子どものセラピー:行動問題を解決するために

子どもやティーンエージャーの行動には家族関係が関わっていることが多いため、心理療法が非常に重要になります。
子どものセラピー:行動問題を解決するために

最後の更新: 31 12月, 2020

セラピーを受ける子どもやティーンエージャーは増えています。この事象や子どもが抱えている行動問題には、社会的要因が関係しているようです。

家庭の状態には社会の状態がある程度反映されます。子ども達が、ますます混沌とする世界を理解しがたい状況にあるのも当然です。では、行動問題の裏にはどのような要因が隠れているのでしょう? セラピーはどのように役立つのでしょうか?

詳しく見ていきましょう。

家庭や社会の無秩序

小中学校でも子どもの暴力や攻撃性が増えていますが、暴力の原因を学校だけに絞るのは限定的でしょう。

社会の様々な場面で暴力や暴挙がみられる中、なぜ私達は学校で非暴力を期待するのか考えるべきかもしれません。交通事故、汚職、傷害、強盗などなど…。サッカー場さえも暴力の場になりかねません。

子供 行動問題

改悪や酷使が多く、不安定な職場も少なくありません。これにより貧富の差が大きくなり、権利を奪われ怒りを抱えた人が増えています。さらに、テレビの世界は、スターと芸能界の人との争いを映す番組であふれています。

社会は、子ども達に何が正しく何が間違っているかを示すべきですが、実際子どもに見せているのは愚かさ、汚職、暴力です。このような状況で、子どもが世界に対して健全な見方をするようになるだろうと期待するのは難しいですよね。

持続的な危機の状態の中にいると、家族の問題や衝突が高まります。また、神経症を発症する可能性もあります。行動問題は、もはや単なる罠と呼べるものではなく、攻撃を仕掛けてくるものなのです。

家庭の問題

家族は独立し存在するものではありません。社会に属するもので、広い意味での文化における良い面や悪い面がいくらか必然的に現れます

現代の家庭は、社会と同じ状態にあります。たくさんの仕事に追われ、失敗すると飛ばされてしまうという恐怖を抱えます。

家では、互いに話をしないカップルがたくさんいます。日常や子育てが流れ作業のように行われています。お金や予定に関する話し合いはありますが、より深く個人的な質問は無視されます。別れによる混乱を避けたいために、繊細な均衡状態を壊さないように過ごします。ですがこのようなライフスタイルは気力を奪い、小さな雪の球が大きく破滅的になるかのように不健全な結果として現れるのです。

続く緊張状態が攻撃性に加わり、怒り、低い自尊心、衝突、無気力を含む環境が家族の間でできあがってしまいます。

子どもと行動問題

子どもはこのような行動パターンにはまりやすく、親は次第に耐えづらくなっていきます。不平を言えず、感情表現をできない厳しい環境が、攻撃性につながります。さらに、夫婦感での緊張は非常に大きくなります。両親がいつもケンカをしていると、子どももこの悪循環に影響されるようになります。

子どもがケンカに巻き込まれ、どちらかの味方になる傾向があります。父親の味方になった場合、母親が父親に対してすることすべてに怒るようになります。しかし同時に母親に対し悪く思うことに罪悪感を覚えます。母親側についた場合も同様です。罪悪感と怒りのサイクルにより、緊張やストレスの多い家族環境が継続されます

そこからコミュニケーションの複雑化がどんどん進んでいきます。そして、子どもの感情は家庭外の場でも表出するようになります。つまり、長時間を過ごす学校でも悪い行動が出始めるのです。

学校での問題

子どもは家庭で築いた不健全なコミュニケーションスタイルを再現し、また、たまった怒りやストレスを発散しようとします。家で見た暴力的行動を数回学校で実行すると「いじめっ子」と見なされます。こうなると、学習障害のような状態になります。いろいろなことが連鎖していき、今度はクラスメイトから誹謗中傷を受けるいじめの標的になるかもしれません。また、これにより、取り残され、孤独を感じることとなり、それが攻撃性や暴力を増加させ状況を悪化させるのです。

一方学校は、子どもの行動や成績に関し親に知らせます。親はその子にできる限りの時間を使い、様々な報酬や罰を与え、子どもの行動を変えようとします。しかし、これらの方法は効率的でない場合が多々あります。

そうなるとその子は学校だけでなく家でも問題児になります。しかしこの時点で、子どもは、たまった感情を発散しすることで親の注目を浴びるという方法を学んでいます。また、これは別れにつながる可能性のある話し合いの回避にもなります。そしてこの大変なサイクルは何度も繰り返されます。止めようとしない限り、無秩序、絶望、精神障害にもつながりかねません。

子ども 行動問題

行動問題に役立つセラピー

昔に比べ、セラピーは社会的に受け入れられています。セラピーに行く人を「くるっている」と考える人は少なくなっています。今では一般的に、精神的問題を解決し、健康を高めることは健全だと考えられます。現代の親には、子どもの問題を解決し、問題行動を変化させるためにセラピーに連れていくという選択肢があるのです。

まず、親と面談をした後で、子どもとセッションを続けるセラピストもいます。子どもが4~5歳以上の場合、遊戯療法が用いられ、衝突のサインを識別し読み解いていくこともあります。

子どもの症状には、親の関係上の問題や別れに対する不耐性、歪んだ家族関係などを表すものもあります。これらの症状が表すメッセージを読むのがセラピストの仕事です。一般的には、家族療法が用いられます。これは家族関係や子どもの行動の要因を探るのに役立ちます。

セラピーの種類に関わらず、セラピーを通し、子どもには、行動問題のプロセスを解決するのに必要なツールや情報が与えられます。

また、セラピストは、何が起こっているか親に説明し、親は問題の原因に対し責任をとる必要があります。親が子どもだけを責め続けていると、何も解決せず、悪循環は続きます。

まとめると、心理療法は内省と学習の場です。また、個人の健康や幸福の不安定な要因やプロセスを正し、構成するためにあります。ストレスや不安、不確かさや不安定さを抱えている子どもの笑顔をもう一度見られることは、本当に素晴らしいことです。

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