患者は臨床的に重要な気分の変化や機能障害を経験すると、気分循環性障害と診断されます。気分の変化によって患者の社交生活、仕事、日々の生活の他の重要な部分に影響します。

気分循環性障害の診断基準

DSM-5 (精神障害の診断と統計マニュアル第5版)によれば、気分循環性障害は次の診断基準が満たされる必要があります。

  • 軽躁の判断基準には当てはまらない軽躁的症状、うつ症状の基準には当てはまらないうつ的症状が少なくとも2年にわたってが見られる(子どもと10代の場合は1年)。
  • 上記の2年の間の50%に当たる期間に軽躁的・うつ的症状が見られており、少なくとも6か月以上連続している。
  • 症状が一般的なうつ症状や躁病、軽躁症状に当てはまらない。
  • 症状が統合失調感情障害、精神分裂症、妄想性障害などによって説明出来ない。
  • 症状が薬や甲状腺機能亢進症などの心理的影響のせいではない。
女性

この病気はその慢性的な症状から対処が難しいとされています。さらに、気分循環性障害の患者は、のちに15~50%の確率で双極性障害 I型や双極性障害II を発症します。

ここまで見てきたように、気分循環性障害は双極性障害と深い関連があります。主な違いは、躁病や主なうつの症状の基準には当てはまらないということだけです。