カリストとメリベア:キャラクターの心理

2019年11月30日
原題「カリストとメリベアの悲喜劇」、小説「ラ・セレスティーナ」に登場する人物の心理的な特徴とはなんでしょうか?なぜこのキャラクターはこの悲喜劇において、大切なのでしょうか?この質問の答えを、今回の記事で紹介します。

「ラ・セレスティーナ」は多くの疑問を呼び起こした小説であり、大変興味深く、特に登場人物に関しては多くの人が興味をそそられたことでしょう。カリストとメリベアは明らかに、物語の中で大切な登場人物です。それぞれ、特定の心理的特徴を表現しています。小説の中で、カリストとメリベアの存在が重要であるのも、この心理的な特徴がよく描かれているからでしょう。

フェルナンド・デ・ロハスが注意深く描いた登場人物に焦点をおくことは、この悲喜劇のジャンルでは伝統的な方法です。

カリストとメリベアの悲劇に登場する人物

ラ・セレスティーナには13の登場人物がおり、それぞれ話の発展に重要な役割を果たしています。カリストとメリベアは恋愛関係にあり、この悲喜劇の中心的存在ではありますが、他の登場人物も大変重要です。

ラ・セレスティーナ

ラ・セレスティーナは年老いた女性で、何かを仕掛けて、二人の人物を引き合わせることで有名な人物でした。この物語では、彼女はメリベアを振り向かせたいカリストの手助けします。彼女の他人のお世話をしてくれる人だという噂ですが、セレスティーナは下記のような特徴をもった女性でした。

カリストとメリベア

カリスト メリベア

メリベアは「ラ・セレスティーナ」の主役の一人です。物語の始まりでは、カリストは彼女の気をひくことができません。彼女の拒絶は明確で、傲慢さとしてはっきり現れます。しかし、カリストがセレスティーナの助けを得た後は、メリベアは驚くほど急激に変化します。

これは彼女は拒絶から、全く身を任せる状態になり、カリストと秘密で会うことをとても楽しみにするようになるという変化です。そして、彼女は最後は悲劇的に終わってしまう、極端でロマンチックな恋に落ちることとなるのです。

カリストはメリベアに誓いを立てますが、それは愛情からのものではなく、自分の欲しているものへの欲求から生まれたものです。その行動は物事の影響に関係なく、自分が求めるものを手に入れる、自分勝手な人間として描かれています。

彼は不安で未熟な人間であることを自分で認めます。彼は若い夢追い人で、自分が達成することのできない期待に対する葛藤を、うまく処理することができません。このような期待が達成されないと、彼に対する抵抗に耐えきれず、危機的な状況に陥ってしまいます。この場合はメリベアの拒絶です。

カリストはアンチヒーローで、メリベアと夜を共にした後、ハシゴを降りている時に落ちて、馬鹿げた感じで死んでしまいます

パメノとセンプロニオ

パメノはカリストの使用人です。彼はご主人の世話をよくするとても忠誠的な人物です。例えば、カリストにセレスティーナを信じることが危険であると忠告します。しかし、カリストはその忠告を信じず、パメノを馬鹿にし、彼の主人への忠誠心は消え失せます。

センプロニオはもう一人の使用人で、嘘と悪い意図をもった話を持ちかける人物です。パメノとは違い、始めから主人を利用し、富を出来るだけ得ようとします。もちろん道徳じみた感じで行うのです。

ソシアとトリスタン

トリスタンとソシアは、かつては馬丁であった忠実な使用人です。トリスタンはアレウサという女性に盲目な恋をします。彼女はソシアを操って、彼らの主人の情報を得ようとします。

反対に、トリスタンはカリストの死を嘆き悲しみます。トリスタンとソシアは二人ともカリストの使用人というよりは友人だったのです。彼らの間には、隠し事のない友情がありました。

ルクレシア

ルクレシアはメリベアのメイドで、信頼できる親友です。お互いに自分に起こったことを全て話す間柄で、特に恋愛に関してはなんでも話していました。ですから、不幸なことや、不運な出来事も共有し、とても近い存在でした。ルクレシアのおかげで、カリストとメリベアは毎晩会うことができたのです

彼女は元々娼婦でしたが、人生を変えたいと思い、使用人として人に仕えようと決めたのです。どのような場合でも、嫉妬深い人間の典型的な特徴があり、彼女は以前の仲間やメリベアとカリストの恋愛関係に嫉妬しています。

エリシアとアレウサ

エリシアは「ラ・セレスティーナ」に登場する娼婦で、衝動的で矛盾しており、気楽な性格の人物です。現在を生きる人物ですが、彼女の助言者が亡くなった後、一人で寂しくなり復讐の機会を待っています。

アレウサはエリシアとは逆に、独立していて、自由で、悪意に満ちた人物です。彼女はセレスティーナに非常に似ていて、他人をどのように操るかをよく知っています。彼女のパートナーセンチュリオをも操ってしまいます。

センチュリオ

センチュリオは娼婦の稼ぎで生計を立てている、現在の売春斡旋者のような存在です。また、彼は意地悪で、貪欲で、嘘つきです。彼は娼婦を使って、自分の欲しいものを手に入れます。

堂々とした雰囲気はあるものの、それは彼の背丈と悪い性格のためであって、その度胸は見せかけでしかありません。実際は臆病者です。

プレバリオとアリサ

メリベア カリスト

プレバリオはメリベアの父親です。彼は年老いていますが、いつも忙しくしている人物です。彼は娘の死後、人生の意味を失います。彼は常に娘のことを心配している人物で、特に良い結婚をして欲しいと願っています。

「カリストとメリベアの悲喜劇」における登場人物の発展

フェルナンド・デ・ロハスのこの作品での、心理的特徴の描写は多様です。そのおかげで、登場人物がどのように成長するのかを見て取ることができます。

全ての登場人物が物語が進むに連れて変化します。例えば、メリベアはカリストを拒否していたのに、深い恋に落ちます。また、エリシアは無関心な人間から、セレスティーナの死後、復讐に燃えるようになります。それぞれの登場人物が、基本的で重要な役割を果たしています

この物語を読んだことがありましたか?フェルナンド・デ・ロハスが心理的な原型を、登場人物をとして描いていたことに気づきましたか?

  • de Riquer, M. (1957). Fernando de Rojas y el primer acto de “La Celestina”. Revista de filología española41(1/4), 374-395.
  • De Rojas, F. (1996). La celestina (Vol. 12). Ediciones AKAL.
  • Illades, Gustavo. (2009). La tragicómica “grandeza de dios” en La Celestina. Acta poética30(1), 85-116. Recuperado en 15 de junio de 2019, de http://www.scielo.org.mx/scielo.php?script=sci_arttext&pid=S0185-30822009000100004&lng=es&tlng=es.