自分の個人的強みの潜在能力を暴き出そう！
あらゆる科学分野と同様に、心理学も長年の間に大きく進歩しています。古い時代には、心理学とは気分を悪くさせる根源について議論したり、苦痛の原因を特定したり、治療プロセスを開始したりしているだけの学問だと信じられていました。しかしながら、現在の専門家たちは単に「知る」ということだけでは不十分だと気づいています。
本物の、意味のある変化を感情レベルで確認したいのであれば、神経活性化や思考パターンを変えるところまで足を踏み入れねばなりません。今回の記事では、この考えについてもっと詳しく見ていき、様々なテクニックやその影響力を説明していきますよ。
個人的強みとポジティブ心理学の役目
ポジティブ心理学とは心理学の一分野で、 人々に自身の個人的強みを認識させ、尊重させる手助けをすることに焦点を当てています。これを実現するためには、自分の得意なことを見つけ、目標を達成したり苦境を乗り越える際にどのようにそれらの強みを活かすことができるのかを知っておかねばなりません。
このためのテクニックは科学的メソッドに基づいています。つまり、ここで用いられてきたモデルやエクササイズは全人口の大部分に効果的であることがこれまでに科学的に研究され、立証されているということです。このことは、ここから得られる結果が偶然によるものでもプラシーボ効果によるものでもないことの証でもあります。
ポジティブ心理学ではその人物が得意なことに照準を当て、この能力を発達させられるようにします。これにより逆に不得意なことに向いていた意識をそこから逸らすことにも繋がるのです。ポジティブ心理学によってしっかりと効果が得られることは無数の科学的、断続的、メタ分析的研究によって示されてきました。
多くの人々の思い込みとは裏腹に、この学問は患者に幸福であることを強いたり、四六時中ポジティブでいさせたり、あるいはユニコーン柄のキラキラなマグカップで毎朝ハーブティーを飲むことを勧めたりするようなものではありません。そうではなく、ポジティブ心理学は心の中の強みを発見し、それを危機的状況の中で活用できるようにすることを目指しているのです。
個人的強みと密かな才能
自らの強みを理解するということは、密かな才能を持つことと同じような感覚です。これらの強みがもたらしてくれる個人的なテクニックは、私たちに制約を与えるような状況や、自らの能力を最大限に活かすのを難しくするような状況に対処する際に助けてくれる力となります。実は多くの場合、強みを活かすことの方が無理に弱みを改善することよりもよっぽど有益なのです。
結局のところ、自尊心や自信、クリエイティビティ、そして自分のことや他人のことを許す能力は全て、他者から生まれるのではなく自分自身の内部から生まれてきます。そしてその状態は、自らの強みを認識し、それらを善き行いのために活用できて初めて実現するのです。
カギは、自らの強みを見つけること
あなたの強みは何ですか？勇敢さ、あるいは好奇心の強さでしょうか？ いったん立ち止まってこのことについて考えてみていただければ、ご自身がたくさんの強みを持っていることを知って驚かれるでしょう。今はまだ自分の強みがよくわからないという場合は、ヨーロピアン・ネットワーク・フォー・ポジティブ・サイコロジー（ENPP）によるFORTEテストを利用して発見してみてください。
FORTEはENPPによって確立された概念で、人間は自らの強みを認識して利用すべきだという考えに基づいて作られています。ENPPは、人が「強、弱、中」の3段階の度合いで持つ26個の基本となる強みを特定しました。
研究者たちは、度合いが「中」のものであっても、その強みを日常的に活用すれば精神的豊かさの上昇につながることを発見しています。実は、強みというのは幸福やポジティブな感情の、枯渇することのない源泉なのです。
個人的強みを認識して利用することがウェルビーイングや満足感、生産性の向上に役立つことが、いくつかの研究で示されています。つまり、自らの強みを把握することは成功を確かなものにするための素晴らしい方法だということです。
強みの活用とメリット
強みを発見した後は、それらを活かしてさらなる個人的成長、仕事面での成長につなげていくことができます。以下に挙げるのは、強みを活用することで日々実感することのできるメリットです。
- 自尊心を向上させられる。
- アサーティブネスを最大限に発揮できる。
- 強すぎる性格を和らげられる。
- 心の知能を向上させられる。
- 今までよりも寛大な心が持てる。
- 自信がみなぎる。
- ポジティブな感情が増加する。
- 強い不安感情が減少する。
- 自動的にネガティブ思考をしてしまうのをやめられる、あるいはその回数を減らすことができる。
最後に、誰にでも普通より秀でた何かが備わっているという事実を忘れないようにしてください。ご自身は何が得意なのかを特定し、その強みによる利点を最大限享受できるよう取り組み始めましょう。