急性ストレス障害の特徴

事故にあった、あるいは、事故を目撃した、被害にあった、また、家族の死などは脳に重大な影響を与えます。急性ストレス障害になり、人生が一転し、精神的健康に一生影響が及ぶこともあります。
急性ストレス障害の特徴

最後の更新: 20 4月, 2021

惨事を経験あるいは目撃し、影響を受けない人はほとんどいません。心が影響を受けその結果を感じるので、数日あるいは数週間後に混乱が生じます。心理学者はこれを急性ストレス障害と呼びます。意識していないかもしれませんが、人生で誰もがどこかでトラウマを経験するのです。

メンタルヘルスの問題を全く抱えないという人はいません。実際、このタイプの障害は、最もよく見られるものの一つです。愛する人が亡くなった時、あるいはひどい事故を見た時に経験するかもしれません。また、暴行の被害も一因になりえます

このタイプの経験に対する反応は人により異なります。中にはトラウマになるような出来事に対するストラテジーを備えている人もいますが、一般的に、精神的傷、激しい不安、睡眠障害、行動の変化、感情の起伏などといった症状が現れがちです。

急性ストレス障害

急性ストレス障害の症状・原因・コーピングストラテジー

急性ストレス障害は大きな出来事を経験する時になりがちです。これに上手く対応しなければ、状況は複雑になりえます。専門家の助けを得なければ理性を失うというリスクもあります

ニューサウスウェールズ大学でリチャード・ブライアント博士が行った研究などによると、適切な治療を受けるためには、急性ストレス障害と診断されることが不可欠だと言います。心的外傷後ストレス障害(PTSD)を予防するための唯一の方法です。

この臨床的分類は第一次世界大戦中に出現しました。ですが当時は戦争神経症を指すものでした。この言葉は、戦場での経験は若者の脳を発射体で直接狙っているのと似ているという現実を説明したものでした。前神経系で起こる爆発により、彼らは元気を失い、心の状態も変わってしまったのです。

症状

トラウマになるような経験をした後、一連の身体的および精神的表出が少なくとも3日間連続した時、人は急性ストレス障害になっていると言えます。また、症状が1ケ月以上続く場合は、心的外傷後ストレス障害であると知っておくことも重要です

次に、DSM-5 (精神障害の診断と統計マニュアル)において診断に使われる基準をご紹介します。

  • 侵入的想起:持続的な強い記憶がフラッシュバックとして現れます。侵入的記憶に苦しめられ、夢に出ることが頻繁にあります。
  • 心の状態と関連する症状:苦しみ、恐怖、継続的なストレスとして表出します。
  • 解離性の症状:存在や悲惨な出来事があったという事実を信じないことが多々あります。さらに、時が進むのが遅く感じ、捕らえられたかのように感じることもあります。
  • 覚醒:睡眠や集中、決断、友達、家族、パートナーとの繋がりに困難が生じます。
  • 回避行動:トラウマになる経験をした直後の人は、自分の見たものや感じたことを回避するため、考えないようにすることは少なくありません。

急性ストレス障害の原因は?

トラウマになる経験をした人すべてが、急性ストレス障害になるわけではありません。以前に精神的な病気(うつ病など)をした人は、より患いやすくなります。また、回避的コーピングを行う人、以前にトラウマの経験をした人も、急性ストレス障害になりやすい傾向にあります

急性ストレス障害のメカニズムを理解するためには、中枢神経系を理解する必要があります。

  • 脅かされる、恐怖を感じる出来事を経験すると、体は闘うか逃げるか反応を呈します。
  • 急性ストレス障害は、革新的メカニズムで、危険な状況を生き延びる助けになります。
  • 強烈な経験で、中枢神経系は多量のアドレナリンとノルエピネフリンを放出しますこれらのホルモンは、頻脈、警戒、恐怖、筋肉痛などを引き起こします
  • 最も衝撃的なのは、人はトラウマになる出来事を何度も思い出す傾向があるだけではないということです。人は、同じようなことが、再び起こるであろうと恐れます。苦しみが大きくなり、危険だと思えることがたくさん出てきます。あらゆる刺激に怯え、心が悪い経験にとらえられた状態になります。
急性ストレス障害

急性ストレス障害の治療

急性ストレス障害と診断を受けた後は、疲労をさらに大きくしたり、これが慢性的な状態になることを避けるため、セラピーを受けなければなりません。少なくとも、ベルゲン大学(ノルウェー)で行われた研究等では、認知行動療法の効果が支持されています

認知的再構成、リラクゼーション・テクニック、想像的あるいは現実的曝露などのストラテジーは、多くの患者で前進や改善が見られています

さいごに、誰もがトラウマになるような経験を人生のどこかでしていると知っておくことは大切です。そして、その影響に対応し、症状を軽減させ、コーピングストラテジーを学ぶためには、専門家を訪ねましょう。これはひとりで対応できるものではないですからね。

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  • Kornør, Hege; Winje, Dagfinn; Ekeberg, Øivind; Weisæth, Lars; Kirkehei, Ingvild; Johansen, Kjell; Steiro, Asbjørn (September 2008). “Early trauma-focused cognitive-behavioural therapy to prevent chronic post-traumatic stress disorder and related symptoms: A systematic review and meta-analysis”. BMC Psychiatry8: 8. doi:10.1186/1471-244x-8-8