反応性アタッチメント障害:私に触らないで!

2019年6月18日
反応性アタッチメント障害を負った子どもは、親や保護者との関りを避けます。これをするのは、どんなに努力をしても自分の欲しいものは決して手に入らないということを学んできたからです。

アタッチメントとは、子どもの頃に作られる愛情の絆の一種です。これが適切に行われないと、または別の言い方をすると子どものニーズが全て満たされないと、それがアタッチメントとして害のある形になってしまうかもしれないのです。反応性アタッチメント障害は、親や保護者に対して子どもが感情的・愛情的な制限があるような性質のものです。

親との接触を一切避けたり、親がまるで火か何かのように避けたりすることはおかしなことです。こんな態度を生まれつき持っている子はいません。これは自分の環境の中で身に付けていくものです。この場合、子どもにとって有毒な、完全に壊れた環境におそらくいたのだと考えられます。

「子どもの最初の歴史は、自分の周りの世界についてどう感じるかを決め、そして人が子どもに何を期待するかを決定します。」

反応性アタッチメント障害:私に触らないで!

どんな環境にいると反応性アタッチメント障害になる?

反応性アタッチメント障害について話すとき、ここで言っているのは子どもの基本的なニーズが満たされていない環境のことです。これらのニーズにはあらゆるものがあります:

  • 安全
  • 保護
  • 他人との健全な関り
  • 食事
  • 睡眠
  • 痛みが無いこと

この例としては、子どもがおなかが空いていたり寒かったりして泣いているときに、面倒を見てあげない親などが挙げられます。ある意味、子どもが送っている助けを求めるサインを、無意味なものだと親が子どもに伝えてしまっているのです。

こういった親は子どもの最も基本的なニーズに注意を払いません。ですので、子どもは泣くことにエネルギーを使うのをやめてしまうのです。これにより、自分の置かれた状況の中で生き残る可能性が高くなります。では、この障害につながる他の状況にはどんなものがあるのでしょうか?

反応性アタッチメント障害につながる環境

  • 良い子育てスキルのない保護者:こういう人には準備ができていないか、あるいは自信がありません。どうすればいいかわからず、状況を改善し、学習しようという努力を全くしません。自分のすでに知っていることだけに従おうとするのです。
  • 自分の感情を表現しない保護者:自分の感情表現の仕方を誰にも教わってこなかった人です。またはトラウマになっている経験のために、そうしないようにさせられてきたのかもしれません。つまり、感情を押し込めてしまうのです。その結果、愛情の表現の仕方もわかりません。子どもにどうやって愛を伝えたらいいかわからないので、子どもは愛を感じることが無いのです。
  • 身体的あるいは心理的暴力:ここでは特に保護者からの暴力を指しています。子どもへの身体的暴力や、性的虐待などもあります。
  • 孤児:とても難しい保護者の元にいたり、孤児院で成長すると、子どものニーズにこたえてくれる人が誰もいないという場合もあります。それがたいてい不安や見捨てられた気持ちにつながるのです。

反応性アタッチメント障害のある子どもは、保護者との一切の関りを避けようとします。自分の感情やポジティブな気持ちをほとんど、あるいは全く表現できません。痛みを感じていたり、怖かったり不快なとき、そしてそれはよく起こることなのですが、そんなとき誰のところにも行かないのです。

今お話した、環境から反応性アタッチメント障害を負った子どもは、親や保護者との関りを避けます。これをするのは、どんなに努力をしても自分の欲しいものは決して手に入らないということを学んできたからです。

また、愛情と接触の欠如のために、自分の感情や気持ちを表現することが難しいのです。自分で自分のことができるようになり、自分のことを傷つけるものはなんでも拒絶するようになります。絆が無く、自分に価値が置かれていると感じたことがありません。ですので、自分の置かれた環境に適応する方法として、反応性アタッチメント障害を負うことになるのです。

反応性アタッチメント障害:私に触らないで!

ルーツに戻る:健全なアタッチメントを作ること

ここで、次のように思っていらっしゃるかもしれません。子どもの頃に起こったことがこんなに傷を作ってしまうなら、反応性アタッチメント障害を治す方法はあるのだろうか?と。その疑問への答えは「イエス」です。

しかし、それはとても大変です。なぜなら、たくさんの専門家からの助けが必要になるからです。心理学の専門家だけでは十分ではありません。お医者さんと、社会福祉士の力も必要です。お子さんの教育と環境の変化もまた、治療計画の一部に必要になります。

父親、母親、または法的な保護者が、長い時間のかかるプロセスの責任を負わなければなりません。しかし、素晴らしい結果を出すことができるかもしれないのです。ポイントは、強く堅い絆を作ろうとすることです。それは壊れない絆です。ですので、子どもの自尊心と社会スキルに取り組むことが本当に大切なのです。

本当に効果があるの?

多くの方が、これらを行うことで本当に障害を乗り越えることができるのだろうか、と思っていらっしゃるかもしれません。うまく使えるツールを使って、効果的にコミュニケーションが取れるようになるだけかもしれません。深い絆をほんとうに作ることはできるのでしょうか? そして子どもが身に付けたスキルを通してしか、進歩を見ることはできないのでしょうか?

この考え方に基づいて、認知行動療法は認知的な再構築に焦点を当てています。これは、子どもが健全な絆を作ることを阻んでいる認知的な機能障害を変えるのに役立つということが証明されているのです。特にうまく機能していない家族の中で育ち、反応性アタッチメント障害を持っている子どもにとっては、これはとても励ましになる事実ですね。

「保護者に準備ができていて、助けたいと思ってくれているということを信用できるようになるには、子どもには時間が必要です。他の人に頼ってもいいんだということをまずは学ばなくてはならないのです。」

子どもを持つことと子どもを育てることは全く違うことです。責任はいつも親や保護者にあります。そして子どもは物ではありません。子どもは最も初期の人間関係から学び、将来それと同じパターンを模倣する、人間なのです。

できる限り良い親になるための努力をし、子育てが上手くなり、手伝いやサポートをお願いすることで、子どものすべてのニーズにこたえることが可能になります。反応性アタッチメント障害になってしまうことをあなたが阻止することができるのです。反応性アタッチメント障害 治療