『カールじいさんの空飛ぶ家』:いつになっても夢は叶う!

2020年6月24日
目標を達成しようとすると、その過程で様々な障害にぶつかることがありますが、同時にこれがそれらを乗り越えるためのモチベーションが湧くきっかけにもなるでしょう。

人生の目標を設定すると、人生に方向性のようなものが生まれます。目標が定まると、その成功度合いは様々ですが、人々は普通持っている力を目標達成のために注ぎ込もうとします。これにより、私たちは人生において本当に重要なこととは何なのか、その答えをはっきりと感じ取ることができます。目標を達成しようとすると、その過程で様々な障害にぶつかることがありますが、同時にこれがそれらを乗り越えるためのモチベーションが湧くきっかけにもなるでしょう。

人それぞれ、掲げている人生の目標は全く異なります。しかし、目標があることで力をそこに注ぎ込めるようになるのは事実です。これにより、私たちの行動はほぼ常に何らかの目標に向けた一貫性のあるものになります。目標を設定すればそのための道筋ができ、その進行度合いを評価できるようになるのです。そして目的を達成すると満足感や達成感を得ることができるので、それが今度は幸福度や自尊心の向上にも繋がります。

“問題を解決するために、あるいは目標に到達するために、あなたは…事前に全ての答えを知っておく必要などありません。しかし、解決したい問題あるいは果たしたい目標についての明確な考えはしっかりと持っておかなければなりません”

-W・クレメント・ストーン-

『カールじいさんと空飛ぶ家』:ひねりのある冒険談

『カールじいさんと空飛ぶ家』は2009年のアニメーション映画です。監督は二度のアカデミー賞受賞経験のあるピート・ドクターで、プロデュースはディズニーとピクサーが行いました。映画の冒頭に登場するのはカール・フレドリクセンです。内気なこの少年には憧れのアイドルがいました。それは、探検家のチャールズ・マンツです。当時、映画館でマンツの冒険の様子が公開されていたのです。しかしある日、彼の考古学的発見は偽造されたものであるという非難を受けてしまいます。幼いカールはこのニュースを聞いて当惑してしまいました。

そんな中、カールはエリーという少女と知り合います。彼女は、自身もまたチャールズ・マンツのファンであること、そして自分こそが彼のファンクラブの創設者であることを告白します。そしてエリーはファンクラブの本部をパラダイス・フォールに移すという自らの計画を打ち明けました。カールには、そのパラダイス・フォールがマンツがアマゾンのジャングルで探検していたエリアであることがわかっていました。

『カールじいさんの空飛ぶ家』:いつになっても夢は叶う!

エリーとカールは、この旅を実現させるために互いに協力する約束をします。二人は友情関係を続け、やがて結婚し、その後エリーがかつてファンクラブを構えていた古い家へ移り住みました。

それから二人はパラダイス・フォールへの旅費を貯めるために節約生活を始めます。しかし、彼らの生活には困難が多く、貯金全部を使い果たさなくてはなりませんでした。こうしてこの長旅を実現できる可能性はどんどん遠のいてしまいます。そして二人はともに年を取っていき、悲しいことにエリーは突然体調を崩し、亡くなってしまうのです。彼らはパラダイス・フォールへの旅という夢をついに叶えることができませんでした。

フレドリクセン氏:夢に向かって一直線な人生

今やかなり気難しい男やもめとなったカール・フレドリクセン氏は、妻の死によって深く悲しみ、消沈しています。しかしずっと暮らしてきた家からの立ち退きを余儀なくされた彼は、思い切って行動を起こすことを決意し、計画を立て始めます。

そして立ち退き予定日当日、彼は家に何千ものヘリウム風船をやっとのことで取り付けました。すると家は奇跡のように浮き上がり、自由を目指して飛んでいきます。カールはついに、パラダイス・フォールへの旅を始めることができたのです。子ども探検家のラッセルの助けを得て、カールは少しずつパラダイス・フォールに近づいていきます。さらに、そこで幼少期のヒーローだったチャールズ・マンツとの再会も果たしました。

カール・フレドリクセンの人生は、目標を達成するためには忍耐力が必要であることを示す良い例です。カールも妻エリーも幸せな人生を送りましたし、夢である旅を実現するために互いに尽力してきました。最終的に二人でこの夢を叶えることはできませんでしたが、目標のためにお金を貯められたこと自体がシンプルに一つの偉業なのです。また、高齢であるにも関わらずカールはエリーとの約束を守り続け、アマゾンへと旅立ちました。さらに彼は目標を達成しただけでなく、行動を起こしたことで新しい家族まで手に入れることができたのです

老年期の人生の目標

人は、生涯を通じてそれぞれのゴールや目的を定めます。こういった目標は時間とともにその人物のスキルや能力、興味の変化に応じて変わっていきます。そして老年期になると、私たちの能力は減退します。そのため、高齢者は自身の目標を必要に応じて常に修正し、適応させていかなければなりません。これが、老年期を目一杯楽しむための唯一の方法なのです。

高齢になると、私たちは時間が今や限られたリソースであることに気づきます。このことを念頭に置いている人の行動には、変化が出てきます。残された時間が限られている、と知ることで私たちはこの新たな現実に合わせて目標を再度立て直すことができるのです。

『カールじいさんの空飛ぶ家』:いつになっても夢は叶う!

老年期の人生の目標にありがちなのは、それが若い頃に考えていた目標とは異なるものになっているということです。一般的に、若者の目標は学業や友情に基づいて設定されています。反対に、高齢になると人生の目標はもっと余暇やレクリエーション活動、そして健康に関連するものが多くなります。

このため、老年期に個人的な目標を設定することが絶対的に重要になります。夢中になれる何かがあるという状態は、自身の存在意義を最大限に高めてくれます。目標を設定すると、人生のこの段階に向き合うために必要なモチベーションを得ることができるのです。

高齢者にとって、若い頃に抱いていた人生の目標を再び取り上げてみることは非常に健康的であるということが研究によって示されています。老年期になっても、私たちの目標はまだ若い頃に興味があった事柄と少なからず結びついているものです。こうすることで、新たな目標に向けて必要となるモチベーションやエネルギー、そしてリソースを見つけるのがもっと容易になるでしょう。

楽観的な人々の重要性

これに加えて、楽観主義が老年期には大いにプラスに働きます。この特質を持つ人々は、高齢者にとっての支えとなってくれるかもしれません。困難な時期にも進み続けられるよう、力を貸してくれるからです。年配の人々にとって、楽観主義者たちはモチベーションを持つためのきっかけとなりますし、映画『カールじいさんの空飛ぶ家』でも見られるように、人生の目標を成し遂げる旅において最高の仲間になってくれます。

もちろん、加齢によって一部の目標が遠ざかってしまうのも事実です。しかし、そういった目標を今現在の条件や可能性に合わせて修正していける可能性は常に存在しています。

60歳という年齢でオリンピックの体操競技のチャンピオンになることは、まず難しいでしょう。しかし、自分にできる範囲の活動に参加したり、同じような趣味を持つ同年代の人と競い合うことであれば可能なはずです。いずれにせよ、何歳になっても持ち続けるべき目標が一つあるのですが、その目標とはいったい何なのでしょうか?それは、自身の恐怖心を克服するという目標です。これには年齢という障壁もありません。映画『カールじいさんの空飛ぶ家』はその完璧な一例なのです。