精神刺激薬と子供のふるまい

· 2017年11月12日

時間通りでいることが最も大事な世界では、水たまりで遊び始める子供は好ましくないかもしれません。これらどんな子供らしいふるまいも、言うことを聞かない子供の精神の病気として片付けてしまうのは簡単です。

何度もお伝えしていると思いますが、難しい子供などいません。難しいのは、この世界で子供でいることです。わたしたちの世界には、疲れて、忙しくて、せっかちで急いでいる人があふれています。走り回り、叫び、飛び、実験し、周りを自分の遊園地にしてしまうことは、子供にとって普通のことです。少なくとも幼いときは、そのままの自分を表現し、大人が望むようにふるまわないのは当たり前のことです。 

 

しかし、子供がどのように楽しむかをわかっておらず、幼児というよりは植木鉢のようにふるまうよう教育する大人がいます。子供の落ち着きない不注意な行動に対する、この「周りの目を気にする」行為は、子供や若者のメンタルヘルスにおいてたくさんの診断を生み出します。

電球の中の子供

ADHAと精神刺激薬: アンフェタミン

ADHDの診断は世界的なレベルで増え、子供と青年関連のセクターに警鐘を鳴らしています。しかし、そもそも注意欠陥・多動性障害 (ADHD)の存在自体が、とても疑わしく思えます。少なくとも、現在のこの病気の捉え方はあいまいです。

そのため、神経学の問題から行動学の問題あるいは環境をコントロールする知識やスキルの欠如まで、多様なケースが増えてきています。

 

**専門的な話になりますが、もしCIE-10ではなくDMS-IVが使用された場合、ADHDや似たような分類の診断は4倍高くなります。この「疾患」の診断がどれだけ不確かであるか、少しお分かりいただけるのではないでしょうか。

1990年代から精神刺激薬の処方が急に増えたのは偶然ではありません。スペイン(消費量が20倍増)や世界で最大の消費国であるアメリカなどの国がこれに含まれます。アメリカでは精神刺激薬の消費量が4倍増加しました。

水たまりで遊ぶ子供

キャンディーのように渡される禁止薬…

精神刺激薬と言っていますが、これは特にメチルフェニデート(MTA)を指しています。この薬はアンフェタミンと似たような化学構造を持っています。ADHDの治療で最もよく使われている薬です。

精神刺激薬と面倒くさい子供に診断されるいわゆるADHDの改善とのいい(あるいは悪い)関連性を精査するために、様々な研究がなされてきました。しかし、信ぴょう性は疑わしいものです。それどころか、薬(MTAなど)の使用に有利に働くよう、スコアボードを傾けてしまっただけです。

この研究のコーディネーターのPeter S. Jensenが後に行った発表は、あまりよく知られていません。その発表のなかで、非公式の謝礼金を受け取っていたことを彼は認めています。この謝礼金は、アメリカで精神刺激薬を販売している多くの国際医薬品会社から受け取ったものでした。

しかし、この問題を掘り下げることがわたしたちの目的ではありません。危険な習慣に疑いの目を向ける機会を与えてくれた議論には感謝しています。それは、子供への精神刺激薬の使用と濫用に関する問題です。

ハートをすくう男性

精神刺激薬の歴史

まず、精神刺激薬は何世紀にもわたって使用されてきたということを覚えていておいてください。疲れを和らげたり、肉体的・知的パフォーマンスを上げたり、ムードを上げたりするために使用されています。コーヒー、紅茶、たばこ、コカインなどは、体を刺激するために長きにわたって使用(そして乱用)されてきた天然の要素です。

精神刺激薬の投薬とADHDの発生の関係を正当化する、歴史的な変化を見てみましょう。アンフェタミンは、スペインなどの国では完全に禁止されています。しかし、アンフェタミンのようなタイプのリスデキサンフェタミンは、子供や若者のADHDの治療に使用されています。

なぜそんなことが許されるのか、と思いますよね。なぜこのような精神刺激薬が容認されこんなに頻繁に処方されるのか?短期的に見れば、この治療は70%のケースでADHDの症状を軽減してくれます。 しかし、精神刺激薬の効果はADHDと診断された子供とそうでない子供において全く同じでした。つまり、ADHDに効く特定の効果はないということがわかりました。

また、いくつかの問題の慢性化が見られたため、効果は長期的ではありません。長期にわたる若者の脳への精神刺激薬の影響もかなり心配です。子供たちにどんな影響を及ぼしているのか、ADHDという病気は何なのか。わたしたちがそれを突き止めるまでには何年もかかるでしょう。