孤独が拭いきれないとき

孤独が拭いきれないとき

最後の更新: 01 11月, 2018

人によって孤独に対する考えは異なります。孤独に関して質問してみると、その考え方を変える人もいるかもしれません。高次の天国のように孤独を称賛する者もいれば、環境によっては遅かれ早かれ対峙しなくてはいけない現実だと認める人もいるかもしれません。上手なバランスを見つける人もいます。一人でいることに罪悪感は感じませんが、どのように孤独を使うかも理解しているのです。

本記事は、どうしようもなく孤独を感じていて、そのために苦しんでいる人のためのものです。他の人には見えなくても、孤独が本当の牢獄に変わってしまうケースに関してお話しします。このような人たちには友達も家族もなく、あるのは機能的な一時の絆だけです。もしあなたがそうであって、自分が牢獄に閉じ込められているように感じているとしたら、自分が親しく感じる信頼できる相手を探すために何をしたらいいのかがわからないのかもしれません。

「注目してください。孤独な心は、こころではありません。」

 

-アントニオ・マチャード-

このような状況は、残念ながら珍しくはありません。今、世界中で孤独の伝染病が蔓延しています。そしてそれは広がるばかりです。孤立が当たり前になっている現実を作り出した個人主義を支持している人がたくさんいます。慢性的に孤独を感じている人は、世界中にたくさんいます。年齢、国籍、社会的なステータスを超えた状況です。

慢性的な孤独は音にならない痛み

完全な「自立」が望ましいという考えがいつから始まったかはわかりません。周りの人が誰にも頼ってはいけない、とあなたに言います。自分ですべての困難を乗り越えられたら素晴らしいです。理想的には、自分一人で生きて、自分の庭を育てて、自分のビジネスをうちたてればよいことです。何なら、親しくなりすぎるのが脅威であるかのように思われはじめ、それを依存と勘違いする人さえいます。でも、本当はどこかである程度お互い頼りあっているのに、なぜその世界や自分の本質から逃げるのですか?

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この結果が今のわたしたちの世界、つまり誰かの相手になることが商売になる世の中です。性的なものに限らず、個人的な付き添いサービスを提供しているような国々もあります。最近では、話し相手になってくれる人や一緒に映画を見に行ってくれる人まで、「レンタル」できてしまいます。供給があるということは需要があります。わたしたちがかつて自然と対策できていたものが失われたために、この需要があるのです。

孤独の影響は、必ずしも目で見ることはできません。あなたのこころと体にあとを残します。すぐには現れないかもしれません。この影響のひとつは、特に危険です。つまり脳に起こる変化です。ひとりで時間を過ごしすぎると、気づかないうちに他の人の顔が脅威として認識されるのです。

これはかなり悲しいことです。一人でいればいるほど、一人でいる可能性が高くなるのです。しかも、そうしたくてそうしているわけではなく、あなたの組織と生理が変化してきてしまうのです。そうなってくると壁が狭まってきます。これが、物理的・精神的に病気になり始めるときです。

孤独の壁を壊す

すでにお話ししたように、一人で長く過ごしすぎると、とても深刻な状況になります。そして、孤独から抜け出すことに内面的な戦いが生じます。それはもはや言い訳でしかない考えです。「努力するほどの価値がある人なんていない。」、「みんな結局死ぬときは一人だ。」などといいます。恐怖や悲しみに打ちのめされる瞬間の話はしません。諦めを受け入れ、挑戦すらしないのです。

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慢性的な孤独は、病気を引き起こします。多くの研究がこの考えを証明しています。わたしたちの免疫システムが燃え上がり崩壊します。孤独と時期尚早な死には、はっきりとした関連が見られます。孤独な人は、病気になりやすく傷つきやすいのです。

孤独はSNSでのつながりでは乗り越えられません。たくさんの人が、一人で住んでいるわけでもないのに孤独を感じます。重要な側面は、どれだけの人とコンタクトを取っているかではありません。大事なのは、あなたが作り出す絆です。良い友でいることを学び、友達を作ることは、生き残りと自己愛です。 すべての人間関係が、誠実な友情の要素を持っている必要があります。その友情のレベルに関わらずです。

人間は社交的な生き物です。慢性的な孤独は本能に反しているし、ニーズや本当の欲求からくるものではありません。もし一人に感じたら、他の人との絆を構築できないと感じたら、何かがおかしいということです。受けた教育や、未解決の個人的な問題が原因かもしれません。社交的なスキルが足りないのかもしれないし、どこから始めたらいいかも分からないのかもしれません。どんなケースであれ、孤独が慢性的なら、助けを得てください。恥ずかしがらずに、助けを求めましょう。

チェアー

このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。