正と負の感情:黒がなければ白はない

· 2017年9月28日

黒がなければ白はなく、悲しみがなければ幸せはありません。色となると、自分の好きな色は少なくとも自分の好みによります。しかし、感情となるとそうもいきません。不愉快にさせる感情は拒否し、いい気持ちにさせてくれる感情は抱こうとします。しかしながら、一方がなくては、少なくとも違う形ではありますが、もう一方も存在しません。もし悲しみを経験したことがなかったとしたら、あなたは喜びに価値を見出せますか?

私達は悪い状況から逃げ出してしまいがちです。または、変えられないと思い込んでしまっている状況に苦しみ、被害者でいることに満足してしまったりします。こうした受け身の態度は自らの人生に対する責任を奪ってしまいます。しかし、こうしたネガティブな経験に浸ってしまうつもりなのならば、逆のことに感謝してみてはいかがでしょうか?

黒がなければ白はない

ポジティブな面が見えないままネガティブな面に潜り込んでしまう本当の理由は、自分を幸せにしてくれるだろうという考えに基づいた希望や期待に起因しています。私達は完璧な人生というのは幸せに満ち溢れているものだと考えています。お金が不足することもなく、仕事からクビになることもなく、病気にもなることもなく、不健全な恋愛をすることもないような人生だと。

私達は今犯してしまった過ちから逃げるように、そのような出来事全てから逃げてしまいます。そして逃げられない時、悲しみを経験します。しかし、そうなるべきではないのです。こうした全ての経験のおかげで逆のこと、例えば、バランスを取ることの美しさ、毎日の生活、ありふれた物、欲求が満たされることなどを感謝できるようになるのです。

少年と犬

悪が私達に善を見出させてくれ、さらに善に導いてくれるのであれば、なぜ私達は悪に感謝できずにいるのでしょうか?もし失敗をしたことがなければ、きっと今知っていることの半分も知らない自分になっているでしょう。もし嘘をついたことがなければ、嘘をつくということがいかに心を惹くものか理解できず、他の人が嘘をつかないことに感謝できないでしょう。同じように、もし今までにどの友達にも失望することがなかったならば、本当の友情が何なのかはわからないでしょう。私達が得る多くの知識は困難から来ているのです。

どの悪い出来事にも良い面がある。どの醜い出来事にも美しい面がある。全ては目を見開いて、本当に見ることが大事なのだ。

私達が最もポジティブな感情を感じるために、最も苦しみを味わうのが人間関係です。それは全て先に述べたような過ちを犯してしまうせいですが、人間関係ではその過ちがもっと顕著な形で現れます。人間関係では、それが友人との関係であれパートナーとのものであれ、自分の期待が自分の感じる失望に影響しているのです。

現実的であることの大切さ

苦しみを経験しない人など誰もいません。そして、それでいいのです。この世界にはネガティブな影響を与える人がたくさんいますし、私達を試すような状況が多くあります。もし一度も傷ついたことがなければ、誠実な人とあなたを利用しようとする人をどう見分ければよいかなど分からないでしょう。悪い出来事の全てには、ポジティブな一面があるのです。

浮気から何もいい事など生まれないと考えるかもしれません。あなたのパートナーが浮気性な人であれば特にそう考えることでしょう。しかし、時をかけると、同じ出来事を違った観点から見るようになり、ある意味あなたにとって良いことだったのだと気付くことでしょう。浮気という出来事が、何も得る物がなくなって終わらせる必要があった関係を終わらせる動機をくれたりするのです。

同じように、もし破滅的な人間関係を経験していたら、今度はどんな関係が欲しくてどんな関係がいらないかが十分に分かるでしょう。事実、別れは必ず存在することを教えてくれます。それは、その人が自分にとってふさわしくなかったということです。そうした関係は、既に我慢の限界に来ているような辛い状況で、自分はどのように行動しがちなのかも教えてくれます。

水面に浮く女性

私達は気づかないうちに、闇を求めていることがあります。何かがあることで幸せになれると幾度思ったことがありますか?子供を持つことができないからといってなぜそういう運命だと思うのですか?そうならない選択権が自分の手中にあったのに自分は被害者だと最後に感じたのはいつですか?こうした質問への答えは、生きるという躍動的な行為の中に、価値ある教訓という形で見つけることができるのです。

黒がなければ白はない。悪がなければ善はない。人生は二つの惹かれ合う対極の周りを回っていくのだ。

感情に関することは、必ず私達に何らかの跡を残します。だから、人間関係でいつもたくさん問題を抱えるのです。感情の欠陥、恐怖、幸せになる必要性・・・などなど、私達は時に自分の欲求を他人に押し付けてしまうことがあります。しかし、その全てにネガティブなものは何もないのです。私達は自らの痛みと苦しみから学ぶのです。それが人として成長できる唯一の方法なのです。なぜなら、黒がなければ白はなく、そしてそれはいいことなのだから。