驚くべき脳神経とその働き

2019年10月9日
脳神経とは、体の神経システムのコミュニケーションを司る、もっとも大切な部分です。ぜひこの記事を読んで理解を深めてください。

脳神経とは対になっている脳神経のペアです。どの神経も右脳、左脳でペアになっています。

神経システムの複雑さは驚くべきものです。複数が結合している、体の中でも最も大切なシステムの一つでしょう。この記事では、その神経システムの中でも重要な脳神経についてとりあげます。

脳神経または神経ペアとは、頭蓋骨の根元から小さな入り口を通り抜け、頭蓋の全体に広がります。ですから、全ての末端部分と信号を伝達することが可能です。「ペア」と呼ばれるのは、右脳と左脳で神経が対になっているからです。したがって、右脳に12の神経があり、左脳にも12の神経があるというわけです。

脳神経の分類

脳神経のペアは色々な分類をすることができます。

機能による分類

  • 運動を司る脳神経:目の動きに関連する脳神経(3、4、5)、舌と首の動きに関連する神経(10、12)
  • 感覚を司る脳神経:1、2、8
  • 混合脳神経:5、7、9、10
  • 副交感神経を司る脳神経:3、7

配置による分類

脳幹の上に位置するのが1と2のペア、脳幹の上部に位置するのが3と4のペア、橋の近くに位置するのが5、6、7、8のペア、そして延髄の下部に位置するのが9、10、11、12のペアです。

「神経科学:脳の研究」の著者であるベアー、コナーズ、パラディソによると、脳神経の1と2のペアは中枢神経の一部であり、他は脊髄神経のようなものだとしています。これは、1と2以外のペアが、末端神経システムでみられるのと同じ軸索を含んでいるからだといいます。それぞれの神経はそれぞれ様々な機能を果たす繊維を持っています。

脳神経

脳神経とその働き

脳神経ペア1

軸索のタイプ:特別な感覚

これは脳神経でもっとも短いペアです。それは、脳から近い部分の感覚を司っているからです。嗅神経とも呼ばれています。この名前から分かるように、においの情報を処理する神経の働きを司っています。

脳神経ペア2

軸索のタイプ:特別な感覚

このペアは間脳から発達しています。ペア1と同じように、感覚器から、中枢神経へと神経の信号を運ぶ、中心へ向かう繊維があります。視覚の情報伝達を司る働きがあります。

脳神経ペア3

軸索のタイプ:体性と内臓運動性

この神経には他にも2つの名前があります。動眼神経と接眼レンズ神経です。これは眼球とまぶたの動きを司っています。加えて、瞳孔の大きさをコントロールする副交感神経の働きもあります。

脳神経ペア4

軸索のタイプ:知覚性

このペアは中脳にあります。滑車神経と病態神経と呼ばれることもあります。目の動きとも関連し、上斜筋に信号を伝達します。

脳神経ペア5

軸索のタイプ:感覚性と体制運動性

三叉神経とも呼ばれ、体制運動性と知覚性の混合神経です。まず、運動性の分野では、噛むのに必要な筋肉に信号を送る働きがあります。そして、感覚性では触った感覚や、痛みなど、口と顔で受け取る信号を脳に伝える働きがあります。

脳神経ペア6

軸索のタイプ:体制運動性

この頭蓋神経のペアは外転神経とも呼ばれています。目の外転筋の動きをコントロールします。このおかげで、眼球で物を追い、外側を見ることができるのです。すごいですよね。

脳神経ペア7

軸索のタイプ:感覚性と体制運動性

顔のペアといっても良いでしょう。なぜなら、表情を作る筋肉の動きをコントロールしているからです。また、舌の上部3分の2の味覚の神経の情報伝達も行います。また、涙腺と唾液腺にも信号を送ります。

脳神経ペア8

軸索のタイプ:特別な感覚

これは前庭神経と呼ばれています。聴覚とバランスを司り、音の情報と体の位置情報を受け取ります。

脳神経ペア9

軸索のタイプ:体制運動性、内臓感覚、特別感覚

これは、舌咽神経と呼ばれる混合神経です。それぞれの働きを分類してみてきましょう。

  • 喉の筋肉の動きのコントロール
  • 唾液腺の副交感神経のコントロール
  • 大動脈の血圧の変化のモニター
  • 前3分の1の舌の味覚
脳神経

脳神経ペア10

軸索のタイプ:内臓感覚

これは迷走神経と呼ばれています。心臓、肺、腹部臓器の副交感神経のコントロールを司っています。また、内臓の痛み、喉の筋肉の動きの感覚を伝達し、味覚の情報を受け取ります

脳神経ペア11

軸索のタイプ:体制運動性

副神経と呼ばれ、喉と首の筋肉の動きを制御します。

脳神経ペア12

軸索のタイプ:体制運動性

舌下神経と呼ばれ、このペアは物を飲み込む時に使用する筋肉の動きをコントロールします。また、ペア10と11共同し、舌の動きをコントロールします。この神経のおかげで簡単に物を飲み込むことができるのです。

ですから、脳神経が何らかのダメージを受けると、体の働きや生存にまで大きく関わってきます。このような損傷がおこると、神経学的障害がはっきりと現れます。

この記事を読んでいただき、脳神経の働きとその重要性をよく理解していただけたようなら幸いです!

  • Bear, M. F. Connors, B. W., PAradiso, M.A. Nuin, X.U., Guillén, X.V & Sol Jaquotor, M.J. (2008). Neurociencias la exploración del cerebro. Wolters Kluwer/Lippicott Williams & Wikins.
  • Kandel, E. R., Schwartz, J. H., & Jessel, T.M. (2001). Principios de neurociencia. Madrid: McGrawHill Interamericana.