愛に必要なこと:それは虫眼鏡ではなくて鏡

愛に必要なこと:それは虫眼鏡ではなくて鏡
Valeria Sabater

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Valeria Sabater.

最後の更新: 21 12月, 2022

人が恋に落ちた時、一部の人達は、まるでスナイパーのような行動を取ります。拡大レンズを通してパートナーの欠点やミス、そして弱点を見つけようとするのです。それは相手に疲労を与えて、関係自体を壊してしまいます。

これは、臆病な人が持つ思考回路で、愛には虫眼鏡ではなくて鏡が必要だということを理解していないのです。

交際関係の中で、何かトリッキーな問題が発生した時、誰もその全てを分かっている人はいません。夢と希望を残して、そこから走り去っていく人がたくさんいます。

そして、それを恐れているのか、ただ分からないだけなのかを知る由もなく、不可能な恋と臆病な情熱の海の上で漂流してしまうのです。

「行動や態度は誰もが自分自身のイメージを映し出す鏡だ。」 -ゲーテ-

そこには、他のどのようなものより混乱を招く交際関係のタイプがあります。それは、片方、または両方が相手に対して「アイデンティティ破壊者」として行動することです。

このような人達は、自分の嫌いなものや気に入らないもの全てに集中します。そして、それは相手を馬鹿にしたりコントロールする為に行います。

こういった行動を起こし、相手の傷ついた自尊心をコントロールして、自分しかその傷を癒せないと相手に思い込ましているのです。

そして、ほぼ気づかれることなく相手を罠にはめ、その危険で不幸なサイクルの中に入れてしまいます。

1人が虫眼鏡を出し、自分達の中を覗こうと鏡を見ます。しかしそれでは上手く映ることもないという、とても未熟な状態を表しているのです。

サボテンを抱く女性

愛の複雑さ:相手を責めること

デンバー大学心理学科教授のハワード・マークマンは、人間関係の研究において最も知られている人物の1人です。彼の有名な出版物は精密さとオリジナリティを持っており、一般的、そして日常的に起こる問題について多く言及しています。

マークマン博士の最も興味深い考えの一つに、夫婦関係のセラピーに行く人のほとんどが全ての問題や不幸の原因は相手にあると思っているというものがあります。

彼らは、セラピストが相手の間違った行動を「治療」してくれるという不可能な希望を抱いて訪れます。これは専門家がよく期待されることなのですが、もし原因が相手にあるとお互いが思っていれば、お互いの悪い態度に対して罰を与えることになってしまいます。

多くのカップルが持つ問題の後ろによくあるのは、精神衛生上の問題とまでは言わないものの、関係に変化を促す問題です。これは、2人によって築かれて、お互いがどのように関係しているかを定義するものです。

マークマン博士のコンサルティングルームに寄せられた依頼の多くが、感情的な境域や心理的スキルにおける特定の欠陥に関連しています。そのことから、博士は早い段階から学校で「心理教育」をするべきだと提案しているのです。

自転車に乗って手をつなぐ二人

心理教育は、自分を助けてくれる方法やツール、技術などを与えてくれます。そしてその教育は、自分達の恐怖や不安を識別したり、社会の厳しい役割や性別の基準を破る為に、自分を鏡を通して見るという大事なことを教えてくれるのです。

愛を持った時、一部の人達はこの役割や基準によって否定されてしまいます。また、彼らはそれを家族から引き継いでいるかもしれません。

このような人達は「静かに大人しくしていた方が良い」や、「尽くしてくれないのは私のことを愛していないからだ」と悲しい学習をしてきたかもしれません。

本質的に、思考は自己知識の基礎を築く為にあります。ですので、私達は自分達を大切にしたり、人間関係に最高の自分を表現しようとするのです。

もし自分を愛さなければ、愛はあなたを癒してくれない

この色彩豊かで、複雑で、いつも成長している関係には、争いはつきものです。

それを感染してしまう病気のようにネガティブに捉える代わりに、自分達をより深く知る為にエンジンが動いて、関係を強くしてくれていると思ってみましょう。

「愛は相手に対して信頼を持つよう促し、自分達に対して持っているものと同じ尊敬の気持ちを相手に見せるよう促してくれる。」

-ガンジー-

争いは私達の最も深い部分を刺激してくれます。しかし、それでも私達は、虫眼鏡を持って相手の欠点を見つけることに夢中になり、無駄な争いをよく起こしてしまうのです。

私達は、自身の感情的な責任に気づかず行動を起こします。シェルターのように誰かが守ってくれる場所、そんな温かい場所の為に、私達は裸で寒い道を歩かなければいけないのです。

有刺鉄線に刺さったハート

このような考え方は上手くいきません。「シェルター」や「ドクター」のような人は都合の良い人となってしまい、それは依存的な関係になってしまうのです。

虫眼鏡を絶えず持っていると、遅かれ早かれ、尊厳やエネルギー、そして人生までも失ってしまいます。

これを受け入れてはいけません。皆が鏡の前に立ち、自分自身と自尊心を再発見してみましょう。愛されたいが為に、あなたの幸せを犠牲にしなければいけない交際に引き込まれてはいけないのです。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。