3つの「S」ルール:放棄、笑顔、味わい(Surrender, Smile, Savor)

3つの「S」ルール:放棄、笑顔、味わい(Surrender, Smile, Savor)
Valeria Sabater

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Valeria Sabater.

最後の更新: 21 12月, 2022

3つの「S」ルールは、シンプルですが価値のある教訓を私たちに与えてくれます。この考えによれば、人生の中であなたは放棄することを学ぶ必要があります。なぜなら、なにかを手放すとき、自分の潜在能力のために一歩踏み出すことになるからです。また、笑顔でいなければいけません。自分の中の自分とつながり、楽観主義と自信を生み出すためです。最後に瞬間瞬間を味わい、やってくるものすべてに対して心を開かなければなりません。

ホセ・ルイス・サンペドロは、私たちは皆自由を探す義務があると言いました。しかし、あなたもご存知のように、自由はときにある程度の勇気を要求し、それに対して私たちは常に準備ができているわけではありません。子どもの頃、信号が青になったら通りを渡るよう教わり、数字の最小公倍数を理解したり、真核細胞と原核細胞の見分け方や、その他の限りない情報を教わりますが、それは長い目で見れば個人の成長という観点ではあまり大きな意味をなしません。

忍耐と変化

いわゆるプロチャスカ・ディクレメンテ変化モデルで主に知られる、心理学者のジェームズ・O・プロチャスカによれば、とても早い段階から、教育者は2つの重要な点について教えなければならないそうです。この概念は、現実世界において物事を理解するための2つの柱になっています。それは、忍耐と健全な変化のプロセスです。

忍耐は、一方では目標を達成するために頑張る能力です。これは内に秘めた力とモチベーションが合わさったものです。その人の目標や夢に向かって使う時間とエネルギーも含まれます。しかしときに、そうして頑張っても何の利益も得られず、もはややる意味がなくなってしまうことがあります。それはつまり、現実ではなく嘘の幻想を見ているということです。このときこそ、この良く知られた3つの「S」ルールを適用するときです。それに必要なものが何かを見てみましょう。

個人の成長のための3つの「S」ルール

前にも述べたように、私たちの教育や家庭環境では、誰も変化に対する準備を教えてくれません。怒りや失望、不満が襲ってきたときにどうすればいいかを誰も教えてくれないのです。ぐちゃぐちゃで解くのが難しいパズルを強制的に与えられ、それはまるで何も起こらなかったかのようにそこに存在し続けるのです。

このよくある現象は、19世紀のあるハワイの町においては違いました。彼らは心と身体、そして魂が不可欠に関係しているということを理解していたのです。彼らはネガティブな感情をため込み、心の中の奮闘を独りぼっちで抱えてきた人は、必ず身体を壊してしまうということを見てきました。そこで、心と身体の健康を損なうストレスを避けるために、そのハワイの人々は心を揺さぶる、素晴らしい実践法を作り出しました。この現地の文化を世界に広めるのに大きな役割を果たした聖職者のディビッド・カオノヒオカラ・ブレイが、この実践法を説明しています。

これには黒い袋と、3つの「S」が出てきます。以下でこれについてお話しします。

ハワイで作られたルール

黒い袋と手放す必要性

コミュニティーのメンバーが辛い時を過ごしていたら、そのグループがその人と会って、黒い袋の儀式を行います。それは、その人が自分をいらつかせ、不安にさせているものについて全てをただ語るだけです。それぞれの思いを石にこめ、それを袋の中に入れていきます。

儀式の後、誰かがその袋を秘密の場所に埋めます。その悩みを抱えていたコミュニティーのメンバーが3つの「S」ルールを実践できたときに袋は破かれ、それがその人の解放を意味しています。彼らにとっては、最初のステップは気持ちを手放せるようになることなのです。

この実践法は、私たちの個人的な成長のカギであり、心を洗ってくれるものです。ハワイのコミュニティが説明しているように、服を洗濯したり家の掃除やお皿洗いをするのと全く同じように、あなたを閉じ込めている感情もきれいに掃除しなければならないのです。そういった感情はあなたの中を「汚く」してしまうからです。

心から笑いましょう

3つの「S」ルールの次のステップは笑顔です。なにかを手放せなかったときには、笑うことは簡単なことではありませんが、やってみなければならないのです。その理由は明確です。思い切ってネガティブな感情から解放され、あなたにとってもう役に立たないものと縁を切ったときには、空虚感を感じることがよくあります。

それはまるで宙ぶらりんになっているような感覚です。私たちは自分の後ろに多くの荷物や石を置いてきたことはわかっています。今、目の前にあるのはまっさらなキャンバスです。このまっさらなキャンバスや空虚感があなたを怖がらせないようにするためには、あえて笑顔にならなければいけません。楽観主義で得られるものを受け入れなければならないのです。

怖がらないためには笑顔で

自由の喜びを感じましょう

3つの「S」ルールの最後の一つは、最も役に立ち、最も強力です。それは自由を感じることです。これについて考えてみましょう。あなたが最後に本当に自由を感じたのはいつでしょうか。この圧倒的な感情は、あなたを抑えつける感情の重りが全くないときの気持ちです。私たちの思考を腐らせ、身体を締め付ける黒い袋がもう無いというときです。あなたは健康体に戻ったのです。それを味わいましょう。

感じることとは、今を受け入れことです。それは自分を信じ、自分に耳を傾け、周囲と調和しているということです。感じることとは、恐れることなく生きることです。これは昔のハワイのコミュニティの人たちが行っていたように、毎日の生活の中で実践すべきものです。悩みを抱えている人が感情が解放されたと感じる最後のステップにたどり着いて初めて、そのグループは袋を破ることができるからです。この行為は、その人の悲しみ、恐れ、怒り、感情の壁を打ち破ることを象徴しています。

このことをよく考えてみてください。そして3つの「S」ルールを毎日の生活に適応してみましょう。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。