LATカップルとその利点とは?

16 5月, 2020
別々に住むLATカップルは恋愛関係にありながら、自分の生活を続けます。このような関係を維持することはできるのでしょうか?メリットはどこにあるのでしょう?読み進め、LATカップルについて学びましょう。

離れて同居するカップル「Living apart together (LAT)」という言葉は、1978年、オランダ人ジャーナリストが使ったのが始まりです。これが2000年になり、アメリカ人の学者やジャーナリストにより広められました。LATとは、恋愛関係にありながら、別々に住むカップルのことを言います。週末やホリデーなどに関わらず、お互いの家で時間を過ごすのです。

現代、対人関係や家族関係のカタチは変わってきています。LATのようなタイプのカップルは今までもいたようですが、あまり表に出ることはありませんでした。そして、昔ながらの家族構成とは異なる現代的な形態が、今明るみに出てきています。

このような変化、特にLATカップルは、家族社会学の中で研究の対象となっているテーマでもあります。このタイプのカップルは、住宅事情、労働市場、コミットメントなどの典型的な理由から、一緒に住む必要性を感じないモデルであり、昔から存在していたと考える専門家もいます。

あるいは、感情的、個人的、親密的自由に基づいた新しい関係性のモデルであると考える人もいます。LATに関しては個人の決断だとし、このようなカップルは家の共有はしませんが、お互いへのコミットメントはあります。従来のカップルの場合は、最終的にはコミットメントには同居が伴うものなのでこの点が大きく違います。

LATカップル

LATの関係はどんな時に起こる?

研究者たちは個人的特徴、統計学的特徴、文化的特徴に興味を持ちました。こういったものが、このタイプの関係の理解につながるのです。

ここで、恋愛関係モデルに影響する変化をとげる社会という文脈の中でこれを理解する必要があります。考慮すべきものには、次のようなものがあります。

  • 妊娠が難しい
  • 労働市場の安定に関する困難
  • 教育レベルやジェンダーの平等性に関する注目

さらに、観念的変化から、オープン・リレーションシップ、ポリアモリー、ハイブリッド関係、スウィンギングなどの新しい関係モデルも発生しています

現代は、新たなテクノロジーにより人の関係性が再定義される時代です。関係の始まり方や距離の重要性が変化しています。こういった意味で、カップルとしての愛や人生の概念は、今、特に主観的になっていると言うことができます。

なぜ、別々に住むのか?

このタイプの関係に年齢は関係ありません。しかし、この関係を続ける理由が、年齢によって異なるようです。

まず、18~24歳で親と一緒に住む学生がいます。若いカップルがこのタイプの関係を続けるのは、他に選択肢がないためです。これには親への依存、介護の責任、勉強など様々な要素があります。状況が許すのであれば、パートナーと一緒に住みたいと言いますが、この年齢の人はより大きなコミットメント、そしてそれに続く同居への移行期間にいることがLATを続ける主な理由になっています。

そして、30歳以上のLATカップルは、親密性を共有しつつ、個人の時間を楽しみます。そのために、月日が経つごとにより伝統的な結婚や同居を望まなくなります。また、関係が続く期間が若いカップルと比べて非常に長いのも特徴です。

LATカップルは長続きする?

長年に渡り、LATカップルを調査した研究がいくつかあります。また、カップルの将来の意向についても調査されています。

LATカップルの20~30%が、将来もこの関係を続ける、あるいは続けたいという意向を示しました。この意向には年齢が関係しているようで、25~29歳の若者は、いずれは一緒に住み、結婚したいと考えているようなのに対し、60歳以上の多くはこれからも別々に暮らしたいと考えているようです。

また、カップルが続く期間もLATカップルにおいて重要な役割を果たします。具体的には、結婚したいという意向は、1年目から3年目にかけて増加します。一方で、3年以上続くカップルは、同じ状況を続けたいという気持ちをもちます。

また、一般的に、年齢に関わらず、LATを続けるか否かに関し、社会的圧力が重要な役割を果たしています。LATカップルの家族や友達が2人は一緒に住んだ方が良いと考えたり、質問や意見をぶつけてきたりします。これにより、2人は将来どうすべきか考えるようになります。

LATカップル

LATカップルはいい?

まとめると、LATカップルがこのような関係を続ける理由は主に2つあります。リソースの欠如あるいは自律に基づく自主的決断のどちらかです。あるいは、同棲していた時に生じた問題や難しさを解決するための選択である場合もあります。例えば、前妻・前夫の子どもがいる、家事の分担などの問題です。

自律やプライベートを保ちたい、(経済的な要素、その他の人間関係、物質的なものなど)何かしらの負担を避けることが、LATカップルの主なメリットです。そしてこれは恋愛関係に対する考えや姿勢によって決まります。

また、特にLATの関係に対しどっちつかずな考えを持つ人には、デメリットがもたらされる場合があります。この場合、LATカップルの柔軟性が不満になったり、相手が自分と住むつもりがないという不安を抱くことになります。あるいは、一緒に住むことによって絆を深めたり、互いを助け心の支えになる機会が増えることのほうが一般的かもしれません。

簡単に言うと、LATカップルがあなたのニーズを満たす解決法になるか否かは、あなたの個人的価値観や好み、この決断に至った原因によるということです。

  • Ayuso, L. (2018). What future awaits couples Living Apart Together (LAT)? The sociological review, 67(1), 1-19.
  • Benson, J.J. (2015). Living-Apart-Together (LAT) relationships. The encyclopedia of Adulthood and Aging.