時間を無駄遣いすることの大切さ

2019年11月28日
信じ難いことかもしれませんが、時間を賢く使うことが幸せの根本ではありません。ですから、時間を無駄にすることは時として、人生を豊かにすることもあります。何もせず、ただそこに存在し、感じ、今を楽しむことは、健康と幸せを意味するのです。

時間を無駄遣いするというのは、相対的なコンセプトであり、視点を変えて考えて見るべきことです。例えば、健康を維持するための、大切な鍵として考えることもできます。現在の社会は、時は金なりという考え方が一般的で、私たちは人生の一瞬も無駄にしてはいけないと思い込みがちですよね。

これは、自己の健康を無視しがちなことによるストレスと不安障害という、現在では一般的で、繰り返し起こる逃げ場のない迷路へと私たちを迷い込ませてしまいます。ですから、結局時は富でも、金でも、銀でもありません。時間は人生そのものですから、そんな物質的なものよりもはるかに価値があるものです

タイムマネジメント

時間の使い方をうまく管理して、まったく何もしない時間を作ることで、精神の安らぎを得ることができます。しかし、それは「生産性」モードで何時間も生活している私たちにとっては、思ったよりも難しいことです。

反対に、シリコンバレーで、コンサルタントをしているアレックス・スジョンキム・パング氏のような専門家もいます。彼の著書「休憩:なぜ働かないほうが仕事がはかどるのか」で彼は、ライフスタイルを変えるべきであると述べています。時間を「無駄」にすることで、活力を取り戻し、安らぎを得られるわけですから、何もせずに過ごすことは時として良いことであると理解するべきなのです。

時間を無駄にすることは、人生を豊かにすること

時間 無駄にする

有名な20世紀の哲学者、経済学者、社会学者であるマックス・ウェーバーは、産業革命により、人々は労働を宗教のように捉え出したと信じていました。働くことは、ただ単に生きるためにお金を稼ぐことではなくなったのです。その代わりに、生き方となり、その捉え方は現在も変わっていません。

多くの人にとって仕事は人間を定義するものでしょう。行動は生産性を意味します。その一部は真実かもしれませんが、ほとんどの場合、極端な捉え方をしてしまい、リラックスできないでいる人も多いのではないでしょうか?

何もしないということは、時間を無駄にしていることと同じで、心理学的な疲労へと繋がってしまうと信じ込んでしまっているのです。例えば、ドイツのマインツにあるヨハネスグーテンベルク大学のレオナルド・ライネッケ教授が行った研究では、テレビを観て時間を過ごすと、生産的なことを何もせず時間を無駄にしてしまったと感じ、多くの人が自分はダメな人間だと感じるという結果が得られました。

白いうさぎのようになってはダメ

時間 無駄にする

「どうしよう!どうしよう!遅れちゃう!」これは「不思議の国のアリス」に出てくる、白いうさぎのセリフです。この親しみのあるキャラクターは、とても忙しい生活を送る多くの人々の象徴だと言ってもいいでしょう。あなたもいつも何かしなければいけないと思い、時計を気にばかりしていませんか。

このような、心理的な不安や疲労を煽ってしまうような行動をずっととってしまいがちではありませんか?

生産性と完全主義の文化のせいで、私たちは、少しでも何もしない時間があると罪悪感を感じてしまいます。そして時折、やらなければいけない事を考えすぎて、脳が私たちを苦しめるのです。

自分に時間をあげよう

時間を無駄にする事で、何かを失う訳ではありません。本当は逆の効果があるのです。考えてみてください、一生いつも生産性を気にして生きていかなければならないという考えは捨てましょう。まさに今が、もう一度子供のように時間を使う最高の時かもしれません。何もすることがなく、つまらない状態にすることで初めて、自由にリラックスして、陽気な気分になれるのでしょう。

1日何時間も何もせず過ごしてみましょう。こうすることで、創造性や考えが湧き出てくることでしょう。また、多く働くことが良く働くことではない、ということを理解することが重要です。実際は、少ない時間働く方が、生産性が上がり、人生の質も向上します。

大切なのは、時間という特別な贈り物を自分にあげることを身につけることです。自分に時間を与えて、単に自分の存在を感じ、五感を使って人生を存分に楽しむというだけの機会を作りましょう。

  •  Soojung-Kim Pan, Alex (2017) Descansa, produce más trabajando menos. Madrid: LID