過去のミスのせいで自分を決めつけないで!

あなたはこれまでに、自分の過去が今の自分を定義づけてしまっていると感じたことはありますか?もしその答えが「イエス」なら、本日の記事はそんなあなたのための内容となっていますよ!
過去のミスのせいで自分を決めつけないで!
Elena Sanz

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Elena Sanz.

最後の更新: 21 12月, 2022

自分に最も厳しい批評家は自分自身である、と感じたことはありますか?そういった人々にとっては、どんな小さな失敗や失策、あるいは達成できなかった目標であっても、自分自身を批判するための理由となってしまいます。それだけでなく、そういったミスによる重荷を何十年間も背負い続ける人もいるのです。このような思考態度がいかに人の自尊心を傷つけ得るかをわかっていれば、きっとこの癖を変えることができているでしょう。犯したミスによって人を推し量ることなどできません。ミスによって自分自身を決めつけてしまうのはやめてください。

ほとんどの人が、自分自身にレッテルを貼ってしまうという悪い癖を持っています。これについて少し立ち止まって考えてみていただければ、ご自身が一日中自分自身のことばかり、ネガティブな言い方をよく使って話しながら暮らしていることに気づけるはずです。ここで言う「話す」には、心の声も含まれます。

レッテルはあなたを制限してしまうだけであり、無意味です。特に、ネガティブな言葉を使って自分自身を決めつける傾向がある場合にはなおさら、そのレッテルは何の役にも立ちません。「私はいつも悪い生徒だった」、「恋愛になると私には運がない」、「私は子どもの頃からずっと内気だった」などがその例です。このような形で自分自身を定義づけていては、自分に対して心地よく感じることは決してできません。

過去のミスのせいで自分を決めつけないで!

過去のミスのせいで自分を決めつけないで

誰もが、自らの生活の様々な側面で自分自身への期待を抱きます。そして達成できたことに応じて自分への評価を決める傾向が高いのです。そのため、何かに失敗するとそれがアイデンティティにかなりネガティブな衝撃を与えてしまい、自分は無力で無能なのだと感じます。私たちは、自らの真髄や本質的価値と自身のパフォーマンスとは何の関係もないことを忘れてしまっているのです。

高校でクラスメイトたちから拒絶されたからといって、あるいは恋愛で失敗したからといってその事実だけで自分を決めつけないでください。あなたは、手に入らなかった仕事や落第した試験から計り知れるもの以上の存在なのです。年月とともに失われてしまった友情や、いまだに抱いている恐怖心などを本物のあなたとイコールで結ぶことはできません。

あなたは、他人が思い浮かべるあなたとは別人ですし、口論をして冷静さを失ってしまった時のあなたとも別人です。試みが失敗に終わったことや、あるいは挑戦しようとしなかった回数の多さイコールあなた、という式は成り立ちません。かつて口にしてしまった馬鹿げた発言や誰かを傷つけてしまった出来事があなたという人間の本質を示すわけではないのです。これらは全て教訓とすべきものであり、終身刑の宣告のように解釈すべきではありません。あなたは、あなたのミス以上の存在なのです。

外的要因に基づいて自分を定義するのはやめよう

外的要因に基づいて自分のアイデンティティを形成したり自分の価値を測ろうとしている時、人は自分自身に対して持っているはずの自らの力を放棄してしまっています。例えば家族こそ自分の生活である、という人は、自分を「母」や「妻」と定義づけているかもしれません。これは一見有害なこととは思えませんが、もし結婚生活が破綻したらどうなるでしょう?あるいは、仕事こそが人生で最も重要で、自分にとって仕事が全てであると考えている人がいたとします。しかし、そんな人がある日勤め先から解雇されたら何が起きるのでしょうか?

このように自分自身の外側にある何かにしたがって自分を定義するのは本当に危険です。なぜなら結局、外的要因というのはどれも自らが思い通りにコントロールできるものではないからです。仕事や家族のみに基づいてアイデンティティを形成している人が突然「あの無職の女性」あるいは「あのバツイチ男性」になってしまうと、敗者としての自覚に圧倒され、飲み込まれてしまうでしょう。そのような状況で前進することは非常に困難です。

過去のミスのせいで自分を決めつけないで!

全ての失敗が成功への一歩

代わりに、自分の価値は本質的かつ絶対的なものだという事実を思い出す方が健全です。外的要因に左右されるものではないのです。自分自身に対しても人生に対してもこのような思考態度で接することができれば、自分はこれまでのミスによって決めつけられる以上の存在なのだと気づけるようになるでしょう。そして失敗を教訓と見なせるようにもなります。自分自身を愛し、受け入れ、無条件に尊ぶことができるようになった人は、目の前にどんなハードルが立ち塞がろうとも、それが自己へのイメージに影響してしまわない限りは全て飛び越えられるようになるはずです。

ミスをしようと失敗しようと恐怖を抱こうと関係ありません。それでもあなたはあなたですし、あなたこそが重要なのです。自分を愛することができれば、ミスはその重大性を失っていき、代わりに自己改善につながる教訓となってくれるでしょう。「失敗」の全てが成功への一歩となり、自分をより賢く、より経験豊富にしてくれるのです。

定義上、レジリエントな人々というのは苦境を乗り越え、その経験によってポジティブに自己変革をすることができるため、普通の人より成功しており、幸福度も高くなります。そのような理想的な状態になるためには、変化とは人生という旅路の一部であるという事実を理解するしかありません。結局、人間は間違いを犯す生き物なのです。ミスや成果に基づいて自分自身を決めつけるのはやめましょう。無条件に自分のことを尊重してあげてください。


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