感情を込めたハグは、魂への最高の栄養

· 2017年9月16日

感情を込めたハグとは、単なる物理的な接触を遥かに超えた意味を持ちます。魂を見つめた抱擁を意味するのです。それはつまり、子供に「あなたを誇りに思うわ」と優しく言ってあげること。「君のことをいつも考えている。尊敬しているし愛してるよ」と伝えることです。こうしたハグは、まるで私たちの脳の感情的な部分に空気を与えてくれる音楽のようなもので、他者の価値を学ぶには必須のものなのです

精神分析医のエリック・バーンは、トランザクションアナリシス(交流分析)の提唱者です。トランザクションアナリシスとは、人格と個人の成長と変化における体系的な心理療法の理論のこと。彼は、感情を込めたハグを、誰しもが求めてやまない基本的な承認欲求であり、何よりも人間個人に刺激を与えるものであると定義しました。

傷跡が教えてくれるものがあるのなら、抱擁にも同じ力があるはずだ

ーマリオ・ベネデッティ

私たちがどれほど自立しようと、孤独でいることが楽しかろうと、私たち人間は、本質的には社会性のある生き物です。生存するために、幸せになるために、安全でいるために、私たちはこうした種類の刺激、つまり感情を込めたハグが必要なのです。しかし、ここには大きな問題があります。今日の私たちは、いまだに感情的な世界における見習生でしかないということです。

既にご存知のように、世の中には「元気・活力の倹約家」と呼ばれるような人がいて、彼らは「(エネルギーの)交換」を要求してきます。また、自分には元気・活力を受け取る価値がないと考えている人もいるでしょう。さらには、皮肉、侮辱、冷淡といった、ネガティブなハグをすることに恐ろしく長けた人々もいます。

同じことは、両親から気にかけてもらえなかったり、価値を認めてもらっていない子供にも起こることです。パートナーから十分に愛されていると感じられない人にも起こります。微妙な違いはあるにしても、現在のあなた自身にも起こっていないかよく考えて欲しいことです。

蝶がたわむれる瓶

消えかかっている愛情を込めたハグ

愛情とは、尊敬と同じくらいに、示したり検証したりするのに物理的な接触を必要としないものです。例えば、愛情を込めた「ハグ」は職場ですら与えてもらえます。上司が部下を信用するときなどがそれにあたります。上司は、賞賛や尊敬、感謝の言葉でもって、部下の価値を認めたり、補強したりするのです。事実、先述のバーム氏が言ったように、こうした行動は、全ての社交術の基礎を成すもので、私たちが他者に与える方法を学ぶべきものです。

心を育てることなく行われる教育など、全く教育されていないのと同じだ

ーアリストテレス

私たちが感情を込めたハグをする機会が増えれば増えるほど、その見返りとして、より豊かで洗練された共存が可能になります。ところが、近代的な知識を教え込まれた現在の社会では、私たちは他者とつながる能力を失いつつあります。私たちはもはや、言語的にさらに進化することは難しいし、たった一つの単語でもって、ある一瞬を完璧に表現することも不可能でしょう。今では、絵文字や顔文字が会話を補強する最強のツールとなり、それに過度に頼ってしまうことすらあります。

私たちは、他者を認めること、他者と共存すること、同情し、尊敬することを表現する感情的な言語能力を高めなくてはならないのです。例えば子供達は、愛情を込めたハグを家族からのみ求めているわけではありません。学校や教育者もまた、不満、孤独、不安といったものをより小さくさせなくてはならないのです。

組織や企業も同様です。他者を認め、社員の価値を認めるような社風を作り出す必要があり、それがひいては、創造性や生産性を高めるのです。

エナジーを手渡す

自分をハグし、他人もハグしよう

愛情込めたハグは、まるで夏の午後に吹き抜ける暖かい風のように、私たちの間に漂っているべきです。その明るく照らす光は、落ち込んだ人を元気付け、苦しみしか感じられなかった人々に、笑顔をもたらすのです。

“Emotional Education”の作者である、クロード・スティーナーは、肝に銘じる価値のある言葉を残しています。世の中には愛情込めたハグのやり方が分からない人々がいる。もっとひどいことに、自分にはそんなものを受け取る価値がないのだと、信じ込んでしまっている人もいる。こうした人々は、ある時、そして何らかの理由で、自分自身に愛情込めたハグをするのを止めてしまったのです。つまり、彼らは自分自身の価値を認めることを諦め、自己肯定感を高めることを止めてしまったのです。

こうした行動は「希少性の法則」と呼ばれるものです。つまり、ポジティブなハグは(希少なので)求めてはならない。ネガティブなハグは(同様に希少なので)拒否してはならないというものです。でも実際は、私たちはそれとは真逆の世界、つまり「豊富の法則」に支配された世界に生きるべきなのです。

 

・ポジティブな抱擁を提供する

・同時に、それらを受け止める

ポジティブな抱擁を求める能力を身につける

・ネガティブな抱擁を拒否する能力を身につける

 

感情を込めたハグを実践するための知識

 馬を抱きよせる男性

感情を込めたハグは、他の何よりも、「価値」というものにおけるエキスパートです。他者の価値を認めるということは、彼らに「あなたの存在は私にとって意味がある、あなたは重要人物なのだ」と伝えることに他なりません。

他者への賛辞や、「ありがとう」という言葉、場合によっては単なる慰めですら、自己肯定感を満足させてくれます。さらには彼らを協力的な人物にすらしてくれます。つまり、誰も損しないのです。

しかしながら、知っておいた方がいいこととして、愛情を込めたハグには良くない一面もあります。綺麗事だけではなく、攻撃の手段として使われることがあるということです。以下の行動は代表例です。

・愛情を込めたハグが、心理的な操作として使われる

・ある目的を達成するためや、誰かの力を利用する手段として、偽善的に使われる

 

しかしながら、あまり心配しすぎないで。私たち人間は、ネガティブな行動よりも、ポジティブな行動をより多く持っています。なぜなら、最終的には、それが私たち人間が種として生き残る道だからです。最後には、愛情や優しさや気配りといったものが、私たち人間を救うのです。愛情を込めたハグの最も重要なこととして、以下のことを心に留めておくと良いでしょう。

・愛情込めたハグは、いついかなる時でも、いかなる場所でも提供されるべきである

・それはお金もかからず、簡単で、莫大な効果を生む

・しかも社会的階層や年齢、性別、人種を超越する。いわば宇宙の通貨である。

・恐怖や、ストレス、疑念、その他あらゆる心理的な問題の解毒剤となる

・さらに精神的・心の健康にもいい影響を与える。疑いようもなく、魂への最高の栄養である。