決断力を高めるための3つのカギとは?

私たちは一日中何らかの意思決定をしています。それがシンプルなものであれ複雑であれ、重要なものであれ些細な事柄であれ、このプロセスに時として私たちは圧倒されてしまう場合がありますが、決断力を高めるためのカギは何なのでしょうか?
決断力を高めるための3つのカギとは?

最後の更新: 06 1月, 2021

世の中には、疑念に基づいて意思決定をする人々がいることは事実です。どういうわけかこういった人の心は大きな不安に支配されているため、明晰な思考ができなくなっているのですが、これは本来あるべき姿ではありません。今回お話しする決断力をもっと高めるためのカギには、非常に多くの人が陥りがちな「疑い過ぎ」たり「考え過ぎ」たりする傾向を無効にする戦術が関わっています。

もちろん、様々な選択肢を比較することは全くもって健全なことですし、特にそれが重要な結果を左右する問題を解決せねばならない時にはなおさらです。しかし、超えてはならない境界線を超えてしまう時が訪れる場合があります。そうなると突如物事を健全に評価できなくなり、代わりにノンストップであれこれ思い悩み続けるようになるのです。

一部の人は、この傾向が特に強いようです。そして多くの場合、行動を起こす前に繰り返し物事に思いを巡らせる癖は逆に、不活発な状態につながります。自分自身で決断できずにいると、瞬く間に世界は勝手に進んでいきます。そしてその結果が喜ばしいものではないことは容易に想像できるでしょう。この酷い悪循環から抜け出すことは可能なのでしょうか?決断力のある人物になるためのカギとは何なのでしょう?読み進めて答えを見つけてください!

1. 最終結果だけを重視して決断するのはやめよう

決断力を高めるための一つ目のカギは、照準を当てる対象の変更です。手元にある選択肢を吟味する際、多くの人が考え得る最終結果だけにフォーカスを当ててしまいます。このせいで、その結果にたどり着くまでのプロセスについて考えることを完全に忘れる羽目になるのです。

こうなると、問題自体が十分に検討されません。それは、まず第一にその人の判断が根本的に間違っているためです。つまり、どれだけそう望んでいても、自身の現実を先読みすることができません。自らの行動がもたらす結果は、自分自身の意志以外にもたくさんの要因に影響されているのだという事実を理解することが大切です。

したがって、決断力を高めるためには最初にまず、いかなるシチュエーションであれ、100%自分の思い通りにできるわけではないということを受け入れなければなりません。どの選択肢もギャンブルであり、確実とは言えないのです。それでも、今入手できている証拠に焦点を当て、不確実性を受け入れることが最も重要だと言えるでしょう。

決断力を高めるため カギ

2. 選択肢を狭めること

決断力を高めるのに役立つもう一つの戦略は、選択肢を狭めることです。意思決定をする際には、いくつかのパラメーターに限度を設定すると便利なのです。何も境界線を定めないでいると、次から次へとアイディアや感情が湧いてきて圧倒されてしまう可能性があり、これは間違いなく思考停止に繋がります。

まず、選択肢を狭めるというのは決断するまでの最終期限を設定するという意味です。結論を出すまでのプロセスをそのまま残しておくと、その先延ばしは永遠に続き、現実世界が勝手にその人の運命を決定づけてしまいます。これを説明するシンプルな例を一つ見てみましょう。あなたは、青いジャケットを買うか緑のものを買うかで迷っています。そしてある日その店へ行くと緑の方はもう売り切れていたため、あなたは青い方を購入するしかなくなりました。これこそが、タイムリミットを設けるのが必要不可欠である理由なのです。

次に、意思決定のプロセスの大部分は選択肢を切り捨てていくプロセスであることを頭に留めておきましょう。つまり、選択肢をあれこれ追加していく作業ではないということです。手元のオプションのうちの一つが候補として弱いと思うのであれば、それ以上そのオプションについて考えるのはやめて、シンプルに排除してしまいましょう。

決断力を高めるための3つのカギとは?

3. 状況から自分を切り離して考える

特に思考停止を引き起こしやすい要因として、意思決定プロセスに伴う高い感情的負荷というものが挙げられます。多くの場合、自分でも気づかないうちに私たちは恐怖や興奮が心を乗っ取るのを許してしまっているのです。したがって、自分は客観性を維持することができていないと感じるのであれば、今はまだ決断を下すべき時ではないということなのかもしれません。

もちろん、決断には認知面だけではなく感情的な側面も絡んできます。決断力を高めるために重要なのは、何の感情も感じなくなるまで待つことではありません(それではきっと永遠に待ち続けることになってしまうでしょう)。そうではなく、問題を解決する際にどうすれば強烈な感情状態を調整できるのかを学ぶべきなのです。そうでないと、ぼやけて歪んだ視界のまま状況を観察することになりかねません。

そうは言っても、最も望ましいのは問題と向き合う前に一旦リラックス状態に入ることです。また、当該の事象について他の誰かからアドバイスを求められているという設定で考えてみるという優れた方法もあります。自分自身への手紙という形でそれらを書き出し、それに対して返事を書きましょう。

最後に、「完璧な決断があるはずだ」という考え方は放棄するのが大切です。事実、全員に利益がある選択肢を探し求めることで、悩み続ける状態を永久化させてしまう場合が多いのです。しかし、どんな決断にも勝ちと負けが伴うのが常ですので、完璧な決断が存在することなど滅多にありません。どれを選んだとしても、程度に差はあれ、何かを諦めざるを得ないのです。したがって、意思決定プロセスをより望ましいものに近づけるためには、全てのことに不確実性が付いて回るという事実を受け入れねばなりません。


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  • Braidot, N. (2012). Sácale partido a tu cerebro: todo lo que necesitas saber para mejorar tu memoria, tomar decisiones y aprovechar todo tu potencial. Ediciones Granica.


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