母子関係に影響する鬱

母子関係に影響する鬱

最後の更新: 22 10月, 2017

「どんな言葉も、母親の力、美しさ、ヒロイズム、尊厳を表すことはできません」、とエドウィン・ハベル・チャピンは述べました。しかし、鬱が母子関係に影響を及ぼすとき、助けるために何かできることはないでしょうか。

母と子のみが二人をつなぐ絆を理解できます。それは、お互いが決然としており偽りのない愛情が存在するとき、パワフルで強く壊れることがありません。しかし、この強力な絆に影響を与える、内的・外的な要因がたくさん存在します。

は現代におけるもっとも恐ろしい病のひとつです。この症状は、誤解されていると感じたり、孤独を感じることに特徴づけられます。母親にとって、取り巻く環境すべてにこの問題が関係してきます。特に、自分のことのように繊細に感じ取ってしまう子供に影響を及ぼすのです。

親の影響

親が子供に及ぼす影響は、子供の発達に関わります。母親の気分は、強力な影響を及ぼします。子供が生まれてからの初めの数日には特に重要です。

親子ハグ

子供を産んだ後、怖くなるのは当たり前です。これは精神的な鬱状態に変わってしまうことがあります。そして、その状況は赤ちゃんに直接的な影響を及ぼします。鬱状態になってしまったら、母親は体勢を持ち直して鬱状態を克服しなくてはいけません。ただ、これはみんなができるわけではないのです。

鬱状態が長く続くのであれば、母子関係や子供の発達に影響が出ます。子供は苦しみ、自分の欲求を満たそうとする前に親の欲求を満たそうとするようになります。

 

母子関係における鬱の影響に関する研究

有名な精神科医であるドナルド・ウィニコットは、母親の鬱治療と子供への影響におけるもっとも重要な人物の一人です。そもそも彼がこの分野において興味を深めたのは、子供の体重減を心配した母親に会った時でした。

ウィニコットは、母親が鬱状態であることに気づきました。また、その母親は、自分の赤ちゃんで手一杯になっていることに安心感を覚えているようでした。他の心配事から忘れさせてくれるためです。

博士は子供とのコンタクトを通じで、女性が夫から虐待を受けていることを知りました。妻の自尊心と苦しみを犠牲にして、夫は自分の自尊心を取り戻そうとしていました。子供が再び食事をするようになったのは、こうした状況に気づいてからでした。

しかし、子供が改善を見せたにも関わらず、ウィニコットは母親に心理治療を受けるように勧めました。母親が治療を受けることで、息子にもポジティブな影響があったためです。

 

母親がうつ病になること

うつ病を患う母親は、自分の生活の衝動を切り離し、子供が受けるべき愛情を与えません。それは子供のふるまいにも影響を及ぼします。この記事では、食べることをやめてしまった子供のケースを紹介しましたが、影響のあらわれ方は子供によって異なります。

子供は保護者から安心感と愛情を受けないと、誤った自分像を作り上げ、結果的には他人の要求ばかり満たし、自分でなく他人を喜ばせるだけの人間になってしまいます。

このプロセスは、子供が周りの人や環境とうまく折り合うことを阻みます。自然と笑うことをやめてしまった赤ちゃんのケースもありました。他人を満足させるジェスチャーをするようになってしまったのです。

 

母子関係の改善方法

鬱は複雑な病気で、簡単には克服できません。うつ病の母親はきちんとした意思と乗り越える勇気を持たなくてはいけません。子供に愛情を表現することは、これを成し遂げるための支えとなります。

さらに、私たちは神ではない、と理解することも大事です。親になるということは、すべてを理解しているということとは違います。肉体的なニーズが満たされていたとしても、子供たちは争いには無防備です。親が自分の問題と向き合うことで、子供たちが同じようにできるよう助けてあげてください。

 

「母親になることは、最もすばらしくて、最も難しいことだ。」 
-リッキー・レイク-

鬱を甘く見ないでください。過小評価したり、何でもないかのようにふるまうのは、状況を悪化させるだけです。信頼し、耳を傾け、理解することが大切です。

幸せな親子

もちろん、精神療法の治療は不可欠です。きちんとしたプロによる治療は、状況を変えることができ、治療が困難になるまでに鬱を悪化させることを防ぎ、患者と周りの人、特に子供たちの苦しみを軽減することができます。

「今の自分またはなりたい自分は、すべて天使のような母のお陰だ。」
-エイブラハム・リンカーン-

 

鬱は母子関係を左右する要因となります。子供の発達にも大きな影響を及ぼします。出来る限り最善の方法で治療することが重要です。そうすることで、子供たちは本来与えられるべき幸せを受けることができます。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。