エロスとプシュケの神話

09 1月, 2020
エロスとプシュケの神話はラブストーリーです。それは、肉体的な外見を超えて愛情が芽生えることを示しています。

エロスとプシュケの愛の物語をお話しましょう。プシュケはとある王の一番下の娘で、この世の者とは思えないほどの美女でした。アナトリア(現代トルコ)で最も美しい女性であるだけでなく、世界で最も美しい女性でもありました。彼女の美貌を見ると、誰もが恋に落ちました。愛の女神であるヴィーナスが嫉妬したのはこのためでした。単なる人間が女神よりも美しくなるという事実を受け入れることを彼女はできなかったのです。

男性たちは寺院でヴィーナスを崇拝する代わりにプシュケの美しさに夢中になり、女神はもはや耐えられなくなり、息子エロスに彼女を矢で撃つよう命じました。よってプシュケはエロスと恋に落ちることとなってしまうのです。

従順なエロスは母親が命じたとおりにしましたが、偶然プシュケに使うはずの矢で自分自身を突き、彼女に夢中になりました。皮肉なことに、愛の神は愛の経験がなく、どうすればよいのかわかりませんでした。これがエロスが光と真実の神アポローンの助けを求めざるを得なかった理由です。

奇妙な運命

プシュケ エロス

エロスとプシュケの神話において、神アポローンさえもどうするべきであるかわからなかったと書かれています。アポローンができたことといえば、プシュケの求婚者全員に彼女を諦めさせることでした。彼の力によって、男性はプシュケを称賛することはあっても、彼女に恋をしないようになりました。誰もが彼女の美しさを認めましたが、誰も彼女と結婚したいとは思わなくなったのです。

プシュケの2人の姉妹はすでに結婚していましたが、プシュケはいつまでも結婚することができませんでした。それを悩んだ彼女の父親は、神の助けを求めました。アポローンはヴィーナスの怒りを恐れて、エロスの愛については秘密を貫きました。そこでアポローンは父親にプシュケを遠くの山に連れて行き、そこで捨てるように言ったのです。

父親は悲嘆にくれましたが、アポローンが賢い神なので娘はきっと幸せになれると信じ彼の指示に従いました。少女は丘に着くと悲しみにくれて泣き、その後眠りに落ちました。目を覚ますと美しい城の美しい庭にいて、どこからともなく声が聞こえ彼女を誘いました。そして美しいドレスを着て、おいしい食べ物をすべて食べるように言ったのです。

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エロスとプシュケの神話

彼女を導いたのと同じ声が、夫が夜にやってくるだろうと彼女に告げました。しかし、出会いは暗闇の中で起こり、彼の顔を見ることはできませんでした。顔を見てしまうと、二人は永遠に離れなければなりません。彼女は彼を信頼しなくてはいけませんでした。信頼がなければ愛の可能性はなかったからです。

夫と毎晩過ごすうちに、その愛情はどんどん深くなっていきました。しかし、しばらく姉妹に会っていないことがプシュケをひどく苦しめていました。夫は反対しましたが、プシュケは姉妹に会うことにしました。最終的に夫は同意しましたが、自分の話はしないように警告しました。

姉妹は宮殿にやってきて、妹が持っていたすべてのものと、彼女の目を輝かせた愛に嫉妬しました。姉妹はプシュケに不信感を植え付けようと夫は恐ろしい怪物だと言い聞かせることにしたのです。

愛の代価

エロス プシュケ

プシュケは姉妹のアドバイスに従い、夫が寝ている時を見計らい、オイルランプと短刀を手にします。ランプを灯した際、彼女が見たのは、怪物ではなく今まで見たこともないような美しいエロスでした。エロスのあまりの美しさにみとれたプシュケは、思わずエロスに油を垂らしてしまいます。エロスは姿を見られてしまったため、動揺してその場から逃げてしまいます。そして彼はプシュケのもとには二度と戻らないと誓ったのです。

プシュケは自分の不信を後悔し、ヴイーナスを探しに行き結婚させてくれるように頼みました。ヴィーナスは彼女を様々な試練にかけました。そのとき遣わされた神々は彼女を憐れみ、試練を完遂できるように手伝います。ヴィーナスが課した最後の任務は冥界に行き、ペルセポネーから美を分けてもらうことでした。

プシュケに感動したペルセポネは、彼女の美しさの一部を手渡しました。しかし、到着する前に、箱の中にはどのような美の秘訣が入っているのか、好奇心を抑えられなくなったプシュケは箱を開けてしまいます。箱をあけると麻薬の蒸気で眠りに落ちてしまいました。一方、回復したエロスは母親に許しを請い、眠っているプシュケを発見します。そしてプシュケを矢で突いて目覚めさせました。

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結末

そのあと、エロスは神にプシュケとの結婚を認めるように頼みました。 神は結婚に協力することを約束し、プシュケを不死身にしました。 ついにヴィーナスも諦め結婚に同意することになりました。こうして、彼らはずっと幸せに暮らしたのです。

Asimov, I., & Gironella, F. (1974). Las palabras y los mitos (No. 19). Laia.