計画錯誤:生産性があがらない原因

01 9月, 2020

計画錯誤とは、誰もが知っている概念です。これは計画と現実が合っていないことを言います。計画錯誤は、職場やプライベートの両方で起こりえます。例えば、ToDoリストを作り、その日、週、月が終わった時、まだ残されたタスクがたくさんある状態のことです。

時間に関し、計画と実行の間にはギャップがあります。また、これはリソース、生産性、効率にも影響するものです。さらに、計画錯誤には、精神的にも大きな影響があります

「計画:付属的な結果を達成するためにもっとも良い方法を見つけようとすること」

-アンブローズ・ビアス-

計画錯誤の起源

産業の時代が始まって以来、人は計画錯誤という言葉を使わないにしても、これに関て話題にするようになりました。工業生産や後の連続的生産が世界的に広がり、時間が非常に重要視されるようになったのです。できるだけ短時間で、生産性を上げることが目標になりました。そして収益もこれに左右されます。

計画錯誤 生産性

それ以降、組織や個人の両方において、計画が非常に重要なものになります。しかしながら、その後すぐ、紙の上の計画はほとんどその通りに実行されていないことが明らかになりました

産業の分野で非常に継続的な計画テクニックが用いられるようになったのは、数十年後です。また、同時期、個人や機械より人に依存し生産する会社では、これは不可能なタスクだと考えられていました

1979年、ダニエル・カーネマンエイモス・トベルスキーは、計画錯誤の存在を提案しました。彼らは、この問題がよくあるものだと理解し、この裏に認知バイアスがあることを発見しました。現実の知覚の制限に関連し、自己欺瞞が生じるとしたのです。

計画錯誤の特徴

時間とともに、計画錯誤の特徴に関する詳細が分かってきました。現在、計画錯誤は時間の錯覚であり、活動の計画にエラーを生むものだと考えられています

計画錯誤 生産性

計画錯誤の特徴を次に示します。

  • 計画を立てる時、人は非常に楽観的に考えることがわかっています。つまり人は、すべてがスムーズに行われ、障害や不測の事態、予期せぬことがないとし、計画を立てるのです。
  • 錯覚的思考が目立ちます。このタイプの思考では、客観的判断が人の欲求により影響を受けます。つまり、願望的思考になるのです。
  • 人の実行力に関する不適切な解釈が行われます。計画を立てる時、人は自分の能力を楽観的に評価します。つまり、短い時間でタスクをこなすことができると考えます。これが計画錯誤のキーファクターになっています。
  • 集団で計画を立てる時、人にいい印象を与えたいという欲求に飲まれる傾向があります。つまり、自分がいかに効率的であるかを示そうとするために、タスクに要する時間の予想が適切でなくなるのです。

また、物事は速く行った方がいいという一般的な考えがあります。そのために、時間を短く見積もり、人にいい印象を与えようとするのです。

計画錯誤の影響

計画錯誤のもっとも大きな影響は、不適切な時間管理です。これは、リソースマネジメントの不均衡につながることもあります。また、評価が悪くなることにもつながります。

中でも、もっとも悪影響となるのが精神面です。計画錯誤による個人の負の影響は持続的なフラストレーションになります。また、永続的なストレスにもなります。さらに、達成できなかったことにより緊張や不快感が高まります。

計画錯誤 生産性

このような認知バイアスを避けるには、経験を生かすことが必要です。経験から、ひとつのタスクにかかる時間について的確なデータを得ることができます。計画を立てる時、不測の事態や起こりうる物事に対処するための時間を余分にとっておくといいでしょう。こうすることにより、フラストレーションの悪循環に陥らずにすみます。