感情は人生の原動力

2020年1月25日
あなたの決断、人間関係、そして思考でさえも…毎日の大部分が感情により決まっています。これはあなたを動かす原動力です。ですので、そのメッセージの解釈の仕方を知り、うまく動かすことが重要なのです。

人は、たった10万年ほど前に、考えることを学習した感情的な生き物です。今日でも感情の強さは未だに意識的な思考に先行します。感情はいつも原動力となり、人間の生存を保証する一連のプロセスになってきたものなのです。

これは、必ずしも簡単に処理できるものではありません。それは、自分の行動や決断を完全にコントロールすることができると多くの人が考えたがるためです。しかし、力強い感情の世界は、意識せずにも行動の大部分を指示しています。

このことについて少し考えてみましょう。目覚めた時の気分があります。モチベーションが高い時もあれば、元気があまりないなと感じる日もあります。どんな感情であっても、一日をどう感じるかに影響します。

大きな一歩も小さな一歩も、あなたの一歩を動かす力は感情というフィルターを通っています。何かを行った後に決断を論理づけようとしますが、感情は主要な原動力となっており、その跡を残します。さらに、あなたが買うものは感情によって決められたものであることは否定できないでしょう。また、社会的、精神的関係も同様です。

感情の超越、浸出、複雑性により、あなたがすることや周りとの関連の付け方が決まります。これは否定できない事実です。

「感情に翻弄されたくはない。私は、感情を使い、それを楽しみ、支配したいのだ」

-オスカー・ワイルド、『ドリアン・グレイの肖像』-

感情 原動力

 

感情はすべての行動の原動力

街に出回っている自助本のすべてに、自分の感情をコントロールするというアイデアが書かれています。本の中で(また、一般的にも)、「管理」「コントロール」などという言葉がよく使われます。これらの言葉を見た時、感情も車や銀行口座のように単に管理の仕方を知っておけば良いのではないかと思えます。

もしそれが本当なら、自分が対応しているものを理解できなければ、それを管理したりコントロールすることは不可能ですよね。これに関し、脳科学者アントニオ・ダマシオは『感じる脳 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ』『The Strange Order of Things』という本を書いています。

 

感情は、生き延び、うまくやるためのもの

感情は基本的に、刺激に対する化学的・神経的反応です。何らかの行動を必要とする刺激に対しする脳の反応なのです。例えば、蛇を見たとします。危険かもしれないと考え、「立ち止まり考えることなく」逃げるでしょう。この内的化学反応が、ある目的のために体の中で変化を引き起こします。それは、あなたが適切な行動反応を実行するのを助けることです。

この感情の力の目的は、あなたの周りで起こっていることに対する反応に役立つことです。生存を確実にし、ホメオスタシス、つまり、バランスと健康を取り戻すのを助けます。ところが、感情が何を伝えているのか分からないために、ほとんどの人が精神的問題を抱えるのです。

恐怖、悲しみ、怒り、フラストレーション…私達が「ネガティブ」とする、これらの感情の多くに意味があります。何かがおかしいので反応すべきだと警告しているのです。しかし、自身の奥深いくぼみの中に感情を残し、バランスや健康を崩すことは簡単でありがちなことなのです。

感情 人生 原動力

 

感情、気持ち、思考

感情は気持ちの前に現れ、思考に先行します。ダマシオの著書『感じる脳 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ』やフランシスコ・モラの著書『 How the Brain Works』で、感情と気持ちの違いを知ることの重要性が語られています。感情は体から生じるもので、気持ちは心から生じるものなのだそうです。

まず現れるのは感情です。これは何かが起こった時の最初の反応です。この変化により体内で起こる精神的経験が気持ちを形成します。気持ちは原動力にも、障害物にもなります

人間の進化の最終過程で、私達は感情をよりうまく理解し、コントロールする方法を学習しました。前頭葉や前頭前野の発達によって、人間は感情と気持ちに気づくようになったのです。これが、より洗練された、創造性のある、論理的で力強い行動を形成します。

ここで、感情と思考を切り離すことはできないということを忘れてはいけません。感情は、人生を通し、あなたを前に進める原動力を与えています。思考によりコントロールされる感情が、革新的でポジティブな行動を形成する傾向があります

 

感情はあなたの仲間であって、敵ではない

感情があなたの人生の原動力であることは否定できません。あなたの行動の多くを物語っているのが感情である場合が多いのです。また、気持ちはあなたに望みを与えたり、思考と共鳴した時に活性化します。そのため、感情が何であるかを知るだけでなく、それを管理し、変化させ、うまく動かすことが重要です。

これは簡単なことではありません。時間と自己認識が要求されます。内的自己と繋がり、適切に反応しなければなりません。ダニエル・ゴールマンはこう説明します。人には考える心と感じる心の2つがあります。思考と気持ちが一緒に働く時、幸せと真の健康はやってくるのです。

  • Damasio, Antonio (2005) En busca de Spinoza. Madrid: Crítica
  • Mora, Francisco (2005) Cómo funciona el cerebro. Madrid: Alianza Editorial