強迫性パーソナリティ障害とは何か

2019年5月5日

私たちの世界では、概ね、仕事、生産性、結果に関係するようなふるまいが高く評価され、強化されます。完璧主義で、用意周到で、整理整頓ができて、有能なことは、仕事場でかなり重宝されます。その為、これらの能力を持つ人達は、責任のある地位に配属されがちです。

強迫性のスタイルを持つ人は、このような環境にうまく馴染めます。よく物事を遂行するだけではなく、「最高」を目指すからです。余暇を楽しむことはありません。こういった人達の思考は、休息や楽しいことを、生産的な時間と進行の妨げと考えてしまいます。

強迫的な人の特徴

強迫性パーソナリティ障害を持つ人は、結果を見る前に、自分の計画や価値に基づいて、自分自身のふるまいにどれだけ満足しているかを測ります。

こういった人は、勘やとっさの反応を出すことはあまりありません。彼らが出す多くの答えは、深い内省の産物です。リスクを冒すことを好まず、出来ることを、計画して、順序づけて、分類をします。

完璧な花を探すのに一生かけることもできる。なぜだと思う?どの花もすべて完璧だからだ。

芝生

強迫的な人は、不必要なものを残しておくことがよくあります。「いつか必要になるかもしれない」などと考えているのです。家族や他の人間関係に割く時間が、極端に少ないこともあるでしょう。しかし、愛する人の基本的なニーズが満たされているように配慮します。

強迫性の傾向が極端になってくると、行動が非効率的かつ非効果的な不適応挙動となります。さらに、その人たちの人生にも大きな影響が現れます。この場合、強迫性パーソナリティ障害になります。

強迫性パーソナリティのスタイル:完璧主義

完璧主義な性格と強迫性パーソナリティ障害の違いは、その症状の深刻度にあります。強迫性パーソナリティ障害を持つ人は、あまりにも周到過ぎて、仕事や普段の生活で問題になります。

この完璧主義が普段の生活に影響するとき、強迫性パーソナリティ障害となります。しかし、欧米社会では、完璧主義的な性格を重んじます。個人主義、有能性、キャリア向上は、このような文化において基本的な価値観です。

先進国

強迫性の性格は、より組織化され規律の整った先進国や文化でより多く見られるようです。効率性、正確性、忍耐、努力、周到性は、利点です。

仕事を終わらせるために何時間も残業することは、賞賛に値します。このようにして、多くの人が昇進していることも事実です。一般的に言えば、従業員が働けば働くほど、企業はよくなるという考えです。

欠点のない人間は、馬鹿か信じるべきではない偽善者だ。

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強迫性パーソナリティと自制心

強迫性パーソナリティを持つ人は、かなりの自制心があります(神分析学的視点から言えば、力強い「超自我」です)。感情ではなく、知力によって統制されています。さらに、寡黙であまりおしゃべりではないことが多いようです。

タイプAの行動パターンに当てはまる場合、ストレスを感じやすくなります。リラックスして、人生を楽しむことを困難にしてしまいます。活動予定のない自由時間があると、締め切りばかりの予定があるときよりも、神経質になります。

強迫性パーソナリティ障害と人間関係

人間関係においては、このような人達は良い仲間です。忠実で、責任があって、自分たちの配偶者を気遣います。しかし、ロマンチックさには欠け、あまり感情を出しません。基本的に、かなり実務的なのです。

かなり大人しいために、大げさなタイプの人には適しています (感情むき出しで、かなり大げさな性格のタイプです)。強迫性の性格の人は、そのような大げさなタイプの性格に惹かれるものです。より活発で生きているように感じさせてくれるためです。一方、このような感情むき出しタイプの人からすれば、強迫性の性格は、自分が必要とする安定を与えてくれるために魅力的に映ります。

強迫的な性格タイプは、非社交的、回避的、依存的、自己破壊的なタイプとも、うまくやれます。一方、こういった性格の人は、自分と同じような性格の人や、自己陶酔的、妄想的な人とは合わないようです。

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強迫性タイプの人を理解するには?

強迫性パーソナリティ障害と診断された人と交流する場合、オールドハム氏とモリス氏(1995)は、関係がスムーズに進むようにいくつかのふるまいを提案しています。ユーモアのセンスと寛容さがあれば、強迫性の性格を持つ人が自分の好きなように物事をすることを許すことができます。自分が苛立ちを感じない程度に、柔軟でいて、相手に好きなように行動させてください。

相手が自分で変わるように期待してはいけません。新しいものを好まないことを考えると、誰か別の人から変化を提案するしかありません。彼らの愛着の欠落に、心をくじかれるかもしれません。しかし、こういった人は愛情を表に出していないだけです。これは、感情が全く欠落しているという意味ではありません。

人生で完璧を得ることは難しいため、完璧な芸術作りだそうと奔走する。

強迫性パーソナリティ障害を持つ人との権力闘争は、効果的ではありません。彼らは議論の名人だからです。話を聞いて、理解しようとすることを専門家は勧めています。人間関係においては、強迫的な人が、事態の手綱をとろうとしがちです。

端的に言えば、強迫性パーソナリティ障害の人は、完璧主義で、極端な仕事への傾倒を見せ、厳粛的で、不必要なものを処分する能力に欠けているかのように見えることがあります。このような人達との人間関係は、お話ししたような点を考慮していなければ、難しいかもしれません。

参考文献

Feist, J. (2007). Teorías de la Personalidad. Madrid: Mc Graw – Hill.

Schultz, D. (2002). Teorias de la Personalidad. Madrid: Paraninfo.