フロイトを超えてー精神分析学の著名人と学派

2019年2月16日

魔法/宗教的概念からフロイトのソファまで、精神に傷を負った人への積極的傾聴や関心は常に存在してきました。ホフレ神父と彼の精神疾患患者のための病院が存在しました。アラブ圏では、精神疾患の人を異常者としてではなく、神のお告げとして聞く事もありました。

人々は心理学を実践しようと常に試みてきました。なぜなら、スキナーが言ったように、政治は私達を救ってはくれないからです。自分自身をより良く学ぶことだけが、そのチャンスを与えてくれます。人は、ひとつの生き物として、試行錯誤を重ね進化してきました。しかし、以前は真実だと思われていたことで、実際はそうでなかったものを見分けることへの努力はまだ足りていません。

そこで、ここでは最初の心理学への正式なアプローチとみられているものの一つを分析していきます。人に批判されたり軽視されることが多いものですが、このアプローチと特殊な臨床ケースの分析への興味が種をまき、魅力的な科学の花を咲かせたのです。

 

精神分析学の初め―ジークムント・フロイト

フロイトの驚異とその功績は多岐に渡り、広く知られています。最近では、彼は推測したのみだと言う人も多くいます。科学的理論の真の光からは程遠いと言われています。しかし、革命的な観点から問題や人を見る方法を見出した先見のある人だと言う人もいます。

フロイトは人の主観性に対する重大なアプローチを初めて示し、それは革命的であった。何が違いを生むのか、なぜ人はああではなく、こう振舞うのか。同時に、彼は神経症の根本的な原因とそれを煽るものを見つけ出そうとした。

フロイトと精神分析学

エディプスコンプレックスや去勢不安を説き、すべての精神的問題の根源は性的リビドーが間違って使われていることなどを説明しました。現在、これらは、重要で科学的な心理学理論の研究からは外されています。それは、これらの理論が大人の患者の観察ではなく、幼少期に病気の起源があるという考えに強く傾倒しているためです

それでも、フロイトの詳細にわたる臨床事例の記述に感謝しなければなりません。また、提案、抵抗、転移、逆転移といった無意識の事象の識別も素晴らしいものです。現在、カウンセリングの世界では、これらがすべてうまく展開されています。

フロイトの後:アドラー、カール・ユング、新フロイト派、自我心理学

アドラー

アドラーは初めにフロイトに反対した人の一人です。それは、アドラーが、偶然よりも行動には理論があると信じていたためです。実際、私達の行動の多くが、最終目標によって動機づけられます。しかし、そうではない行動もたくさんあります。例えば、部屋の掃除をしなさいと親に言われている男の子を想像してください。最終目標は部屋を綺麗にすることですが、理由は、母親に言われたためです。

さらに、アドラーは、エゴの強さを信じ、フロイトは、エゴは「本来」弱いものだと考えていました。彼は、人のライフスタイルは、早期の家族関係、家族の価値、家族の考えに基づくと言います。アドラーは、人の発達を性的リビドーに対する反応だとは言いません。劣等な体を克服したいという希望だと言います

 

ユング

ユングは、フロイト、特に潜在意識の概念を批判しました。彼は個人を超えて物事を捉えていました。個別化のプロセスの理解に関して、彼の視点は非常に広いものです。様々な集合的元型や精神的分類について言及しました。彼はとても興味深い人物で、彼の本は読む価値があります。

「孤独は、周りに誰もいないことから生じるものではない。自分にとって重要にみえるものとコミュニケーションが取れないことや、人には許されない観点をもつことから生じる。」

-カール・ユング-

ユング

 

新フロイト派

フロイトの功績の一部を認めるフロイト支持者の多くが、神経症の発達における性の重要性をあまり評価していません。潜在意識が果たす重要性に関して切り捨てた人もいます。代わりに、文化的、社会的分野や対人関係に重点を置いています。または、患者の直の状況や経験により注目している、とも言えます。新フロイト派には、エーリヒ・フロム、カレン・ホーナイ、ハリー・スタック・サリヴァンなどがいます。

 

自我心理学

精神心理学の系譜に自我心理学があり、フロイトの娘であるアンナ・フロイトがいます。他に、メラニー・クライン、エリク・エリクソン、ジョン・ボウルビィも重要です。このグループは、自我を特に強調します。対人関係は自我の創造につながるとして焦点を当てています。

ここで、これらの学者から何人かに焦点を当ててみましょう。まず、メラニー・クラインは、遊び理論を発展させました。そして、ウィニコットの移行対象理論は、広く研究、検証されています。

この精神分析学の波の中で、有名な防衛機制で名高いのがアンナ・フロイトで。抑圧、退行、反動形成、打ち消し、取り入れ、投影、隔離、受動的攻撃行動、逆転移、昇華などがあります。

「創造性のある心は、どんな悪い訓練も常に生き残るとして知られている。」

-アンナ・フロイト-

エリク・エリクソンもまた、自我のステージについて記し、名声を得ました。臨床で有用だと広く認められた理論です。エリクソンの枠組みでは、人には8つのステージとそれと対になるものがあります。信頼/不信、自律性/恥、積極性/罪悪感、勤勉性/劣等感、同一性/同一性拡散、親密性/孤立、生殖性/自己停滞、統合性/絶望です。

最後に、ジョン・ボウルビィをご紹介します。彼の愛着理論は大きな影響をもたらしました。子どもがどのようにロールモデルとつながるかを理解するための基礎として、この理論は広く受け入れられました。また、ここで創られた重要な関係や動力が、その後の人間関係の基礎になるということも説明されています。

ボウルヴィ

 

著名人と精神分析学の発展

時間とともに増していった精神分析学の様々な学派の豊かさのすべてを、ここに記すことはできないでしょう。それでも、重要なもの、影響力のあるものをいくつか挙げておきます。

  • 短期精神力動療法は、セラピーの長さが制限されます。これは特定の問題を中心とし、セラピストが、より積極的で直接的な役割を果たします。最も有名な施術者に、フェレンツィ・シャーンドールやオット・ランクがいます。
  • アレキサンダーと彼の修正感情体験。現代のセラピーにおいて、多く成功しています。
  • アッカーマンと彼の神経症と精神疾患の家族関係における研究
  • ヤコブ・モレノと彼のサイコドラマの創造
  • ラカンの、レヴィ・ストロースやソシュールのアイデアを取り込みつつ、フロイトの仮説への回帰

フロイトの考えを受け入れるかどうかは、あなたが選択することです。ただ、フロイトの考えが、隠された動機付けや行動の理解を深める革命を起こし始めたという事実は否定できません。今では私達皆が知っている考えへの道を開いた警鐘でもありました。意識か無意識かに関わらず、遠い過去の記憶があり、今の行動を条件づけているのです。