どのようにしてバイラルニュースは私たちを操っているのか?

どのようにしてバイラルニュースは私たちを操っているのか?

最後の更新: 04 3月, 2019

バイラルニュースで取り上げれた内容は、インターネット上で広く拡散され、フェイスブックやツイッターなどのメジャーなSNSで広りますバイラルニュース(Viral news)という名称の由縁はウイルス(Virus)から来ており、感染症のように1人から拡散され、瞬く間に大きなニュースになるところに特徴があります。

通常、大衆的なニュースや関連性の高いニュースは広がりやすくなります。しかし時に、これらのニュースのせいで大切な情報が注目されず、重要度の低いニュースが注目を集め拡散されることがあります。そして、これらのニュースの最も危惧すべき点は、その情報の半分に信ぴょう性がないところです。

「ニュースがあろうとなかろうと、新聞にはいつも同じ文字数が載っている。」

-ヘンリー・フィールディング-

ニュース攻めにされている現代社会

現在、情報産業は卓越したアルゴリズムにより、人々と彼らの興味関心のあるニュースを結びつけています。そのため、SNSにログインするたびに私たちは自分の情報や自分の好みを晒しているのです。自分が求めていなくても、誰かが共有したものが画面上に現れることで、私たちは自動的にあらゆる種類のニュースを目にすることになります。

つまり自ら検索しなくても、歌手がファンから熱烈なキスをされたことや俳優の結婚事情、サッカー選手の髪型などについての情報を収集できてしまうのです。そして結果的に、自分が望んでいなくても、知らず知らずのうちにニュースの情報網に埋もれてしまいます。確かにこのようなシステムは、人々の注目を集めることはできますが、そのニュースが本当に興味をそそる内容だとは限りません。インターネット上のコンテンツは人々がリンクをクリックするよう誘い、それが配信者の利益となっているのです。ほとんどの人はこのことに気づいていません。

これらの手法はどのような仕組みになっているのでしょうか?不必要な情報はいかしにてインターネット上で作られて、いかにして私たちの目に留まるのでしょうか?以下ではそれらのことについて解説していきます。

バイラルニュース:見出し戦略

ニュース読者のほとんどは、見出しと最初の段落に目を通すことで、そのニュースの面白さを判断しているということがいくつかの研究結果で分かっています。書き手もこのことを熟知しており、見出しの面白さによって、読者がそのニュースを読むか読まないかを左右していることを理解しています。また、見出しが異なる同じニュースが、まったく異なる読者層に読まれることも珍しくはありません。

そのため、クリックベイト」と呼ばれる見出しに対しては注意深くなる必要があります。配信者はこの手法を使って、「この男の人がドアを開けたら驚くべきことが起きたのです」というような文章を見出しに書き、重要な情報をわざと隠します。そして大抵の場合、その煽り文句に釣られてリンクをクリックすると、ただ猫がソファーで寝ている姿を男の人が発見したというようなくだらないニュースが表示されれるのです。

バイラルニュース

クリックするだけで、、

結局、人々が気になっている情報というのは、ニュースの冒頭ではなく最後に記載されています。インターネット上のニュースに興味を惹かれてリンクをクリックしたとき、このことに気づくはずです。配信者たちは人々の興味関心を煽り、最後までニュースを読ませようとしているだけなのです。

バイラルニュースの配信者たちは読者に記事を最後まで読んでもらい、クリック数を増やして利益をあげるため、見出しにニュースの要点を書くことはありません。つまり、それが目を引く見出しだったとしても、その内容はたいしたものではなく、真実ですらないことも多いのです。

このように、バイラルニュースは胡散臭い手法で情報を提供しています。そして、多くの読者がそれに惑わされています。彼らはニュースの内容が大したものではないと分かっていながらも、見出しに釣られてリンクをクリックしてしまいます。つまり、読者は自らが騙されたことに気づくと怒るものの、すぐにその経験を忘れ同じ過ちを繰り返すのです。配信者はこれらのことを理解しています。だからこそ、このような手法を使い続けていると言ってよいでしょう。

その他の手法

バイラルニュースでは、見出しの誇張や偽装以外にも様々な手法が使われています。情報業界内において、顧客の行動は徹底的に分析されており、彼らが見出し以外の餌にも引っ掛かることが分かっているのです。

viral news

そのうちの1つが写真や動画を用いて読者にとって印象的な画像を見せる手法です。例えば、内蔵摘出時の画像など、読者を刺激するような画は注目を集めます。さらに、配信者たちは自分のニュースを読む読者が見出しをクリックすることを厭わない哀れな人たちであることを熟知しています。

このように、配信者は目的を達成するために嘘をつきます。しかし、それが問題視されないのが現状です。そのため、彼らは公然と有名人が亡くなったというような嘘を配信します。多くの読者にリンクをクリックしてもらい、利益を上げること、それだけが彼らの目的なのです。

バイラルニュースを見たとしても、真実の情報が手に入ることはありませんまた、それを読み続けることで、バイラルニュースの刺激に依存していき、自らの知性と人生が貧しくなってしまいます。確かにこれらのニュースの登場は、既存のメディアに新たな手法を提示しました。しかし、バイラルニュースにお金を落とすことは、ニュースに対する奴隷制を支えることでもあるのです。

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