盲目的な愛:その人の本質が見えないとき

· 2018年10月1日

人生のある時点において、愛は誰もが経験する感情です。愛する人に対する愛の表現方法はさまざまなので、さまざまな愛し方が存在します。また、愛にもさまざまな種類があります。あなたのパートナーへの愛、兄弟への愛、子どもへの愛、親への愛、友達への愛、自分のすることへの愛など…これらすべてが、盲目的な愛にもなりえます。

誰かをこの上なく愛してしまうという時があります。これはつまり、あなたが相手を完璧だと思い、相手に対して深い尊敬の気持ちを持っているときです。あなたはその人がすることなら何にでも感嘆し、その人はあなたの人生の基本的欲求になってしまうのです。しかしそのために、その人なしでは自分は取るに足らないものだと思ってしまうことになるかもしれません。

こうして時にその人のことを愛しすぎて、その人の本質が見えなくなってしまうのです。あなたがやってしまったことは、その人のゆがんだ影を心の中に作り出してしまったということです。これが盲目的な愛です。それはあなたの愛する人を理想化し、その人のためならなんでも差し出してしまうような愛です。しかしこれはたいてい自分のことを忘れてしまうことを意味します。この記事では、こういった愛が特にパートナーといるとどんなものになるかをお伝えします。

「人々は愛を盲目で翼の生えたものだと言う。盲目なのは障害物が見えないからであり、それから守ってくれる翼が生えているのだと。」
―ハシント・ベナベンテ―

盲目的な愛:愛する人を理想化した時

あなたが付き合っている人の本質がいつも見えるとは限りません。盲目的な愛は理想化から来ることがあります。言い換えれば、あなたの愛する人は完璧だと思い込み、その人の「人間の面」を忘れてしまうことさえあるのです。良い素質を大げさにとらえ、自分自身のことは評価しないことで相手が完璧だと言えるようにするのです。あなたは素晴らしくて不可能なくらいすごい人物とつきあっているので、気持ちよく感じることになります。

盲目の愛とは

ジークムント・フロイトは、理想化とは、意識的あるいは無意識的にその人を過大評価することであると言っています。また、これは防御装置でもあるとしています。言い換えれば、それはあなたが気にしていることから気をそらせて、自身を安心させてくれるものなのです。ですので、その人のことを本当に価値のあるものにします。それによりネガティブな感情に対処できるからです。

この防御装置にはほかにも副作用があり、自分自身のニーズを隠してしまいます。その人のことを自分を補完してくれるものだと見なすので、孤独を感じることがなくなり、モチベーションもアップします。その人への愛が、自分に欠けていることすべてを補うのです。しかし、理想化は必ずしも物理的に誰かと付き合うことだけを意味しません。これはその人があなたのパートナーであろうがそうでなかろうが、愛する人に価値を置きすぎることなのです。

盲目的な愛:どんな犠牲を払っても愛すること

その人を理想化することは、自分自身を過小評価することでもあり、交際関係に依存しすぎてしまうことがよくあります。この絶対的な依存は、その人を疲れ果てさせてしまうかもしれません。または、その人が羊の皮を被った狼だったとしたら、そのゆがんだ計画を達成するのが簡単になるだけかもしれません。

あなたが誰かに完全に頼りきり、自分を食物連鎖の最下位に置いてしまうと、あなたは完全に守られていない状態になってしまいます。あなたがラッキーなら、何も悪いことは怒らないでしょう。しかし良心を持っていない人と出会ってしまったら、あなたにとってひどい結果になってしまうかもしれません。あなたは自分が誰か、何になりたいか(または何をしたいか)を心配することがなくなります。その人のために生きているからです。自分の欲しいものは全て横に押しやり、その人の言うことだけをするようになってしまうのです。

あなたが私を愛するより強く私があなたを愛しているとき

このタイプの盲目の愛は、一文で簡単に表すことができます。「あなたが私を大事に思うよりも、私はあなたを大事に思っている」ということです。そして、あなたが愛する人を常に優先していると、バランスの崩れが頻繁に起こります。こういった状況で起こるかもしれない結果は以下の通りです。

  • 自分が誰かを忘れてしまう。
  • その人の思うがままになってしまう。
  • 自尊心が低くなる。
  • その人がいないとどうしていいかわからなくなる。
  • 自分自身ではなく、その人の人生を生きてしまう。

こういったことすべてが、あなたが他の人を自分の上に置くことで起こり得ます。しかし自分よりその人を優先するということは多くの場合意識的に、またはそうしたいと思って行うことではありません。これはその人があなたに頼む不可能なことに対し、ノーと言えないことを意味します。これはその人があなたにとってとても大切だから、または常に頼んでくるからという理由で起こります。あるいは単純にあなたが応答すべき方法で応答できないためかもしれません。

無意識的に盲目になる

私は恋に恋してる

盲目的な愛は、あなたが恋に恋しすぎているときにも起こります。それはどういうことでしょうか。これはつまり、あなたの頭の中に、愛はこの世界で最も美しいものだという考えがあるということです。また、恋をしたいという気持ちが強すぎて、最も大切な質問に全く注意を払わないのです。それはどんな愛なのか?誰と、どんな状況にいるのか?

恋に恋している場合、あなたが誰と付き合っているかは問題ではないことさえあります。あなたが欲しいものに沿ったイメージを自分で作りだすだけなので、誰でも同じなのです。言い換えれば、どんな犠牲を払っても恋人を作ろうとします。それが愛を見つけ、あなたが欲しくてたまらないものを得るためのたった一つの方法だと思っているからです。

あなたが夢に見た愛への期待に集中するあまり、相手が本当はどんな人なのかということに注意を払いません。いろいろなことを想像し始め、しかもそれらはみな素晴らしいことに思えます。しかし自分の空想に取りつかれていると、それをさらに大きくさせてしまいます。最低でもその空想の泡がはじけるまでは。その時には目を覚まさなければなりませんが、それは常に不快で辛い体験です。

この場合、あなたはその人を理想化しているのではなく、愛を理想化しています。あなたがしたいのは、人が誰かに恋しているときにすることです。しかしそれは自分の自尊心を傷つけるところにいつかたどり着きます。ですので、遠まわしに言えば、傘をさして愛を探しているこのような時は、自分のセルフイメージにしがみつき、それを改善しようとする論理的な方法でしかないのです。

しかしあなたが相手の本質を見るのをやめてしまったら、しっかりとした交際をする機会を失ってしまうかもしれません。愛という概念にばかり集中してしまい、相手が求めているもののことを考える余地がないからです。新しい瞬間に驚かされることもなければ、今を生きることもありません。ですので、あなたが偶像化した愛を愛しているなら、それは自分のことも相手のことも忘れているということなのです。あなたにとって大切なことは、その魔法のような盲目の愛を現実にすることだけです。しかしそれは慰めになると同時に危険なものです。なぜならそれは全く現実ではないからです。

盲目的にならずに人を愛すること

全ての愛が盲目的なわけではありません。以下は、目に絆創膏を貼らずに人を愛するための考え方です。

  • 自分と深いつながりを持ちましょう。つまり自分が集中していることや、自分の内面との対話に取り組む時間を作るということです。そうすれば、自分はあなたのことを愛してくれる人にとって大切で、ユニークな存在だということを忘れずに済みます。また、相手のことをイマジネーションで満たすための単なる白紙としてではなく、本当の意味で愛することができるでしょう。
  • 限界を設定しましょう。これは自分の求めるものを明確にし、それをあなたのパートナーに伝えることです。それはきっぱりと物事を言うということです。
  • 相手にもいい所と悪い所があるのだということを理解することが大切です。あなたのパートナーを物のようにとらえてはいけません。私たちは皆良い素質、悪い素質を持っているのです。
  • 自分ができる以上のことをしようとしないようにしましょう。やりすぎず、できるだけのことをしましょう。誰かを愛することは、自分の持っているものすべてを犠牲にすることではありません。
  • 自分の生活を置き去りにするということは決してあってはなりません。自分をないがしろにせずに相手を愛することは可能なのです。
  • 相手に何かを提供できるように自分を磨きましょう。自分のことを愛してあげ、自分のことを知れば、ベストなあなたになることができるでしょう。間接的に、相手にとってもベストなあなたになることができるのです。
自分を見つめて

愛はあなたを盲目にしません。それはただ、時に自分で盲目にしてしまっていることがあるだけです。言い換えれば、自分で自分に絆創膏を貼っているのです。自分たち自身で、相手にとっての、また自分にとっての二人の関係が本当はどんなものかを無視しているのです。それは同時に、この状況をひっくり返すことができるのも私たち自身だということでもあります。ですので、あなたが盲目的に人を愛しているかどうかを知りたければ、自分自身とつながるのです。自分に正直でいましょう。なぜなら答えはあなたの中にあるからです。

「愛は誰も傷つけない。あなたが愛によって傷つけられたと思っているなら、それはあなたの愛の素質ではなく、あなたの中の何かが痛みを感じさせているのだ。」
―和尚―