子供の発散思考

2019年7月5日
発散思考は、単一の問題に対して複数の解決策を生み出します。子供の考えを頻繁に制裁し、「正しくない」または「間違っている」と決めつけてしまうと、違った考えを持つことを拒否しやる気が起こらなくなる可能性があります。

子供たちの発散思考は、特別な贈り物だと言えます。彼らの自由な心は可能性に満ちていて、論理性にこだわらずに他と異なった独創的で様々な視点から答えを考えだそうとする思考です。しかし、すべての生徒の考え方や見方を統一する教育システムで子供が成長すると、その創造的な可能性が消えることがあります。

異なる考え方をする勇気を持つことは時に危険であることを誰もが知っています。例えば、ガリレオは彼のイデオロギーのためにフィレンツェのある村に軟禁されて異端者の汚名を着せられたままこの世を去りました。発散思考は、時として社会に挑む覚悟を持たなくてはなりませんが、人々や文明が前進するのに役に立つものです。

ケネス・ロビンソン卿

幸い、時代は変わりガリレオのような発散思考を持っていたとしても、軟禁される心配は多くの国ではありません。しかし他にも問題はあります。教育専門家であるケネス・ロビンソン卿は、現代の学校は子供たちの創造性を殺してしまっていると述べています。

彼によると、現代の教育は社会の工業化が他の能力よりも高く評価されていた19世紀のシステムに基づいています。イノベーション、創造性、批判的思考は、階層と非常に厳格な能力が特徴的なこの時代においてそれほど重要ではありませんでした。

私たちは子供たちが特別な才能を持って、この世にやってきたことを忘れています。発散的思考における無限の可能性を見落としています。収束的思考を用いて「教育する」ことによって特別な贈り物を無駄にしているのです。

「大切なのは 何に目を向けるかではなく そこに何を見るかである。」

– ヘンリー・デイヴィッド・ソロー –

子供の発散思考

子供の発散思考

ヘンリー・デイヴィッド・ソローは、間違いなく最も革命的な哲学者の一人です。はっきりとは異なる発想を示した人物です。これは自由と責任についての彼のユニークな考えを見れば明らかで、彼の言葉を思い出す事はインスピレーションを見つける素晴らしい方法です。

彼は人生は想像力のための空白のキャンバスであると述べています。また、人々は音楽を持って生まれていること、そして自由が自己成長につながるので、自分らしくいることの重要性を説いています。同じことが子供たちにも言えます。それでも、すべての子供の中に隠されている魔法のメロディーと信じられないほどの可能性をいつも導くことができるわけではありません。

こちらもご参考に:
問題があるのは生徒か?教育システムか?

レオナルド・ブルゾゾウスキ博士

この分野の専門家であるレオナルド・ブルゾゾウスキ博士は、心理学者ジョージ・ランドとベス・ジャーマンとの研究においてある発見をしました。 『Breakpoint and Beyond:未来を今日マスターする』という本に彼らの発見が書かれています。

  • 5歳の子供の発散思考は、高い知的能力を持つ成人と同様に値します。小さな子供たちが、カップ、鉛筆、または靴をどのように使えるか尋ねられたとき、大人は通常10-12程度の答えに留まるのに対し、彼らは100に渡る様々な方法を答えました。
  • 10歳の子供に発散思考テストを受けさせると、この可能性が約60%減少したことが判明しました。
子供の発散思考

未就学児は本当の天才

4歳から6歳までの子供が発散思考テストを受けると、高得点を出します。ハーバード大学医学部の神経学教授であるアルバロ・パスキュアルレオンは、脳のシナプス剪定はこの時期に一般的であると指摘しました。

この時期では、プログラムされたニューロンの枝刈りは経験を通してしか修正できません。十分な刺激がない場合は、時間の経過とともにセルの剪定によって子供の学習能力の多くが制限されるようになります。

鍵となるのは、「子供の可能性が損なわれていない最大限の状態である4歳から6歳までの間」で、最も適切な学習方法と刺激による剪定を最適化することです。

ご存知でしたか?:
自分自身の愛し方を教えない教育システム

発散思考を保護し強化する方法

没入型学習:子供たちは実験し、感じ、触れ、そしてワクワクしなければなりません。

子供たちは仲間と一緒にグループでこれらの実験をするべきです。しかしながら、自律的なタスクを頻繁に奨励し、子供たちの創造性を使える彼ら自身のスペースを提供するべきです。

同様に、何に対しても答えは一つではないことを学ぶ必要があります。発散思考は、単一の問題に対して複数の解決策を生み出します。子供の考えを頻繁に制裁し、「正しくない」または「間違っている」と決めつけてしまうと、違った考えを持つことを拒否しやる気が起こらなくなる可能性があります。少なくとも、本当に考えていることを言うチャンスを奪い子供たちは自信を失ってしまいます。

発散思考を高めるためには、子供たちが感情的に認められたと感じることも大事です。受け入れられ、尊敬され、評価され、そして愛されていると感じることは探求する自信を得る助けとなるでしょう。批判されないと感じると、新しい興味、答え、アイデア、発散思考はどんどん膨らんでいきます。

子供の発散思考

結論

発散思考を奨励し保護することは、収束思考を完全に排除するという意味ではありません。 実際には、分析的思考と創造的思考のバランスをとることが大切です。 時に、特定の解決策を必要とする問題もあります。 だからこそ、子供たちは、いつ発散思考と収束思考を適用するべきか理解する必要があります。

また今回ご紹介したように、発散思考を最適化することが非常に重要です。 アルバートアインシュタインは次のように述べています。「すべてのひとが天才である。でももしあなたが魚を木を登る能力で判断してしまったら、その魚は一生バカだと思って生きるだろう。」