子どもを持つべきか持たないべきか

· 2018年11月20日

ごく最近まで、誰もが結婚して子供を持ちたいと思うものだ、と多くの人が考えてきました。この考え方は今大きく変わってきています。欧米では、子どもを持たない決断をする人の数が増えています。子どもを持つことを好まない女性も男性もたくさんいるのです。

子供を持たない理由は幅広く、個人的な意志から、子供を作ることで世界の社会や生態系のバランスが大きく崩れるというものまで様々です。理由が何であれ、この決断を取り巻くタブーは薄れてきています。これは世界のどの社会に対しても言えることです。

「時代が悪い。子どもは親に従わなくなり、誰もが本を書いている。」

-マルクス・トゥッリウス・キケロ-

その結果、先進国での人口統計学では若者に対する年長者の比率があがっていることを示しています。

いくつかの国では、20年前より出生率が急激に下がっています。これは、平均余命が長くなっていることに加えて、高齢化に拍車をかけています。これは良いことでしょうか。子どもを持たないという決断は論理的に責任のある決断でしょうか?それとも現代的な自己中心性の現れでしょうか?

子どもを持たないという決断

多くの人は、子どもを持つことで自由な時間が奪われ、自分の人生が複雑になると考えています。子育てに必要なだけの時間に対して、多くの人は準備ができていません。こういった人たちにとっては、子どもを持って育てることは、窮屈で興味がわかないことです。キャリアや社交生活があれば、自分の人生に意味を与えるのには十分だと考える人もいます。子どもには、子育てに必要な投資に値するだけの価値がないと考えている人もいます。

鳥と女性

「Childless in Europe(ヨーロッパにおける子供不足の意味。2015)」という研究によれば、子どもを持たないという理由の多くは仕事関連なようです。経済的理由や自分との親との劣悪な関係、遺伝的な病気の恐怖などもあるようです。

フィンランドのファミリー・フェデレーションによる別の研究は、過去数年で経済的な理由が子どもを持たない大きな理由になりつつあると示しています。仕事の不安定や未来への不確定さによって、この現象は広がってきています。

幸福に関する疑問で言えば、カナダのウェスタン・オンタリオ大学は、決定的な答えはないとしています。その人の年齢に関係しているようです。若い人にとっては、子どもを持つことは幸福度の低さとの関連性が見られます。30代の人にとっては、認識は半々です。40代の人にとっては、子どもは幸福の源であるようです。

様々な要因に影響を受ける決断

子どもを持つべきか持たざるべきかということに、一般的な答えはありません。それぞれの人、それぞれのカップルが、自分たちの決断を下すべきです。このことについて深く考え、自分の決断に確信が持てることが重要です。望まずに子供を持ってしまった場合、かなりの悪影響が現れます。逆に、親になりたいという願いを握りつぶしてしまうことで、存在論的な大きな穴を残してしまう可能性もあります。赤ちゃん
子どもを持つのに完璧な状況になることはほとんどありません。安定したパートナーがいて、十分なお金があって、自由時間があって、親になりたい強い意思があることが理想ですが、これらの条件がすべてそろうことは稀です。でも、新しい命を迎えるために、調整して適応することが不可能だというわけでもありません。人はいつだって適応していくものです。ちょっと前までは珍しくなかった大きな家族は、収入源が少なくても生活していけていたはずです。

なぜ子供が欲しいのか知る

子どもが欲しいというその気持ちが、どこから湧いてくるのかを知ることが重要です。なぜなら、間違った理由からその気持ちが沸き上がってきていることもあるからです。交際でトラブルを抱えていて、子どもが問題を改善してくれたり、口論をとめてくれたりすると思い込んでいるパートナーはたくさんいます。自分の人生に苛立っていて、自分が達成することのできなかったことの埋め合わせをするために子どもを欲する人もいます。どちらのケースも失敗が目に見えているパターンです。

誰と家族を築きたいか、どんな家庭にしたいを決める自由は益々幅広くなっています。これはとても良いことです。しかし、新たな不安や不確定感も生まれます。重要なことは、自分のこころに耳を傾ける能力を養うことです。そうすることで、すべてがつながっていきます。

子どもを持つことは常に挑戦です。新しい命を育てることは、簡単なプロセスではありません。たくさんの社会的、生物学的挑戦、子どもたち自身が生み出す挑戦に向き合うことです。しかし、子どもと一緒に成長し楽しみを得る数えきれない挑戦も秘められている経験です。