映画界の性差別とベクデルテスト

2020年1月19日
映画、ドキュメンタリー、テレビなどメディアやエンターテイメント業界で性差別が未だに存在することをご存知でしょう。ここでは、現在の映画界の性差別、ベクデルテストの基準にあうドラマや映画を分析します。

およそ一年前、「ハウス・オブ・カード 野望の階段」に出演するロビン・ライトは、共演者であるケヴィン・スペイシーより給料が低いことをネットフリックスに訴えました。そこから、女優、女性プロデューサー、監督などが映画界における性差別が未だにあることに関し、自分の思いを語り始めました。

フォーブスは、高給のハリウッド男優と女優のリストを発表しています。もっとも高給の男優はドウェイン・ジョンソンで昨年8940万ドルを稼いでいます。一方でもっとも高給の女優はスカーレット・ヨハンソンで5600万ドルでした。また、この2人の間に高給の6人の男優が入っています。つまり最高給の女優は、映画界で6番目に高給の男優ほどしか得ていないのです

性差別が未だにあることは明らかです。それはお金だけではありません。 Auge GroupやActors and Actresses Unionの研究によると、スペインでは3役の内1役のみが女性に回ります。さらに、主役のたった34%が女性です。

同じ研究で、このデータは年齢要因から生じていることが分かっています。女性は年齢を重ねると、主役をとることが難しくなります。研究対象となった映画の中では、年をとった主役のたった24%が女性でした。さらに、この数字は64歳以上では20%も低くなります。

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映画での女性の役

初期の頃から、映画界は時代と共に進化してきました。それぞれの時代で映画は当時の社会的現状や信念を映し、当然、社会での女性の役割も映し出されます女性運動や様々な場面での性的平等を訴える多数の要求が映画に見られる女性を変えてきました。

ウォルトディズニーの最初の映画から最新のものを比べてみると、明らかです。アリエル、白雪姫、シンデレラは、エルサやモアナとは大きく異なります。

エルサやモアナのストーリーや行動は男性とあまり関係がありません。この2人の世界では、「王子様」を見つけることが中心ではありません。自分の旅や自己成長が焦点になっています。

 

映画界の性差別とベクデルテスト

ベクデルテストは、1985年のアリソン・ベクデルの漫画「The Rule」の中で作成されました。性差別を回避するには、映画、ドラマ、漫画などのあらゆるエンターテイメントは次の3項目を満たさなければならないというアイデアから生じました。

最後の項目は恋愛問題に関わるものだけではありません。会話には、絶対的に男性が出てきてはいけません。夫、兄弟、父親、近所の人もダメです。

2015年のベクデルテストムービーリストによると、対象となった130の映画の内、61%が合格しています。ベクデルテストは必ずしも平等を意味するものではありません。3つの項目を満たした映画でも、ストーリーにより男女平等ではないものもあります。

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ベクデルテスト合格/不合格の映画

  • 合格:マッドマックス、ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅、ライオン・キング(2019)、アルゴ、千と千尋の神隠し、トゥモロー・ワールド、ローマ、マスタング、アデル、ブルーは熱い色、オール・アバウト・マイ・マザー、テルマ&ルイーズ
  • 不合格:ウルフ・オブ・ウォールストリート、プリンセス・ブライド・ストーリー、ロード・オブ・ザ・リング、スターウォーズ(オリジナル・トリロジー)、アバター、市民ケーン、アベンジャーズ、パイレーツ・オブ・カリビアン、ゴッドファーザー

ベクデルテスト合格/不合格のドラマ

  • 合格:フレンズ、ゲーム・オブ・スローンズ、オレンジ・イズ・ニュー・ブラック、ロスト、グッド・ワイフ、ハンズメイズ・テイル/侍女の物語、アンブレイカブル・キミ―・シュミット、シェイムレス、パークス・アンド・レクリエーション、ヴィープ
  • 不合格:ナルコス、ボードウォーク・エンパイア 欲望の街、ブレイキング・バッド、ロー&オーダー、ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア、ゴシップガール、ザ・ワイヤー

映画界には、性差別が未だにあります。また、女優が役をもらおうとする時、年齢は大きな要因になっています。一方で、男性には年齢はそれほど重要ではありません。

そのため、約35年前ベクデルテストが作られました。その目的は、映画の中で性の平等を認識するための制限を設けることです。ここ数年、このメソッドを修正すべきか、また、これが効果的であるかが話し合いが行われています。現代の映画を研究するために、これらの必要条件を発展させるべきだという意見もあります。

  • Kochhar, Kalpana, Sonali Jain-Chandra y Monique Newiak, editoras. 2017. Women, Work, and Economic Growth. Washington, DC: Fondo Monetario Internacional.