頭を鍛えるエクササイズ7選

頭を鍛えるエクササイズ7選
Carolina López De Luis

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Carolina López De Luis.

最後の更新: 22 12月, 2022

体は作り上げることが出来ます。環境に適応する能力があるのです。この社会には頭を鍛える方法もいくつも存在します。目的を達成するための精神の在り方を指し示してくれるのです。可能性を存分に広げるためには、自分自身にチャレンジし続けなければなりません

メンタルトレーニングは精神の在り方を改善し、より良いものに変えていくのに役立ちます。脳は課題をクリアし続けることで鍛えることが出来ます。精神力に遺伝が関わっているという事実は否めません。ですが、それを知ることで自分に合った効果的な鍛え方が見えてきます。

頭を鍛えるのは体を鍛えることと似ています。ベストな結果を得るためには、自分のコンフォートゾーンから抜け出さなければなりません。難しい事に対して強く持久力を持って、1つ1つに打ち勝って行かなければならないのです。1つの課題をクリアしそれが日常的になることで、それはトレーニングではなくルーティンへと変わっていきます。

頭を鍛え、可能性を最大限に広げるアドバイスをいくつかご紹介します。

 

1.スポーツ、運動をする

有酸素運動は呼吸を促し、体と同じく頭も鍛えることも出来ます。また、前頭葉と前頭前野の繋がりも改善し、作業記憶や実行機能にも良い影響を及ぼします。スポーツから得られる認知能力に関する利益は生理学的にも証明されており、神経栄養因子の産生を促します。

神経栄養因子は、脳内のシナプス可塑性、神経発生、血管新生を増加させ、加齢による特に記憶や学習に携わっている海馬を含む脳体積の損失を抑えます。毎日30分程度の運動を心がけるようにしましょう。

有酸素運動は誰にでも出来ます。これまで運動をしていない人は、ウォーキングをしたりテニスや水泳などのスポーツを楽しんでみるのも良いでしょう。このような運動は年を重ねても楽しく続けることが出来、アルツハイマー病など認知に関わる病気を予防することが出来ます

腹筋する男性

 

2.作業記憶を鍛える

作業記憶を鍛えると認知機能を向上させることが出来ます。作業記憶を鍛える方法はいくつもあります。その中の1つがNバック課題と呼ばれるものです。いくつかに区切られた画面に次々と様々な形が現れては消えます。前と同じ位置にその形が出てきたかどうかを当てなければなりません。回数を重ねるごとに難しくなっていきます。

記憶を保持しつつ、最新の記憶と比べていかなければならないのです。この課題で向上させたスキルは、流動性や推理力につなげることが出来ます。

聴覚や視覚から得た記憶を一時的に保持し再度後で使用するトレーニングは、作業記憶を鍛え、精神を強くします。例えばランダムな数字の並びを聞き、今度はそれを後ろから逆方向に言っていくなども良い運動になります。中級レベル程度のものから始めて、能力が向上するにつれレベルを上げるようにしましょう。不可能だったりフラストレーションが溜まるようなやり方ではなく、自分に適度なチャレンジになるようなバランスを持って行ってください。

 

3.コンフォートゾーンから抜け出す

精神を鍛えるには新しい事を始めると良いです。小さなことからでいいのです。楽器を始めるなど、頭を使う趣味を持つのも良いでしょう。また、日本語字幕の付いている英語のテレビや映画を見るのも良いです。慣れてきたら字幕を英語にし、更に慣れたら完全に字幕を外します。

大事なのは続けることです。子供たちは毎日何かを学び続けています。学ぶ力や推理力は子供時代がピークです。ですが、学ぶことに遅すぎるという事はありません。

年齢に合った、そして好きなアクティビティを選びましょう。始めたばかりの頃は難しい事も多いので、しっかりとモチベーションを保つ事が大切です。ワードサーチ、クロスワード、数独などもおススメです。チェスや、新しい人間関係を築くことも良い効果があります。

 

4.読書

読書は最も安価で出来る、最も効果的なメンタルエクササイズです。どんなテクノロジーも道具も必要ありません。家庭で出来る楽しいアクティビティです。読書を始めるのは早ければ早い方が良いです。ですので、子供に読書の喜びを伝え、短いストーリーから読み始める事を勧めるのが大切なのです。

読書は知覚、記憶力、推理力のような精神過程を経験することが出来ます。文字や言葉、フレーズを解読し意味のあるものに変換します。この過程は大脳皮質を広範囲にわたって活性化します。

本を読む

読書は想像力や創造性を高め、新しい言葉を学ぶ助けにもなります。楽しみながら学ぶことが出来るのです。これらは脳を鍛える上で最も大切なことです。早い段階で読書を始めると認知機能が高くなるという事が研究でも証明されています。

 

5.複雑で豊かな環境に生きる

動物園の動物やペットがどれだけ良い環境にいるかについてしばしば語られますが、これは人間にも同じことが言えます。新しい、複雑な物事からの刺激に溢れた豊かな環境です。環境が変化すると、それに適応する力が求められます

例えば新しい情報やアクティビティに囲まれた環境で育った子供がそうです。親がピアノを弾いたり子供と一緒に読書などをすると、批判的思考や心の成長をサポートします。挑戦し、自分で解決するような環境で育つのは子供にとってとても良い事です。

スタンによると、こういった環境で育つと2つの効果が期待出来ます。1つは「ハードウェア」で、より多くのシナプスと、より大きな樹状突起を形成する事。もう1つは「ソフトウェア」で、より適応可能な認知機能を育てることです。大人の場合、心身ともにアクティブな生活を送ることで、このような豊かな環境を作り上げることが出来ます。

 

6.創造性を高める

認知機能を高めるには、計算や記憶する以外にも必要なことがあります。創造性を解き放つことです。音楽、絵画、ダンス、演技などは創造性を高めます。空き時間に趣味として楽しむことが出来、座ってばかりいる生活を変えることが出来ます。

このようなパフォーマンスはある神経ネットワークを刺激し、心の柔軟性とオリジナリティを作り上げます。また柔軟性を育むため、大人になると避ける事の不可能な別れや変化に対応することが出来るようになります。

絵具と筆

創造性はモチベーション、人間関係の構築、その他認知機能にとても良い影響を与えます。日常生活にルーティンとして組み込まれ新しい人間関係を築き上げるような課題は、特に年齢を重ねた人の生活の質を向上させます。

 

7.新しい言語を学ぶ

言語は脳の機能を最も活性化させる物の1つで、大脳皮質の広い分野に刺激を与えます。その複雑性にもかかわらず、実は人間には先天的に言語を学ぶ能力があります。特に脳に可塑性のある子供時代はその能力に長けています。ですが人は何歳になっても新しい言語を学ぶことが可能で、それはとても良いメンタルトレーニングとなります。

多くの研究で、バイリンガルであることはより良い選択、精神的な満足感を得られる習慣を獲得する傾向があると証明されています。言語を学び、それを家族や社会、教育の場面などで話したり使ったりするのは、とても良い刺激となります。子供時代以降に学んだ言語は、常に最初の言語に比べて重要度の低いものとなります。

母国語から一語一語を翻訳することなく自動的に言語化する方法を獲得するには、とにかく練習するしかありません。週に2時間勉強する程度では何にもなりません。ネイティブスピーカーと話すなどの練習をする方が脳にとって良い刺激となります。

 

まとめ

認知機能を刺激、維持し、アクティブな生活を送る事は神経変性疾患を予防し、神経のダメージを補います。認知的予備力を高め、ダメージを補う力を活性化するのです。これは年を取ってからだけでなく、人生を通してずっと必要で重要なメンタルトレーニングです。

今までの習慣を打ち壊しアクティブに新しい事に挑戦する事は、頭をとても強くします。精神的なチャレンジ、単調で座る時間の多い生活を抜け出すことは、最も効果のあるメンタルトレーニングとなります。計算や記憶のエクササイズをしたり、生活習慣を変えていきましょう。

計算

認知的予備力の研究によると、脳に最も影響を与える要因とは、読書や何年にも及ぶ教育、社会的なネットワークなど一生を通して行われる活動です。生まれた瞬間から死ぬその時まで、脳は常に変化し続ています。つまり、常に成長させる機会があるという事です。

 

伝記文学

フィンクA、グラブナーR.H、ゲバウアーD、リシャーファーG、コスチュット₋ニグK、エブナー(2010)。Enhancing creativity by means of cognitive stimulation: evidence from  an MRI study Neuroimage  52(4):1687-95

レボラットR(2012) La estimulacon mental como factor potenciador de la reserva cognitiva y del envejecimiento activo. informacio psiclogica、104:72-83

レボラットR、yメサ₋グリーサP(2012)Potential benefits and limitations of enriched enviroments and cognitive activity on age-related behavioural decline.   Current Topics in Behavioural Neuroscience, 10:293-316

スタンY(2009)Cognitive reserve. Neuropsychologia 47(10)、2015-28

 


引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。


  • Fink A., Grabner R.H., Gebauer D., Reishofer G., Koschut-nig K., Ebner. (2010) Enhancing creativity by means ofcognitive stimulation: evidence from an fMRI study. Neuroimage, 52(4):1687-95.
  • Redolat R. (2012). La estimulación mental como factor potenciador de la reserva cognitiva y del envejecimiento activo. Informació psiclògica, 104:72-83.
  • Redolat R. y Mesa-Gresa P. (2012). Potential benefits and limitations of enriched environments and cognitive activity on age-related behavioural decline. Current Topics in Behavioral Neuroscience, 10:293-316.
  • Stern Y. (2009). Cognitive reserve. Neuropsychologia, 47(10), 2015-28.

このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。