ニーズを満たすサイクル

ニーズを満たすサイクル

最後の更新: 22 9月, 2017

ニーズとは、それを満たす必要があるとき、小さなアラームのように知らせます。ニーズを満たすと満足し、安心し、気持ちが落ち着きます。前へ進み、また現れる別のニーズを満たすために動くことが出来ます。心理、身体、感情の健康のため、これらのニーズに耳を傾けることはとても大切です。もしそうしなければ、身体的な障害や心理的問題が生じたりします。

生理学的なもの、存在に関わるもの、感情に関するものなどニーズには様々な種類があり、どれも全て重要なものです。こういったアラームは無視するべきではありません。ニーズは私たちの本質と密接につながっており、理解し解決することは可能なのです。

ですが人間は時に複雑な生き物で、ニーズを満たすサイクルの特定の部分を切り落としたり、アラームが聞こえないふりをしたり、途中でやめてしまったりします。なぜなら、ニーズを満たす要素から距離を置いたり、離れたりする方法が分からないからです。

抵抗はニーズを満たす妨げになる

サイクルを乱す要素は沢山あります。その全てが抵抗と恐れによるもので、やらなければならないことへの足かせとなります。自然に逆らったり拒絶する事は不可能である一方で、満たすべきニーズがあったとしても、社会的慣習や道徳基準などによって阻害される時もまたあるのです。

海を眺める女性

このように私たち人間は複雑に出来ています。人間には「動物の本能」というものが備わっています。また、文化の中に生まれた道徳やモラルというものを無視することも出来ません。その2つの中で自分を偽ることなく上手くバランスを取らなければなりません。この2つによってその動きが鈍くなってしまう事もあるという事を知っておきましょう。

これは複雑というより、自分自身の声に素直に耳を傾けられるかどうかがカギとなります。また、ここから私たちの決断がいかに多くの理由によって左右されるかを見て取ることも出来ます。その理由とは、前にも述べた動物の本能から文化的要素にまで及びます。

ニーズを満たすサイクルは以下の7つのステップで構成されています。

1.感覚

この第1のステップは不均衡を認識することです。その不均衡は元の状態、バランスの取れた状態に戻す必要があります。例えば空腹の時に鳴るお腹の音や、単純に「何かがおかしい」という感覚を得る事で周りに注意を払う事が出来る、などです。

 

2.気づき

感覚に気づけば、何が必要かを見つけることが出来ます。前記の例に沿って言えば、「お腹が音を出していることに気づく、つまり自分はお腹が空いているのだ。」もしくは他の例で言えば「孤独を感じる。誰かに連絡を取ろう」などという事などです。

ソファでクッションを抱える女性

3.エネルギーを蓄える

どのようなニーズなのかを認識すると、次のステップへと進むことが出来ます。動き出せるのです。自分にとって重要な何かをするため、エネルギーで体を満たします。「お腹が空いた!キッチンへ行こう」とか、別の例では誰かに連絡をする必要性を見出しました。次は誰に連絡をするのか決めます。体の中のエネルギーが次のステップへと進む手助けとなります。

 

4.行動

行動への準備が整ったら前へ進みます。何が必要なのかを知っているので、動き始めるのです。誰に連絡をするのか決めたのでその人に電話をします。

 

5.接触

ここでついにニーズを満たします。お腹がが空いているのでキッチンへ行き、そしてついにお腹を満たす何かを食べるのです。またもう一つの例では、友達との会話を楽しむことが出来ます。この接触が孤独感を癒してくれるのです。

 

6.実現

ここでは接触から得た喜びを味わいます。今生きている喜びを感じるのです。体が求めていたものをついに手に入れ、満足感を得ます。待ちわびていたものを達成した喜びの瞬間です。

 

7.離脱

この体を満たす経験を味わった後は、今度はそこから離れなければなりません。友に別れを告げます。喜びと平和な気持ちを与えてくれた時間にさよならするのです。満たされた場所や物事から離れるというのは、とても複雑な気持ちにさせられる時もあるでしょう。

裸足で道を歩く女性

この全てのステップそれぞれの中に、問題に対峙する可能性は存在します。また、サイクルそのものをぶち壊してしまうことも出来ます。でもなぜわざわざ壊すのですか? 恐れ、予期せぬ災い、‛物事はこう解決すべき’という深い信念、文化がもたらした道徳感など、壊そうとする要因はたくさんあります。

最も大事なことは、抱えているニーズに気づくことです。ニーズの多くは、愛する人(優しさを互いに与え合える、人との関係性を作り上げることなど)、安心感安心感の欠如は恐れや苦悩、不安を生み出すので無視すべきではありません)、自由(自由の欠如は怒りを感じ、縛り付けられているような感覚を与えます)に関する事です。

こういったニーズを満たすという行動は単なる気まぐれでする事ではなく、全ては自分自身を守るためにするのです。愛情、安心感、自由に関することなら特にそうです。聞こえないふりなどせず、しっかりと自分の感覚と向き合ってください! そうする事でニーズを満たすサイクルを始めることが出来るのです。

 


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。